this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
みかん宇宙人襲来! いちごを取り戻せ!
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
6
「みかんは『美味しいもの』なのです。はい、ここ、大事ですよ」
ここ↑
椿 美咲紀
は、修と待ち合わせしていたその場所でみかん宇宙人襲来に遭遇した。みかん宇宙人達の暴挙に立腹した美咲紀は、みかん宇宙人達の前で仁王立ちしてみかんの何たるかを説いていた。
みかん宇宙人達に反応はない。みかんを王者にしようとやってきた彼等のこと、『ここ』に異論はないからだ。
「甘くさわやかな酸味で人々に長く愛され、そのビタミンで風邪を予防し、炬燵でまったりする時のお供として欠かせない美味しくも愛らしいこの果物! 決して不味く得体のしれないそのような宇宙生物ではないのですっ」
ビシッ、と腕を伸ばし、銃代わりのように人差し指をみかん宇宙人達に向ける。
『ミ゛ッ!』
得体のしれないという部分はともかく、不味く、という言葉はみかん宇宙人達の怒りに触れたようだ。危険な空気を立ち昇らせる彼等に怯まず、美咲紀は続ける。
みかん宇宙人達へ現実を突きつけるのだ。
「面妖な姿もですが、何より不味い物体を無理矢理食べさせるその鬼畜っぷり、許せませんっ。その行いはみかんへのマイナスイメージしか生みません。テロ行為ですよこれは?」
「ミ゛ッ!」
「ミ゛ミ゛ッ!」
みかん宇宙人達が殺気立つ。
これには同意できないようだ。
「テロ行為ですよこれは? その姿、その行いはみかんへの冒涜ですとも。今まで恩義を受けたみかん果樹園への裏切り行為と言っても良いです」
『ミ゛ッ!?』
『ミ゛ミ゛ッ!?』
みかん宇宙人達の殺気がしゅうっ、と減っていく。驚きが怒りを上回ったらしい。自分達が、あのオーナー夫婦を裏切っているなんて考えもしなかったのだろう。
動揺して「ミ゛ミ゛ッ」「ミ゛ミ゛ッ」とおたおたするみかん宇宙人達に、美咲紀は揺らぎない声で宣言した。
「つまり、お前はみかんの敵なのです!」
愛するみかんへの卑劣な活動を見過ごすわけにはいかない。
「みかんに代わって、成敗、なのです!」
そして、みかんビームを防ぐためのゴーグルを装着した。その時、修がオカメインコの着ぐるみ――いや、風羽と共に駆けつける。
修は、この事態を早く何とかしないとという使命感を抱いていた。
「美咲紀!」
「シュー君!」
美咲紀は修の姿を認めて一度頷くと、果物ナイフを出してみかん宇宙人に肉薄した。
しゅぱぱっ、とみかん宇宙人のみかんの部分の皮を切っていく。皮はぺろん、と向け、その下から濃いブラッドオレンジ色の果肉が出てくる。果肉のどこにも、目も口もついていない。きれいなみかんの実だ。
「……!」
口を失ったみかん宇宙人は「ミッ!」とも言えなくなっておろおろした。目も見えていないのかもしれない。その場にコケてばたばたする。
戦闘不能になったみかん宇宙人はそのままに、美咲紀は次のみかんの頭を狙う。
しゅぱぱっ。ぺろん。
「ミッ!」
「ミミミミッ!」
「ミミミミミミッ!」
みかん宇宙人達は恐慌状態に陥った。冷静さを失ったみかん宇宙人達を、修が金属バットで倒していく。美咲紀の攻撃は、うまくみかん宇宙人達の気を引けていた。2人は連携を取り、次々と勝利をもぎ取っていった。
焦っているせいか、みかん宇宙人の攻撃は狙いが適当でそれだけに避けやすかった。修は、みかん(顔)を口に突っ込もうとしてくる腕を避けると、すかさずバットで胴を打ち据える。
「ミ゛ッ!」
みかん宇宙人の口から、血ならぬみかん粒が吐き出される。
(確かに、俺はろっこんでビル壁面を荒くバラして建材の雨を降らせたり橋をバラして川に落とすこともできる)
修はバットを振りながら、以前にろっこん『分解』を使った時のことを思い出す。だが、ろっこんを使うのは大群への最後の手段にしたかった。
