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三夜家の人々 ~真っ赤な林檎が届いた日
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【3】
「ふむ。こいつはまたとんでもない量の林檎が来たもんだな……」
三夜家のおじいちゃん――
三夜 天吉
は、
河野 一霞
と
三夜 怜理
が持ってきた林檎の山を見て、呆れとも驚きともつかぬ表情を見せた。
天吉の前に運びこまれたのは数えるのも面倒になるほどのダンボール箱に詰まった文字通りの意味での林檎の山。
これでまだほんの一部というのだから、いったいいくつの林檎が送られてきたのか、天吉には想像もつかない。
「天吉おじいちゃんなら美味しく料理してくれると思って持ってきたんだけど」
曾孫の
河野 一霞
の言葉に、一見すると頑固そうな天吉の顔がわずかに緩む。
可愛いひ孫にそう言われてしまっては断るものも断れなかった。もとより断るつもりなどなかったが。
「さて、それじゃまぁ久々にやるか」
かくして、天吉は自慢のマイ包丁を手にして台所へ立った。
天吉は料理が好きだったし、何より家族が大好きだったからだ。
(今日は雷一の大好物のアップルパイもつくるか。ちょうど帰ってきておるようだしの)
すでに彼の頭の中には様々な林檎料理のレシピが並んでいる。
林檎クッキー、角切り林檎のコンポート、林檎の洋風粥、林檎とチーズのカナッペ、白菜と林檎のはちみつ檸檬サラダ、鶏肉と林檎のクリーム煮、ポークベリーのローストアップルソース添え、林檎のタルトタタン風、あったかアップルジンジャー、林檎とバナナのクランブル、林檎のピロシキ、焼き林檎、林檎とシナモンのマフィン、ポテトと林檎のグラタン、かぼちゃと林檎のゼリー寄せ、林檎のベイクドチーズ、etc...
「おじいちゃん、私も何か手伝うわ」
「私も。何か必要なあれば買いに行きます」
一霞と怜理がそう申し出ると、天吉は少し嬉しそうに口元を緩ませる
「そうか。じゃあせっかくだから手伝ってもらうとするか。言っておくが、わしは人使いが荒いぞ?」
あまり素直な方ではない頑固なおじいちゃんが珍しく見せた笑顔に、一霞と怜理は少しだけ驚いて互いに顔を見あわせて、
「うん!」
「はい」
と、二人揃って元気に頷いた。
* * *
河野 一霞
は頑固そうな曾祖父の顔をじっと見つめながら、指示を待っていた。
「それじゃあまずは林檎の擂り下しでもつくってもらうかの」
「あ、雪月に持っていくのね? わかった。ちょうど私もそうしてあげなきゃと思ってたの。それじゃあ隅っこ借りるわね」
一霞はそう言うと、
三夜 怜理
と一緒に林檎をいくつか抱えて、祖父の邪魔にならない場所に移動した。
「それでは私はジャムでも作ってみることにします。あ、雪月のところへ行くときは言って下さい。私も温かいアップルティーでも飲ませてあげたいですから」
「うん。わかったわ」
怜理の言葉に一つ頷き、それから一霞は林檎をせっせと擂り始めた。
(それにしても本当に三夜の家族って仲が良いのね……)
黙って手を動かしていると、あちこちから聞こえてくるみんなの楽しそうな声。
それに一霞は改めてそんな感慨を抱く。
(ここは居心地いいなぁ。それに比べて――)
一霞の頭をよぎったのは、星ヶ丘にある実家と母親の顔。
実家でも、こんなふうに和気藹藹と過ごせたらどんなに良かっただろうか、と一霞は思う。
あるいはこっちで育っていたら、何かが変わっていたのだろうか。
父――
三夜 雷一
のことも素直に『パパ』と呼べたのだろうか。
(なんだかしっくりとこないわね……)
リアリティのない想像に、一霞はふぅと深い溜息をつく。
と、そのときだった。
「おや、一霞。それは雪月に持っていってあげる擂り林檎かねぇ」
「え? あ、う、うん」
不意に曾祖母の
三夜 照子
に声をかけられて、ハッと我に返る一霞。
ふと手許を見れば指まで擂り下しそうになっていた自分に気づき、随分長く物思いに耽っていたものだと呆れてしまう。
「それじゃあ、雪月のところには、わたしが持っていっていこうねぇ」
「うん。じゃあ、お願いしようかな。あ、ちょっと待って」
一霞は擂りりんごを手渡すそのまえに、そこにほんのちょっぴりあま~いハチミツを混ぜ込む。
「それじゃあお願いね」
「あいよ」
「では、私も。ちょうどアップルティーも用意できたので」
擂りりんごを受け取った照子のもとに、アップルティーを持った怜理がパタパタと近づいてきて、二人して雪月のもとへと歩き出す。
「それじゃ、私はおじいちゃんの料理を手伝いに戻ろうかな」
一霞はそう言って、天吉の方を見やる。
今はとにかく考えるよりも手を動かそうと思った。
そうすれば、動かす前に見えなかった何かが見えてくるような――そんな気がしたからだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月15日
参加申し込みの期限
2016年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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