みかん宇宙人襲来！　いちごを取り戻せ！｜リアクション

みかん宇宙人襲来！　いちごを取り戻せ！

　エピローグ

「ん……？」
　ザ・ストレイトは、殴られたみかん宇宙人達が戦意を喪失していることに気が付いた。立ち上がったみかん宇宙人達は、何となく「すみませんでした」という表情をしている気がする。表情は変わらないから、そんなオーラが出ているというか。
　１体のみかん宇宙人が、ザ・ストレイトに近付いてくる。
「帰るミ。いろいろ迷惑をかけたミ」
「帰る……迷惑をかけたって分かったのか？」
「ミ。認識の違いだったミ」
　みかん宇宙人の言うことはよく分からなかったが、とにかく、これで寝子島の混乱は収まるということだ。
「そうか。それなら、帰る前に謝っていかないとな！」
「……謝る、ミ？」

　ザ・ストレイトは、みかん宇宙人達を柑野夫妻が経営するみかん果樹園に連れてきた。
『ごめんなさい、ミ！』
　そして、夫婦に謝らせた。
「あらまあ……」
「もういいよ。その代わり、来年、またがんばっておいしいみかんを作るのに協力してくれ」
『ミ！』
　……来年、またみかん宇宙人が寝子島に来るということだろうか……
「この人達は美味しいみかんを色んな人に食べてもらおうと頑張ってるんだ！」
　最後に、ザ・ストレイトがみかん宇宙人達に言う。
「だから、いちごをみかんに変えるなんて姑息な手を使うことはねえ！　この人達のように頑張ってる人がいる限り、皆みかんを食べてくれるさ！」
『ミ！』

∞

　みかん宇宙人達が消えていく。
　恐らく、誰かが帰還命令を出したのだろう。宴――ではなく戦いが終わった後のシーサイドタウンでは、もれいび以外の人達の怪我人も出ていた。
「はいっ、もう大丈夫ですよー」

　怪我人の手当てが終わった美咲紀が、笑顔を浮かべる。彼女が立ち上がると、修が言った。
「美咲紀、フルーツパーラーにでも寄って帰るか？」

「そうですねー、行きましょう！」
「私もお店に戻らないと～」
　歩き始めた美咲紀と修を見送り、風羽も店に戻ることにした。
　また、別の場所では――

∞

「あー……暴れすぎてケーキがぐちゃぐちゃだ、どうしよう」
　刀が、みかん（顔）がいちごに戻ったショートケーキの箱の中身を見て困ったように頭を掻いていた。だが、ふと何かを思いついたのか顔を上げる。
「そうだ、千歳よかったら一緒に『ＴＡＢＥ＝ＴＹＡ＝ＤＡＭＥ』へ行かないか？」
「これから、お店に？」
　千歳は若干驚いたような顔をしてから少し、考えている。
「そうね、ここまできてケーキ食べずに帰るのもあれだし……あ、でも、今日はもういちごとみかんはいいかな」
「うん、今日はもういちごもみかんもこりごりだよ」
　刀は苦笑して、千歳と肩を並べて『ＴＡＢＥ＝ＴＹＡ＝ＤＡＭＥ』への道を歩き出した。少しばかり服にみかんジュースはついてしまったけれど。
（……うん、千歳を守れて良かった）
　そう、思いながら。

∞

　――夜。
　いつも通り、寝子島の夜は静かで、フツウだった。きっと、マンボウも気絶せずにどこかですやすやと眠っているだろう。
　英二は、自宅の窓際に立って、みかんを剥きながら夜空の星を眺める。自分自身はみかん宇宙人を怒らせるだけで終わってしまったが、無事にフツウが戻ってきてよかった。
「……あ、おいしい」
　口に入れたみかんは、甘く瑞々しく、おいしかった。

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あとがき

担当マスター：沢樹一海
ファンレターはマスターページから！

大変お待たせいたしました。

皆様、ご参加ありがとうございました。
リアクション「みかん宇宙人襲来！　いちごを……」何だっけ？　をお届けいたします。

どれも楽しいアクションで、何も考えずにのびのびとリアクションを書けた気がします。

尚、私のミスで、前回の「みかんを駆逐せよ」の時に「果樹園」と表記していたみかん果樹園を今回のガイドでは「農園」と書いてしまっていまして。
みなさん「農園」と書いていたので、そこは「果樹園」に統一させていただきました。

また、今回、個別コメントは割愛させていただいています。すみません。

さて、ひとつさいごにツッコミを……。

みんな、どれだけＵＧＯＵＧＯ見てるの！！！！

……それでは、またどこかでお会いしましょう。

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