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みかん宇宙人襲来! いちごを取り戻せ!
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時は少し遡る。
羽生 碧南
は、シーサイドタウンをのんびりと歩いていた。
今日はバスケ部の練習が休みで、久しぶりに部活以外に時間が使える。桜花寮の部屋で攻略中の乙女ゲームをコンプリートするのも悪くないけれど、空が晴れ渡っているのを見ると外へ出てみたくなるものだ。
(途中のゲームショップで新作やキャラグッズをチェックしようかな……)
そう思っていたら、歩く人々の中に何か妙なものが混じっているのに気付いた。面妖な顔のみかんを頭に載せた着ぐるみだ。
(この前みかん狩りに行った果樹園のマスコットよね、宣伝かな……。……!?)
みかん宇宙人は1体ではなかった。わらわらと、数えるのが間に合わない数のみかん宇宙人がやってくる。
彼等は歩いていなかった。どどどどど、と走っている。走り、目から出したビーム――ジュースかあれ?――や、手に持ったみかん(顔)を使って人々にダメージを与えていた。
「な……なんでみかん宇宙人が大量発生してるのよ? おまけに人襲ってるし……」
驚きのあまり立ち尽くしてしまった碧南に、みかん宇宙人達が迫ってくる。何となく、目が血走っているような気がする。あの、黒目から伸びている黒い線は血走った目の代用表現のような気がしていたが、それ以外に毛細血管があるようだ。
「な、なんなのよ!」
ただでさえマスコットにしては微妙過ぎるキャラデザなのに、大量に出現して、しかもみかんを無理矢理食わそうとか、冗談じゃない。
(いくらみかんが好きでも、あの微妙な顔つきみかんはいらない! しかも、なんか思いっきりすっぱそうだし)
そんなことを考えている間にも、みかん宇宙人達と碧南の距離はみるみるうちに縮まってくる。だが、碧南は逃げなかった。
身体が『戦場』に立ったことを悟り、瞬時に『戦う女』にモードを切り替える。
『ミ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ッ!!!』
幸いにも、みかん宇宙人達の攻撃速度は人外ではなかった。充分に見極めることが可能な速度だ。ただ、みかんビームは彼等の目をよく見ていないと、食らう。
あれが目に直撃したら、ものすごく痛そうだ。恐らく、目を開けていられなくなる。そうなったらこちらの負けである。
碧南はみかん宇宙人の目を注視し、ジュースビームが放たれた直後にそれを避けた。そして、続いてきた能力2「みかん食わねえごはいねがー」もぎりぎりで避ける。避けながら細い道に入り、彼女はなるべく1対1で戦えるようにしてみかん宇宙人の攻撃を避け続けた。
一瞬でも気を抜いたら、みかん宇宙人の餌食になってしまうだろう。このままでは、埒が明かない。
(どこかに、水道の蛇口とかないかな……)
その上で、そこにホースがつながっていると尚、良い。攻撃を避けて後退しながら、碧南は蛇口とホースを探す。細い路地に入っていたことが幸いし、彼女はとある店の裏口に設置してある蛇口を発見した。しかも、ホースもくっついている。
みかんキックを避け、飛びつくようにして蛇口をひねる。全開にするとホースを構え、最大出力でみかん宇宙人に放水した。この季節に放水を浴びたら、さすがのみかん宇宙人もきっと寒さに凍えるはずだ。
「わるいみかんは冷凍みかんにしちゃうから!」
放水を食らったみかん宇宙人達は、少しずつ後ろへ下がっていった。
「大丈夫か!」
サキリ・デイジーカッター
が駆けつけてきたのは、その時だった。
∞
猫鳴館にて。
冷蔵庫を開けたサキリは、そこにあったモノを見て我が目を疑った。
ショートケーキのいちごが、気持ち悪いみかんになっている。
「……………………」
ついつい思考が停止し、気持ち悪いみかんと目を合わせること十数秒。
――空間を切り分けた。今のうちに何とかしろ。
テオの声が聞こえた。それによって状況を把握したサキリは、気持ち悪いみかんを前にみかん宇宙人に怒りを燃やした。
「これ限定品なんだよ。どれだけ苦労して入手したと思っているんだ!」
――気持ち悪いみかんは、何も言わずに笑っている。
サキリは腹立たしさと共に冷蔵庫を閉めた。
「寝子島のフツウとケーキの為に、みかん宇宙人達を何とかしよう」
リュックを背負って猫鳴館を出たサキリは、少し寄り道してからスーパーに向かった。スーパーの中に混乱は見られなかった。街に出たみかん宇宙人はとにかく目につく人を襲っている。建物の中に入ろうという発想にまで辿り着いていないらしい。
費用は、彼の保護者役の従姉妹が貸してくれた。それを携え、彼はまず調理用品売り場に向かった。そこで、果物ナイフとボウル、ジューサーを購入する。次に行くのは、食料品売り場だ。かごに、プレーンヨーグルトと大量のフルーツ、紙コップを入れてレジへ向かう。ヨーグルトを買う際、元々いちごが混ぜられているヨーグルトの中身がどうなっているのかとちらっと思ったが、それは確認しないでおくことにする。
