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三夜家の人々 ~真っ赤な林檎が届いた日
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【5】
三夜 千暁
は家を出た家族や、仲の良いご近所などにあらかた連絡を終えると、ふぅと大きく息を吐いた。
と、そのとき。
「あらあら?」
千暁は、開け放しにされた玄関から「じ~っ」とこちら(正確に言えば、こちらにある林檎の入った箱の山)を見つめている一人の金髪碧眼の少女の姿に気づいた。
「ねぇそこのあなた。よかったら、お一ついかが? たくさんありすぎて困っているの」
千暁がそう言うと、金髪の少女――
トワ・E・ライトフェロゥ
はパァッと顔を明るくする。
「オー、食べれるなら食べるデス!」
無邪気な笑顔を見せるトワに、千暁も思わず目を細める。
「ふふ。そんなに喜んでもらえたら、こっちまで嬉しくなっちゃうわねぇ。さて、私もおじいちゃんの料理を手伝いにいかないと」
「juiceするデス? それとも、cook a pie? オレイにCooking! トワも手伝うデスヨ!」
「あらあら。それじゃあお願いしちゃおうかしら」
こうして、千暁はトワと連れ立って、にわかに慌ただしくなりはじめた台所へと向かう。
* * *
三夜 太陽
は、三夜家の末っ子で小学一年生だった。
太陽は旧市街でも家族仲が良いことで有名な三夜家の大家族の愛を一身にうけて育ってきただけあって、家族みんなが大大大好きだった。
だからその日も、太陽は祖母ほどに歳の離れた母親である
三夜 千暁
の顔を見るなり、客人の目も気にすることなしに、一気にその胸に飛び込んでいった。
「おかあさん、すごいね! りんごがいっぱい!」
いつも元気な太陽は大量の林檎を目にして、いつになくテンションが上がっていた。
「あらあら、太陽。そうね。林檎が一杯で嬉しいわねぇ」
そんな太陽を千暁は優しく抱きとめて笑う。
「うん、ぼくりんごだいすき! でもおかあさんはもっとすき!」
照れる様子一つなくそう言ってのけられるのは彼がまだ子供だからだろうか、それとも三夜家の愛情の賜物だろうか。
「Oh! 名前、タイヨウ言うデス? スマイル、とってもshinyで、良い名前と思うデス!」
トワ・E・ライトフェロゥ
もまた太陽の明るさをそんなふうに表現した。
「あらあら。とってもシャイニーですって。よかったわねぇ、太陽」
「うん! ところでおねーちゃん、だれ?」
「トワの名前はトワ言うヨー! 今後ともヨロシクデスヨ!」
「うん、よろしく!」
太陽が朗らかに返答するその様子を、千暁はとてもとても微笑ましそうな表情で見守っていた。
* * *
その頃、台所では
三夜 雷一
が
三夜 霧人
に宣戦布告をしかけていた。
「おい、霧人! 突然だが、俺様ちゃんと林檎の皮剥き勝負だ!」
「はあ……? いったい何だ、藪から棒に?」
祖父を手伝おうと台所にやってきていた霧人は、いきなりの雷一からの提案に、思わずズレてしまった眼鏡を中指でかけ直す。
適当にあしらおうかとも思ったが、そこは双子のテレパシーか、何か話があるのだろうかと思い直し、しぶしぶ承諾する。
「……まあ、いいだろう。皮剥きぐらいわけないしな」
そうして、久しぶりに兄弟揃って台所に立ち、林檎の皮剥きを始める。
しばらく二人で黙々と皮を剥いていると、おもむろにポツリと雷一が神妙な面持ちで霧人に話しかけてきた。
「なあ、一流のお医者さんにちょっと聞きたいことがある」
「……え?」
「さいきんいっちゃんの様子が少しおかしいんだが、どう思う?」
「……一霞が?」
霧人は目を瞬かせた。彼は、先程一霞とも顔をあわせたが、特におかしな様子はなかった。
「何か悩みがあるなら相談に乗ってやりたいんだが、……思春期だからな。俺もどうしたらいいかわかんなくてよ……」
ぽつりぽつりと零された雷一の言葉からはいつも軽さはまるで感じられなかった。
「……」
弟が真剣に悩んでいることは、兄の霧人にも容易に想像がついた。
おそらく、この外見とは裏腹に繊細で不器用な弟と同様に、姪の一霞も父親との距離感を掴みかねているのだろうということも。
だから、
「それなら、べつにそれでいいだろ」
あえて軽い口調で、霧人はそういう言い方をする。
「ちょっ、お前、俺が真剣に悩んでんのに――」
「――だから、それでいいんだよ。お互いに真剣に相手のことを思ってるから、ぎくしゃくもする。表面だけ取り繕ってるより、その方がずっといい」
「……っ」
霧人の言葉に、雷一は息を詰まらせた。
俯き、視線のやりばをなくしたように剥きかけの林檎を凝視する弟に、霧人は(柄にもねぇことを喋りすぎたかな……)とも思う。
だが、
「……あーもーっ! やっぱり霧人なんかに相談した俺様ちゃんが馬鹿だったぜ……!」
呆れたように肩をすくめ、霧人に背を向けて立ち上がった雷一が、
「……まあ、でも一応礼は言っとく。……ありがとな」
と、肩越しにボソッと呟いたのを聞いて、自分の対応は間違っていなかったのだろうと霧人は思った。
「って、あーコラコラっ! そんな包丁の持ち方したら危ないだろっ! 使い方教えてやるから、俺様ちゃんに貸してみ?」
と、次の瞬間には、いつもの調子に戻った雷一が、いつのまにか台所にやってきていた顔も名前も知らない金髪碧眼の少女のもとへ走っていく。
「What? イマドキのジャパニーズ、ピンクのhairしてるデス?」
「んん? ああ、これは染めてるんだよ。ていうか――誰?」
どこかズレた会話をする二人に、霧人は小さく苦笑しつつ、剥きかけの林檎をしゃくしゃくと食べる。
ふと視線を流せば同じように年少の
三夜 太陽
に包丁の使い方を指導している雷一の娘の
河野 一霞
の姿も見える。
二人の姿はどこか似ていて、それに霧人は微苦笑を漏らした。
と、そのとき霧人の背中に祖父の声がかかる。
「おい、霧人。サボるぐらいなら邪魔じゃから居間にでも引っ込んでおかんか」
「ああ、うん。そうだな。じゃあ、後はよろしく頼むよ。祖父ちゃん」
疲れているのだから休んでいろと言っているのであろう祖父の言葉に素直に応じ、霧人はそうしてゆっくりと台所を後にするのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月15日
参加申し込みの期限
2016年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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