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【期末テスト】赤点?満点??冬寒波、四日間の死線<物語編>
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●テスト1日目:音楽
英語の時間のペコペー騒動は、次の時間の音楽にも波紋を広げていた。
なんとなく気持ちが落ち着かない。頭の中に音楽が流れるような気がする。そんな生徒が続出している。
皆は気づいていなかったが『ミュージックエアー』の影響は、まだ収まってはいなかったのである。
(はふー……昨日見てた番組の曲とペコペーが頭から離れなくてヒアリングは自信ないに……)
七音 侑
は雑念を払うように首を振って、簡単な問題から解きはじめる。
(えーっとこの記号なんていうんだっけ……)
ふと顔をあげると、桜花寮で同室の
夢宮 瑠奈
がぼんやり頬杖をついているのが目に入った。
(あれっ、瑠奈、試験中だにっ。ぼーっとしてていい時間じゃないにー!)
侑の心の声は瑠奈には届かない。
瑠奈の脳内にはいま、太陽系を題材にした壮大なクラシックが流れている。
水星、金星、……瑠奈は宇宙を漂いながら、星々を渡って飛んでゆく。
目の前に迫ってくるのは第五惑星、木星。
太陽系最大のガス惑星。
巨大な星を包む大気は、渦を巻き、筋を作って流れてゆく。
目の前の木星は広大で、感覚が研ぎ澄まされていくような感じがする。
瑠奈の中に詩が溢れる。
(宇宙には音がありません。
だけれど、そこは音が満ちているのです。
始まりの音、おわりの音、生きている音、死んでいく音。
そして、テストのヒアリングの音――)
――テストのヒアリング?
(そうだった、あたしはテストうけてたんだった)
そう思っても瑠奈の意識は遙か遠い木星にいた。脳内の曲調はクラシックからJ-POPへと変わっている。そうだ、地球まで戻らなくっちゃ。途中、火星で戦いに巻き込まれたり、水星で手紙を貰ったりしながら。
宇宙ではなく現実の、講堂の中で試験を受けながら、はぁっとため息をつくのは
七瀬 春華
。
ヒアリングが始まったので耳を澄ませているのだが……。
(……だ、誰かが鼻歌を歌っていてすごく聞き取りづらいです……!)
もはや、誰か、というレベルではない。ほとんどみんなが鼻歌まじりだ。
曲を聞いて問いに答えよ、と問題用紙には書いてあるが、肝心のメロディーは鼻歌のラップやらポップやらに紛れてしまって、霧の中の幽霊みたいに見えにくい。
(オ、オペラ……? 聞き覚えがあるような……う、う~ん……)
春華が確信を持てなかったメロディーを聞き分けたのは、侑だった。
(あ、これオペラの曲だよにー。授業でやったのだ。えーと、ジャンルはこの語群だとこれでタイトルは……)
プッチーニの蝶々夫人。これだ、間違いない。
(そういえば恋に関係する曲って多いにー。これの歌詞もけっこう率直というか濃いというか……昔の人はそんな風にしてたのかなぁ……)
ぼんやりと聞きながら、空欄に『恋』と書いては消す。
(自分もそうやって恋とか愛とか歌われたり……)
脳裏に浮かぶのは、気になるクラスメートの男子の顔。
(ってなんでそこで出てくるに!? 全然そんなこと思ってないし第一友達だし……でも最近は……)
もやもや、もやもや。考えがひとつにまとまらない。
そのとき、
雨龍 雛
が消しゴムを落とした。
雛はそれを拾おうと屈み、拾い上げる動作をしながら、囁き声で歌い出した。
「嗚呼、消しゴムよ。鉛筆よ。我が友よ~♪」
この世界は舞台。
誰かの台本のト書きには、きっとこう書いてある。
『シーン1、試験を受ける生徒たち。雨龍雛は唐突にミュージカルを演じたくなる。落とした消しゴムを拾うのをきっかけに歌い出し、自然に日常のシーンから歌のシーンに移行する』、と。
自然かどうかは分からないが、雛は、天井のライト――普通の蛍光灯だが――の下で、いまや高らかにテストについて歌いあげていた。
「テスト! テストはたのしいよ! でももっとおもしろいことがあったらそっちが大切! いまはもう、テストとかマジどうでもいいの~♪」
最終的には机の上に乗ってのソロパートだ!
躊躇いのない雛・オン・ザ・ステージに、春華の動揺はピークに達した。
(こ、これはいったい何が起こっているのでしょう……鼻歌どころか、む、むしろ歌い出したり……おおお、踊り出す人まで現れてしまいました……!)
「こら雨龍! テストがどうでもいいとは何事だ~♪」
注意する
吉田 熊吉
先生まで、ややミュージカル調になっていたがそこはご愛嬌。
ヒアリングの曲が終わるのと同時に声を張り上げ、一喝する。
「座って黙って試験を受けろ!」
「はいっ」
みんなの鼻歌が一斉に止まった。
雛は、台本どおりだから怖くない、とばかりに吉田先生のお叱りを受け流し、席に着いて静かになる。
春華は胸を撫で下ろした。
(よかった……これで集中して試験を受けることができそうです)
が、それも束の間だった。
(こ、今度は私の頭の中で音楽が鳴り始めて……! あああ、最近出たDOG110の新曲が頭の中でループして止まらない……!)
思わず口ずさみそうになるのをこらえ、口唇を噛む。
(た、た、耐えて私……ががが、頑張りますっ!)
さて、雛のミュージカルの間じゅう恋のことを考えていた侑は、時計を見てぎょっとした。
「ぎゃー! 残り時間もう十分しかないにー!」
瑠奈も地球に戻ってきたようで、かりかりと鉛筆を動かしている。
目を閉じて、水星で貰った手紙を開く。空想の中の手紙には瑠奈が書くべき答えが書いてあった。心は宇宙を旅していても、耳はヒアリング問題を聞いていてくれたのだ。
(……宇宙にはあたしの歌も届かないかもしれないけれど、いつか宇宙船に乗って届けたいな。銀河の果てまで、その向こうまで)
◇
鐘が鳴った。この日の試験が終了し、ミュージックエアーもいつの間にか消えていた。
春華はぐったり机に頬を押し付ける。
「うぅ……や、やっとテストが終わりました……。テスト中に頭の中で音楽がループするって、よくあることですよね……。音楽聞きながら勉強するの、やめたほうがいいのかなぁ……?」
神魂の影響だとはつゆ知ず、春華はどっと押し寄せる疲労感に目を閉じる。
それを見た雛は「そんなことない音楽大事♪」と歌ったかと思うと、「今日は学生にとってのテストについてこのうりゅが歌い上げたね! うりゅ天才!」と自画自賛して帰って行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
79人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月01日
参加申し込みの期限
2016年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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