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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
みかん宇宙人襲来！ いちごを取り戻せ！
４
「僕は美味しくて、栄養があって、お風呂に入れたりも出来てすこぶる万能なみかんが大好物だよ。特にその味、適度な酸っぱさと甘さが調和していて、まさに、ドリアンなんて目じゃないキング・オブ・フルーツ。真の果物の王者と呼べる存在じゃないかな？」
佐藤 英二が、みかん宇宙人の前でみかんを褒め称えていた。褒めちぎっていた。褒めまくっていた。彼自身、みかん宇宙人をマスコットにしている果樹園の夫婦には楽しい思いをさせてもらった。あの２人も困っているみたいだし、解決できないか頑張ってみようと思ったのだ。
（話が通じたら嬉しいんだけど……）
『ミ！？ ミミミ！ ミーーーーーー！！』
くどいようだが、みかん宇宙人達の表情は変わらない。変わらないが、どのみかん宇宙人も明らかに喜んでいる。喜びオーラが溢れている。
話は通じているらしい。
英二は、笑顔でみかん宇宙人がどこからか召喚した赤みかん（顔）の皮を剥いた。とても濃いブラッドオレンジ色の身を食べると、表情を曇らせる。
「だけど、この『みかん』は美味しくない。これでは王者とは呼べないよ………その理由は多分」
そこで言葉を切って、英二はみかん宇宙人の様子を伺った。先程まで喜んでいたみかん宇宙人達は、上から水をかけられたかのようにぴたっと止まって英二を見ている。
「え？」という感じだ。正に「え？」という感じだ。
攻撃をすることを忘れていそうだったので、英二は『多分』の続きを話すことにした。
「その理由は多分、この『みかん』が王者の風格を失っているからなんじゃないかな。王者としてどっしり構えて挑戦者を受け入れるべきなのに、いちごの居場所を奪う小者じみた態度が格落ちの原因だと思うよ」
みかん宇宙人を諭すつもりで、英二は言う。「え？」というオーラを出していたみかん宇宙人は、ますます「え？」となっている。
『王者の風格を失っている』
（え？）
『小者じみた態度』
（え？）
『格落ち』
（え？）
これらの言葉をみかんの実が詰まった頭で何度かリフレインした結果。
『ミ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ッ！！！』
みかん宇宙人達は、激怒した。
諭されるどころではなかった。
「あ、やっぱりだめだったか……」
駄目元なのを自覚していた英二は、説得失敗というこの結果に普通に納得してしまった。
『ミ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ッ！！！』
みかん宇宙人達が怒り狂って迫ってくる。
英二はすたこらと逃げ出した。
∞
「ん……？」
みかん宇宙人達は怒っている。その怒りっぷりを見て、轟は気付いた。みかん宇宙人の頭上にあるバーだかゲージだかみたいなものが、伸びている。緑色の方のゲージが、ぐいーん、と伸びていた。
「あれって、もしかして……」
やはり格闘ゲーム的なアレなのだろうか。あの緑ゲージは、ＨＰかＭＰか、それとも――
「攻撃力だミ！」
親切に教えてくれた。
「…………。……説得が無理なら、島の皆の安全のために倒させてもらう！」
『ミ゛――――――――――――――――！！！』
ザ・ストレイトとみかん宇宙人達の戦いが始まった。
攻撃力の上がったみかん宇宙人は、みかんジュースの発射量も召喚するみかんの大きさもパワーアップさせて襲ってくる。
しかし。
「その技は俺には通用しねえ！」
ザ・ストレイトははっきり言い切った。
「何故なら、俺は今、メットを被ってるからだ！」
メットが壁になって、みかんジュースが目に届くことはない。固形物（顔みかん）も口に嵌ることはない。
というわけで、彼はためらいなく全力でみかん宇宙人に接近した。みかん宇宙人は意外と賢い。能力１と能力２では倒せないと察した彼等は、能力３みかんパンチと能力４みかんキックを駆使してきた。
その動きをよく観察し、ボクサーのようなフットワークを駆使してパンチとキックを回避していく。みかん宇宙人は、複数体で１人を攻撃している。自然、彼等は密着してごちゃっとしてくる。
攻撃を避けながら、ザ・ストレイトは彼等の同士討ちを狙っていた。徐々にごちゃごちゃさに拍車がかかってくるみかん宇宙人が「あ」「あ」とお互いを攻撃してしまう中、ザ・ストレイトは何体かにカウンターパンチを叩きこむ。
「ミ゛！」
みかん宇宙人がのけぞった。その隙に、彼は効き足を思い切り踏み込み、その１体に右ストレイト――じゃなくてストレートを叩きこんだ。
「ミ゛ィ！」
みかん宇宙人の姿が消えていく。
「これは、お前達のせいで迷惑を被った人達の分だ！」
仲間が１体消えても、みかん宇宙人達は動揺しなかった。次から次へと、パンチやらキックやらが繰り出される。
多対１の戦いは、まだ終わる気配を見せなかった。
