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夕暮れアメジスト
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●夕暮れは夜の始まり
「冬華さん、帰ろう」
「はい、月さん。お願いします」
桜 月
が
北条 冬華
を伴って、迎えの車に乗り込むのは珍しいことではない。冬華は月のメイド兼モデルとして現在進行形で雇われている身だ。冬華としては、雇い主である月と車で一緒に帰るのは少し変わっているのではないかと思っているのだが、これも月の好意としてありがたく受け止めている。
月の部屋は星ヶ丘寮だ。車だとあっという間で、エントランス前で降ろしてもらうとそのまま真っ直ぐ部屋へと向かう。
「おかえりなさい、月さん」
「……うん、ただいま」
部屋の玄関を開け、中に入ると冬華がそう声を掛けてくれるのが月の密かな楽しみだ。一緒に帰ってきたのに、そう声を掛けてくれる冬華の優しさに触れるのはとても心地良いのだ。冬華がこのメイドのバイトを休む日は、この声が聞けないのかと憂鬱になってしまうほど。
部屋へ上がると、すぐに冬華が月の着替えを手伝ってくれる。部屋着は白いブラウスに赤いプリーツスカート、そして黒のストッキングだ。赤いネクタイを冬華が優しく締めると一礼して、自分も仕事着であるメイド服に着替える為、別室へと下がった。
その間に、月は机に向かうとデザインをまとめ始める。今までに浮かんだアイデアを描きとめておいたものを参考にしつつ、デザイン画を描いていく。
冬華をモデルにしてデザイン画を描き込んでいくのだが、どうしても胸が強調されて全体のバランスが崩れたようなデザインになってしまうことに、月は頭を悩ませていた。
その頃、ヴィクトリアン調のメイド服に着替えた冬華は部屋でデザイン画を描いているであろう月の為に紅茶の準備をしていた。いい香りのする茶葉を、丁寧にティーポットで淹れて温めたカップへと注ぐ。それから、夕食に響かない程度の月が好むクッキーを小皿に載せて、給仕用ワゴンを押して月の居る部屋へと向かった。
「うん……胸元が大きく開いたドレスとかならできるけど、それだけじゃつまらないしな……ん~どうしたものか」
そんな風に悩んでいると、不意にいい匂いが月の鼻腔を擽る。振り返ると、冬華が紅茶とクッキーが載ったワゴンを押して月の近くまで来ていた。
「月さん、お茶とお菓子はどうですか?」
「あぁ、冬華さん。ちょっと集中しすぎてたみたいだ、ノックに気が付かなかったよ。ありがとう、いただくよ」
デザイン画を少し片付けて、見た目も麗しいカップとソーサーを冬華がセットしていく。ほっとするような温かい紅茶を口にすると、煮詰まっていた気分が解れるようで月は、ほうっと息を吐いた。それから、カップを置くとさっきまで描いていたデザイン画を冬華へと差し出した。
「こんな感じの服、どうだろう?」
「拝見致しますね」
暫くの間、渡されたデザイン画を見ていた冬華は顔を上げて、月へと視線を向ける。
「ちょっと胸が強調されてはいますけど、華やかで素敵だと思います。この部分を控え目にすれば……という気はしますが」
「うーん、でもそれ冬華さんの為の服だから……」
そう言いながら、月は冬華の全身を余すところなく眺めた。年齢の割りに大人びた雰囲気を持ち、すらりとしているのにその胸はどんなに本人が控え目にしていても自己主張をしてしまうほどに豊満だ。月も結構ある方だけれど、冬華には敵わない。
「ねえ、冬華さん」
「はい、なんでしょう?」
「その胸、ダイエットして痩せない?」
「えっ。胸のダイエットですか……?」
うん、と頷く月に困惑の表情を向けて冬華は困ったように首を傾げた。
月の言いたいことはわかる。冬華としても、自分の胸が大きいという自覚はある。けれどこればっかりは、胸を小さく見せる下着とかを使用しなければどうにもならないだろう。
「これでもボクシング部にいますし、運動はしてますが……胸だけは小さくなりませんから。というか、実は前よりも大きくなってるんですよね……」
「無理だよね、うん、ごめん。あ、やっぱり……? そうかなって思ってたんだ」
「春頃着れた服、胸が大きくなったせいか何枚か着られなくなってるんですよね……」
おそらくボクシング部で運動することによって、胸を支える筋肉が鍛えられているせいではないかと冬華は思う。胸が大きい者には大きい者なりの悩みがあるのだ。
「胸を小さく見せる下着、買ってみるべきでしょうか」
「そこまでしなくても!」
もったいない、と言いそうになって月は口を噤む。
「月さん?」
「えっと、その……私が冬華さんの洋服、作るから……」
冬華は目をぱちりと開いて、はにかむように微笑んで、はいと頷いた。その笑顔が眩しくて、何故かドキドキしてしまって月は視線を逸らす。その先には部屋の窓があって、綺麗な夕焼けが広がっていた。
「冬華さん、見て。綺麗な夕焼けだ」
「ほんとですね、綺麗な……アメジストみたいな色、ですね」
暫く二人でゆっくりと夕闇が広がるのを、ただ静かに眺めていた。月は、夕焼けのグラデーションを眺めながら、夕闇が訪れる寸前のようなドレスも冬華に似合うのではと考える。でも、ドレスばかりでは普段着に困ってしまうだろうし……そんなことを考えていると、月の日課でもある散歩の時間になっていた。
「冬華さん、散歩に出かけるから着替えを頼むよ」
「はい、では暖かくして行きましょう。前みたいに風邪を引いては困りますからね」
そ、それは、ともごもごする月に笑って、冬華は厚手のふんわりとした黒のフレアコートを手にして月の世話を楽しそうに焼いている。それを見ながら、月は最近着替えを手伝ってもらったりするとドキドキするのは何故だろうかと考える。
デザインも冬華をモデルにすることが多くなった。気が付けば冬華のことを考えている気がする。
そういえば服を送るのは、脱がせたいからなんて――――。
「月さん?」
「あ、えっと! い、行こうか冬華さん」
「少し頬が赤いようですけど……熱とかないですか?」
すっと冬華の顔が近くなり、月のおでこに冬華のおでこがコツンと当てられる。何が起きているのかわからなくて、月は軽いパニック状態だけれど、無理やりそれを押し込めてなんとかやり過ごす。
「熱はないようですね……念の為、今日のお散歩はなるべく早く戻りましょうね?」
「わ、わかった……そ、それじゃ行こうか」
ふるりと震える指先は、まるで月の鼓動のよう。深呼吸をして愛用の日傘を持つと、冬華に気取られぬように玄関へと向かうのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月16日
参加申し込みの期限
2016年01月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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