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三夜家の人々 ~真っ赤な林檎が届いた日
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【1】
三夜家の玄関には、話を聞きつけた大勢の家族達が集まっていた。
「……馬鹿な。この俺に林檎を食えというのか!? アダムとイブを楽園から追放し、北欧神話においてはイズンをあれやこれやしたあの禁断の果実を!?」
愕然とした表情で言ったのは、三夜家の中学二年生――
三夜 暗
だった。
リアル中学二年生にして、現在進行形で厨二病が絶賛発動中の暗にとって、林檎はまさしく禁断の――いや、悪魔の果実だった。ちなみに具体的にイズンがどうなったかは
よく知らない
。
「……これだけの量の林檎、無駄なく消費するのは容易ではないわね。まずは熟れ具合から確認して、すぐ食べた方が良さそうなものから天吉おじいちゃんのところへ持っていきましょう」
兄の厨二発言はナチュラルにスルーして、三夜家の中学一年生――
三夜 怜理
は林檎の選別を始めた。
「お、じゃあ俺様ちゃん、アップルパイが食いたいな」
はいはい、と挙手して提案したのは、三夜家随一の自由人――
三夜 雷一
だ。アップルパイは彼の大好物であり、とりわけ『爺ちゃんのアップルパイ』は彼の大大大好物なのであった。
「……ん?」
「あ……」
と、そのとき、雷一は家の奥からやってきた家出中の娘――
河野 一霞
とばったり顔をあわせた。
「お、いっちゃん、元気だったか? なあ、いっちゃんも思うだろ? 爺ちゃんのアップルパイは世界一だって」
「……ん、そうね。……あ、じゃあ、私はおじいちゃんのところに林檎持っていってくるね。いこ、怜理」
雷一が再会の喜びを全身で表現する一方で、一霞は挨拶もそこそこに父親からふいと顔をそむけ、そのままさっさと台所へ行ってしまう。
「……あ、一霞姉さん、待って」
年齢以上に聡いところのある怜理は、『別居中の親子』という複雑な関係にある雷一と一霞の間の微妙な空気を敏感に察しつつ、慌てて一霞の後を追う。
「あー……」
雷一は、そんな一霞の反応に、ばつの悪そうに薄桃色の髪を掻き毟りつつ、
「……しっかし、こりゃ絶対にウチだけ食いきれねーな。仕方ねぇ。とりあえず霧人にでもメールすっか。……ちょっと聞きたいこともあるしな」
と、スマホで双子の兄――三夜霧人にメッセージを送信し始めた。
「あらあら。それじゃあ、あたしは照ちゃんにメールしてみようかしらねぇ」
それを見て、三夜家のお母さん――
三夜 千暁
も家族や知人に連絡を取り始める。
それに、
(――え? 照星兄さんがうちに来る?)
と、振り返ったのは三夜家の養女――
三夜 呼宵
だ。
呼宵は血の繋がらない義理の兄である三夜照星にほのかな恋心を抱いていた。
「……それじゃあせっかくだから私もアップルパイでも焼いてみようかな?」
こうして、呼宵もまたいそいそと台所へ向かう。
* * *
そうして、玄関先での騒動がようやく一段落しようとしたときのことだった。
「すみませーん。三夜の先生、います?」
そこに新たな客人が現れた。天神平薬局のマッドサイエンティスト――
天神平 庵
である。彼女は霧人に急用があり、自宅に電話しても出ない霧人を探して三夜家に来たようだが――。
「あらあら。霧ちゃんのお仕事関係の方?」
「あ、どうも。三夜の先生にはいつもお世話になってます。天神平薬局の
天神平 庵
って言います――って、わあ、凄い林檎!」
と、彼女もまた当然のように、山のような林檎の数に目を丸くする。
「あらあら。寒い中、ご苦労様。霧ちゃん、もう少ししたら帰ってくると思うから、よかったらその林檎でも食べて待っていてもらえるかしら?」
三夜 千暁
は、ほわほわとした笑顔で、そんな庵を家の中に招き入れた。
「あ、それじゃ、お言葉に甘えて」
庵は特に遠慮もなく、むしろ新規顧客開拓のために嬉々として三夜家の内部に上り込む。
「いや、しかし凄い数の林檎ですねぇ。これだけあると食べきるのも一苦労でしょう?」
「ええ、そうなのよ~。今、みんなで活用方法を考えてるところなの」
「でしたら、アップルパイなんてどうです? いえ、他人様の家でこんなこと言うのもなんなんですけど」
「あらあら奇遇ねぇ。ちょうどうちでもアップルパイなんていいんじゃないかって言っていたところなの。よかったら一緒に食べていってちょうだい」
二人はすっかり打ち解けた空気で、とりとめのない話に花を咲かせる。
と、そこで庵は一人の少年――
三夜 暗
とばったり出会った。
「む、きりにーの知り合いか」
「んん? そういう少年は三夜の先生の弟さんかな? ほー、そう言えば、どことなく似ているようなそうでもないような」
庵が遠慮なく顔を覗きこんでくるので、暗は少したじろいで後ろに下がりつつ、
「……て、天神平薬局の人、か。色々と妙な噂があるところだよな……。秘められた力を覚醒する薬があるとか(ボソリ」
暗が最後にボソリと付け足した言葉に、庵は敏感に反応した。
「ほほう、少年。『力』をご所望かね?」
「……!」
ニヤリ、と悪い笑みを浮かべる庵に、暗は目を見開いて驚く。
「べ、別に俺は『力』を覚醒させる薬なんて必要としていないぞっ!?」
暗は神の中の神で、悪魔の中の悪魔であって、そんな薬など必要としていないはずだったが、そのわりに口からは欲望が駄々漏れだった。
「……そうか。少年ならこの賢者の石――赤きエリクシルを必要としていると思ったのだが……」
庵がどこからともなく試供品の赤いビタミン剤を取り出し、アンニュイな溜め息を吐きながら言う。
「赤・き・エ・リ・ク・シ・ル!?」
なんとなくカッコよさげな響きの言葉に、暗はもう少年のように(実際まだ14歳だが)瞳をきらきらと輝かせた。
が、そこで暗はありったけの理性を総動員して、ハッと我に返った。
「……い、いや! 俺はそんなものは必要としていないっ! むしろ、俺には、そう、力を抑える薬が、そういう薬が必要なんだ!」
何が『そう』なのかはよくわからなかったが、暗の表情は真剣そのものだった。
「あらあら。二人ともすっかり仲良しねぇ」
そんな暗と庵を見て、千暁はころころと楽しそうに笑う。
と、そのとき、ガラリとまた玄関の扉が開き――。
――どうやら、今日の三夜家は慌ただしくなりそうだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月15日
参加申し込みの期限
2016年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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