出来るだけ使わず済まそうと、修はバットを振り続ける。みかん宇宙人が次々と倒れて消えていく中、彼の目の端で、美咲紀がみかんをみかん宇宙人の口に突っ込もうとしているのが見えた。
「これが! 美味しい! 皆に! 求められる! みかんの味ィィ!!」
「ミ゛ッ゛!」
美咲紀が突っ込んだのは、和歌山県産の甘くておいしいみかんだった。
みかんを突っ込まれたみかん宇宙人がショックを受けたように姿を消していく。自分の間違いを悟ったのか。
「真に美味しいみかんは12月中から熱望されているのですよ! めっちゃ売れてますからね!」
消えていくみかん宇宙人の向こうで、元気なみかん宇宙人達が慄いて一斉に後ずさる。その彼等に、修はバットを下ろして言った。
「みかん宇宙人、このやり方は逆効果だ」
みかん宇宙人達がまた後ずさる。
「お前ら、みかんとは何だ。答えてみろ!」
『…………』
みかん宇宙人達が戸惑ったように沈黙する。
「み、みかんはみかんだミ!」
勇気ある1体が回答を出した。修はやれやれというように首を振る。
「みかんとは温州蜜柑だけじゃないぞ。他も当然網羅してるんだろうな?」
みかん宇宙人達はいいえと言うようにふるふると首を振る。
「なに? していない? お話にならないな」
『ミ! ミ゛―――――――!!!』
みかん宇宙人達の中で恐れより怒りの方が上回ってきているようだ。これはまずい。だが、修は冷静だった。
「家紋にもある橙も? 伝来を知る紀州蜜柑もか。……みかんを語るには未熟だな」
『ミ゛ミ゛―――――――!!!』
みかん宇宙人達は怒りだした。激怒している。再びみかん(顔)を手に襲い掛かって来る彼等に対処しながらも、修は話を止めなかった。みかんの種類を、片っ端から語尾に「!」をつけて叫んでいく。
『ミ゛!』
『ミ゛!』
「ミカン属にはこんなにあるんだ。それらを踏まえ、どのみかんを、どの客層に、どう売り込むかが、大切なんだ」
そこまで言うと、修は目の前にいたみかん宇宙人にびしっと指を突き付けた。
「つまり、お前達には広告戦略が無いのだよ!」
「ミッ!」
襲いかかりかけていたみかん宇宙人の動きがぴたっと止まる。他のみかん宇宙人達の動きも、同様に止まった。彼等の注目が集まる中、修は足元に落ちていたみかん(顔)を拾って皮を剥き、一房、口に入れた。
「そもそも、このみかん……不味い!」
『ミ゛!?』
みかん宇宙人達が三度、いきりたつ。彼等はみかん(顔)に愛情を持っているようだ。不味い、と言われて腹を立てないわけもない。
しかし。
「皆も、美味しいみかんが食べたいよな?」
そこに首を振る理由はない。
『ミ!!』
肯定した。
「ほらみろ。みかんを知り、美味いみかんを携え、出直してこい」
『ミ゛――――――――――!?』
怒りを見せるみかん宇宙人達に、修は懐に入れていた極上のみかんを差し出した。渡されたみかん宇宙人はそれを、腹立ちまぎれに一口で食べた。これがどうした、というように。
「ミ!?」
その黒目がものすごく大きくなる。驚いたようだ。
「みかんはこんなに美味いんだ。ちゃんと知って貰おうよ」
にこ、と笑うと、その笑顔を見たからかどうかは定かではないが、みかんを食べたみかん宇宙人はすうっと姿を消していった。宇宙に帰ったようだ。
だが、まだみかん宇宙人は残っている。
おいしいみかんを食べ損ねた――ではなく、食べていないみかん宇宙人達は、怒っていた。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
みかん宇宙人襲来! いちごを取り戻せ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月06日
参加申し込みの期限
2016年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!