支払いを終えると、サキリは休憩用のテーブルの上でフルーツをカットしていく。高速のナイフ捌きで皮を剥き、手頃なサイズにカットするまで長い時間はかからなかった。
フルーツの入ったボウルを小脇に抱えて外に出ると、みかん宇宙人を探しにかかる。
走っていると、商店と商店の間の路地の奥で少女の大きな声がした。見ると、背の高い比較的明るい髪色をした少女――碧南がみかん宇宙人達にホースで水をぶっかけている。
「大丈夫か!」
声をかけつつ駆けつけると、水に押され気味だったみかん宇宙人達は新たな獲物に「ミ゛ッ!」と反応した。碧南の横をすり抜けて広い通りに出ると、彼に目をつけたみかん宇宙人達が襲ってくる。問答無用だ。
だが、黙って襲われるつもりはない。
(外見こそシュールだけど、数が多い上に好戦的で、結構馬鹿にならないな)
みかん宇宙人からみかんジュースが放たれる。サキリは、利き手に果物ナイフを持ち、空間を切り裂くイメージをする。ろっこん『斬空舞踏』だ。瞬間移動ができるこのろっこんで、彼はみかんジュースを避けてみかん宇宙人の懐に入り込んだ。そして、足払いをかける。みかん宇宙人の足は、適度に硬かった。この赤い脚の中身はなんなのだろうか。見た目は頭と同じだが――やはり、みかんなのだろうか。
そうだ、皮の柔らかくないすっぱいみかんは、このくらいの硬さだったかもしれない。
――ともあれ、足払いによって倒れたみかん宇宙人を、サキリは押さえつけた。無理矢理、口にみかんを突っ込むのがみかん宇宙人達の流儀らしい。それなら、自分も無理矢理フルーツを突っ込もう。
みかん宇宙人の口をこじあけ、ボウルに入れていたフルーツをその中いっぱいに押し込む。
「ミ゛゛ッ゛」
「ついでに、これもどうだい?」
更に、彼はフルーツの上からプレーンヨーグルトを流し入れる。
「ミ゛ミ゛ッ゛」
「フルーツのヨーグルト和え、美味しかろう?」
もぐもぐと口を動かすみかん宇宙人は、しばらく黒目を黄目の外周に沿って回していたが、フルーツのヨーグルト和えをごくん、と全部飲み混んでしまった。宇宙に返すまでは至らなかったようだ。
サキリが、まだあるフルーツを口に詰め直そうとした時、みかん宇宙人は「ミッ!」と今までよりも元気に声を発した。
「……!」
咄嗟に危険を察知したサキリは、みかん宇宙人から距離を取った。
「ミッ!」
直後、みかん宇宙人が元気良く立ち上がる。サキリは気付いた。みかん宇宙人の頭上にある赤いバーが、ぐいんと長くなったことに。
「おいしかったミ!」
何かが回復――もとい、増えたらしい。
「…………」
フルーツのヨーグルト和えを口に押し込むことでは、みかん宇宙人を宇宙へ返せないとサキリは悟った。おいしく食べられてしまうだけだ。
元々、これだけの数が居ると全てを倒すのはきついと思っていた。会話が通じそうなみかん宇宙人には説得を試みようと、サキリは口を開く。何かが増えたみかん宇宙人を先頭に、びしょびしょになってよく冷えたみかんも(こちらは赤ゲージが短くなっている)、こちらの様子を伺っているようだ。
「みかん宇宙人とやら。そもそもいちごを敵視するのはお門違いだ」
「ミッ!?」
みかん宇宙人は小さく声を漏らす。目と目の間にきゅっと皺が寄った。
「みかんは果物。いちごは本来は野菜だ。根本的に別物なんだよ」
「ミ゛ッ!?」
目と目の間の皺がなくなった。心なしか、黒目が大きくなったような気がする。背後に並ぶみかん宇宙人達も同じ反応を示している。
「みかんは確かにおいしい。でも、それだけじゃ足りない。大切なのは『調和』なんだよ」
サキリは、リュックの中からジューサーと紙コップを取り出した。ジューサーは、電池で動くタイプのものだ。
その中に、彼は残っていたカットフルーツを投入してジュースを作った。それを紙コップに入れ、黒目の大きくなったみかん宇宙人達に配っていく。存外、それは素直に受け取られた。
「あっ、おいしい!」
ジュースを飲んだ碧南が言い、みかん宇宙人達も続々とコップに口をつけていく。
「ミッ!」
「ミッ!」
「ミッ!」
「これが、フルーツ達のハーモニーというものだよ」
それを理解してほしい。
そう思ってみかん宇宙人達を見守っていると、彼等の姿が徐々に透けてくる。
「ん?」
その現象に驚き、サキリと碧南はみかん宇宙人達に注目する。
2人の視線の先でみかん宇宙人達の姿は消え。
紙コップが道にぽとぽとと落ちた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月06日
参加申し込みの期限
2016年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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