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みかん宇宙人襲来! いちごを取り戻せ!
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「ゴーグル装着ー!」
テレビで見た情報から考えて、瑠樹は水泳用のゴーグルをつけてシーサイドタウンにある家からいざ外へと繰り出した。
「これであのジュースはお目目に入らない…はず!」
街の方へと行くと、たくさんのみかん宇宙人の姿が見えた。宇宙人達は、瑠樹を見るとみかん(顔)を召喚して一気に迫ってきた。子供にも容赦はない。
「う、うわぁ!?」
なんか、怒ってる!? と瑠樹は驚くが、逃げずに準備してきたバケツを構える。目を狙って飛んできたみかんビームの前に翳し、彼はみかんジュースをバケツに溜めることに成功した。だが、その後のことを考えていなかった彼の動きが止まる。
(……後はどうしよう?)
みかん宇宙人が攻撃を止める気配は無い。瑠樹は走って逃げながら、バケツの中でちゃぽちゃぽしているみかんジュースに目を落とす。
(結構すっぱいよねぇ、このジュース)
色や匂いの濃さから想像しても、かなりすっぱそうだ。
「何とか、おいしくできないかなぁ」
考えながら走っていると、正面からもみかん宇宙人達がやってきた。みかん(顔)を瑠樹の口に突っ込もうと腕を突き出してくる。それを、彼は持ってきていたお皿でガードした。
「ミッ!」
みかん宇宙人の手からみかん(顔)がぽろりと落ちる。それを瑠樹は拾い上げる。
「おいしく食べればみかんさん達も納得するかなぁ……」
いいつつ皮を剥く。その様子を見て、みかん宇宙人達は足を止めた。剥いたみかんをどうするのかと小さな手に視線を注ぐ。
『…………』
瑠樹はみかんを半分に割って一房取ると、口に入れた。
「すっぱいぃ!」
思わず口が「*」な形になってしまそうなすっぱさだ。目は「><」になっている。
みかん宇宙人達が小さくジャンプした。びっくりしたらしい。まさか、意外だったのか。まさか、本気でみかん(顔)がおいしいと思っていたのか。
さんざん皆にまずいまずいと言われてきたのに。
現実逃避して、うまいと思いこんでいたのか。
みかん宇宙人達は、なかなかみかんを飲み込めない瑠樹を見守っている。ごくん、と飲み込むと、瑠樹は残ったみかんを困ったような顔で見た。
「これも、おいしくできないかなぁ……」
みかん宇宙人達の黒目がちょっと大きくなった。中には、目をみかんジュースで潤ませている宇宙人もいる。
少しの優しい言葉にぐらっと来ている。みかん宇宙人も疲れてきていたのだろうか。それとも――みかん宇宙人に対し、瑠樹が好意的だからだろうか。
瑠樹はしばらくみかんを見ていたが、顔を上げてみかん宇宙人達に訊ねてきた。
「すっぱいみかんも食べてほしかったのかなぁ?」
みかん宇宙人達は困った。このみかん(顔)がすっぱくてまずいとは思っていなかったからだ。みかん宇宙人はみかん(顔)を召喚するとひとつぱくりと口に入れる。すっぱいことはすっぱいが、それがたまらなくおいしい。皮の苦味も抜群だ。
――みかん宇宙人の味覚は、そもそも人の味覚とは違っていたのだ。
「ミ! ミ?」
みかん宇宙人はここで初めて、自分達と人の味覚の違いに気が付いて困惑した。
困惑しているみかん宇宙人達の真実にまでは気付かず、瑠樹は言う。
「でも駄目だよぉ、むりやり目や口に突っ込んだりしたら……余計に食べてもらえないよぉ」
『ミ……!?』
そういうものなのか。
それも、みかん宇宙人にとってはカルチャーショックだった。
「北風と太陽ってお話があってねぇ……」
瑠樹は、旅人の服を脱がせようとした北風と太陽の話をした。北風が無理に吹き飛ばそうとしても、旅人は服をしっかり押さえてしまう。けれど、太陽が温めれば、旅人は自ら服を脱ぐのだ。
彼の話を、みかん宇宙人達はじっと聞いている。
「あわないやり方をむりやり押し付けても、思ったことはしてもらえないみたいだよぉ。みかんさん達も、むりやりは良くないよぉ」
「おいしいみかんを食べてほしいミ! いちごよりみかんを食べてほしいミ!」
「いちごよりっていうのは難しいかもしれないけどねぇ、きっと、みかんのおいしさを知ってもらうことはできると思うよぉ。このみかんも……」
連絡用のスマートフォンを取り出し、瑠樹は検索を始めた。
「すっぱいみかんのおいしい食べ方、何かあるかなぁ?」
みかん宇宙人達も、初めて見るスマートフォンの画面を表情を変えずに見下ろしている。
「何日かおいておくと甘く……でも、すぐに食べたいなぁ」
みかん宇宙人達も早く帰りたいだろう。
「……あっ、温めるとおいしくなるって!」
お湯につけたらいい、と書いてある。
瑠樹とみかん宇宙人達は、顔を見合わせた。
∞
「何分か待ったら、甘いみかんになるかなぁ?」
周りのお店にも協力してもらって(みかん宇宙人達が脅したわけではない。多分)、瑠樹とみかん宇宙人達は広場でみかん(顔)を温めていた。
外用の調理器具でお湯を沸かしてみかんを投入。あとは待つだけ。
ほかほかになったみかん(顔)を取り出して皮を剥いて食べると、それは、甘くおいしいみかんになっていた。
「甘いよぉ」
みかん宇宙人もみかんを食べる。なんとなく、恐ろしい笑顔がほんわかした笑顔になった気がした。
「これをみんなに配ろうー。あ、そうだ、ジュースも作ろうよ」
みかんビームを溜めたジュースに砂糖を加えて、甘いみかんジュースを作る。
「これも皆に配ろうねぇ」
笑顔で言う瑠樹に、みかん宇宙人達は素直についていく。近所の人にみかんとみかんジュースを配り終わって片付けを終えると、瑠樹は人懐っこい笑みでみかん宇宙人を見上げた。
「きっと、今の時期はまだすっぱいんだよぉ。でももう少し時間が経って、クリスマスが過ぎてこたつの時期になったら、甘くなって沢山食べて貰えるよぉ」
みかん宇宙人達に反応はない。だが、ちゃんと聞いてくれていることが瑠樹には分かった。
「どうしても寂しくてクリスマスに食べてほしいなら、みかんゼリーとかも食べるようにするねぇ!」
にっこりと笑う。すると。
『……………………』
みかん宇宙人達は、揃ってすうっ、と消えていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月06日
参加申し込みの期限
2016年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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