「僕は美味しくて、栄養があって、お風呂に入れたりも出来てすこぶる万能なみかんが大好物だよ。特にその味、適度な酸っぱさと甘さが調和していて、まさに、ドリアンなんて目じゃないキング・オブ・フルーツ。真の果物の王者と呼べる存在じゃないかな？」
佐藤 英二が、みかん宇宙人の前でみかんを褒め称えていた。褒めちぎっていた。褒めまくっていた。彼自身、みかん宇宙人をマスコットにしている果樹園の夫婦には楽しい思いをさせてもらった。あの２人も困っているみたいだし、解決できないか頑張ってみようと思ったのだ。
（話が通じたら嬉しいんだけど……）
『ミ！？ ミミミ！ ミーーーーーー！！』
くどいようだが、みかん宇宙人達の表情は変わらない。変わらないが、どのみかん宇宙人も明らかに喜んでいる。喜びオーラが溢れている。
話は通じているらしい。
英二は、笑顔でみかん宇宙人がどこからか召喚した赤みかん（顔）の皮を剥いた。とても濃いブラッドオレンジ色の身を食べると、表情を曇らせる。
「だけど、この『みかん』は美味しくない。これでは王者とは呼べないよ………その理由は多分」
そこで言葉を切って、英二はみかん宇宙人の様子を伺った。先程まで喜んでいたみかん宇宙人達は、上から水をかけられたかのようにぴたっと止まって英二を見ている。
「え？」という感じだ。正に「え？」という感じだ。
攻撃をすることを忘れていそうだったので、英二は『多分』の続きを話すことにした。
「その理由は多分、この『みかん』が王者の風格を失っているからなんじゃないかな。王者としてどっしり構えて挑戦者を受け入れるべきなのに、いちごの居場所を奪う小者じみた態度が格落ちの原因だと思うよ」
みかん宇宙人を諭すつもりで、英二は言う。「え？」というオーラを出していたみかん宇宙人は、ますます「え？」となっている。
『王者の風格を失っている』
（え？）
『小者じみた態度』
（え？）
『格落ち』
（え？）
これらの言葉をみかんの実が詰まった頭で何度かリフレインした結果。
『ミ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ッ！！！』
みかん宇宙人達は、激怒した。
諭されるどころではなかった。
「あ、やっぱりだめだったか……」
駄目元なのを自覚していた英二は、説得失敗というこの結果に普通に納得してしまった。
『ミ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ッ！！！』
みかん宇宙人達が怒り狂って迫ってくる。
英二はすたこらと逃げ出した。
「ん……？」
みかん宇宙人達は怒っている。その怒りっぷりを見て、轟は気付いた。みかん宇宙人の頭上にあるバーだかゲージだかみたいなものが、伸びている。緑色の方のゲージが、ぐいーん、と伸びていた。
「あれって、もしかして……」
やはり格闘ゲーム的なアレなのだろうか。あの緑ゲージは、ＨＰかＭＰか、それとも――
「攻撃力だミ！」
親切に教えてくれた。
「…………。……説得が無理なら、島の皆の安全のために倒させてもらう！」
『ミ゛――――――――――――――――！！！』
ザ・ストレイトとみかん宇宙人達の戦いが始まった。
攻撃力の上がったみかん宇宙人は、みかんジュースの発射量も召喚するみかんの大きさもパワーアップさせて襲ってくる。
しかし。
「その技は俺には通用しねえ！」
ザ・ストレイトははっきり言い切った。
「何故なら、俺は今、メットを被ってるからだ！」
メットが壁になって、みかんジュースが目に届くことはない。固形物（顔みかん）も口に嵌ることはない。
というわけで、彼はためらいなく全力でみかん宇宙人に接近した。みかん宇宙人は意外と賢い。能力１と能力２では倒せないと察した彼等は、能力３みかんパンチと能力４みかんキックを駆使してきた。
その動きをよく観察し、ボクサーのようなフットワークを駆使してパンチとキックを回避していく。みかん宇宙人は、複数体で１人を攻撃している。自然、彼等は密着してごちゃっとしてくる。
攻撃を避けながら、ザ・ストレイトは彼等の同士討ちを狙っていた。徐々にごちゃごちゃさに拍車がかかってくるみかん宇宙人が「あ」「あ」とお互いを攻撃してしまう中、ザ・ストレイトは何体かにカウンターパンチを叩きこむ。
「ミ゛！」
みかん宇宙人がのけぞった。その隙に、彼は効き足を思い切り踏み込み、その１体に右ストレイト――じゃなくてストレートを叩きこんだ。
「ミ゛ィ！」
みかん宇宙人の姿が消えていく。
「これは、お前達のせいで迷惑を被った人達の分だ！」
仲間が１体消えても、みかん宇宙人達は動揺しなかった。次から次へと、パンチやらキックやらが繰り出される。
多対１の戦いは、まだ終わる気配を見せなかった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年01月06日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年01月13日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年01月13日 11時00分
