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犬と歩けば……
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「——ドックカフェって犬同伴限定なのかなって思ってました」
宮祀 智瑜
は店員に話しかけながら、ちらりと犬たちの様子を見ていた。店には様々な犬種が居たが、流行や日本の住宅事情も相まって、殆どが小型犬だ。
小さな頃に大型犬に吠えられ、飛びつかれた経験のある彼女は、(もし同じことがあったらどうしよう……)と内心びくついていたが、どうも杞憂だったようだ。
入り口にも注意書きがあったように、犬同士が近い距離に滞在する店では、咬傷事故などが起こらないように、店側からも幾つかルールが定められているらしい。
予防接種は勿論のこと、リードの着用義務、成犬に満たない犬や発情期の犬には入店制限もある。
そしてこういった店では、躾がされている事は、エチケットとして当然のものとされていた。
(みんないい子みたい)
安堵のため息を漏らして改めて店内を見ていると、おそらく同窓生と思われる姿を数人見かけた。
一人は芸術科の生徒だろうか。
スケッチブックを開き、黙々と鉛筆を走らせているところへ邪魔をしてはいけない、と智瑜は慌てて視線逸らして、なんとなく気配を消した。
もう一人は同じクラスの男子生徒——雅人だ。
ダックスフントと触れ合っている彼のぴょんと跳ねた髪——所謂アホ毛——も一緒に揺れているように見えて、思わず不躾なほど視線を送ってしまうと、彼も智瑜に気づいてこちらを振り向いた。
「こ、こんにちはー」
雅人は夢中になっていたところをクラスメイトの女子生徒に見られて、少し気恥ずかしそうに挨拶してきた。
彼の足元にいたダックスフントを一緒に触れ合わせて貰いながら、挨拶を交わす。
「かわいいですね」
膝に手をのせられて、抱きしめるように両手で背中を撫でる。
「智瑜ちゃんも犬好きなんだ?」
「ご近所さんのわんちゃんと遊んだり、お散歩連れてってあげたりしてたから、慣れてはいますよ」
「そうなんだー。
と言うかクラスメイトも来てたんだねぇ、全然気付かなかったよー」
てへへと頭をかく雅人に、智瑜は「今きたばっかりです」とこたえて、くるりと斜め先へ面を向けた。
「でもあそこにもクラスメイトが……」
「え!? ……本当だぁ、二人も居る」
それこそ気づかなかった雅人が慌てて振り返ったテーブルには、
大道寺 紅緒
と
伊橋 陽毬
の二人が座っていた。
あちらも雅人と智瑜の声に反応している。
やがて紅緒がすくっと立ち上がると、陽毬もゆっくりと続き、犬たちを怖がらせないようにか静かにこちらへやってきた。
「こんにちは、1組ばっかりだね」
陽毬がクスクス可笑しそうに言うと、紅緒が「ご機嫌よう」と軽く微笑んだ。
「もう犬は宜しいんですの?」
と、紅緒は雅人へ言う。
「貴方、随分と夢中になっているようだったから、敢えて声をかけませんでしたのよ」
「あははー、見られちゃってた?」
「ええ、とても良い笑顔でしたわ。それに貴方の頭も感情に沿って怪奇現象を……まるで、そう……太陽の恵みを受けし海に生息づく紐状のアレ、あの変な、ミミズのようなアレに似ていましたわ!」
「チンアナゴだね」
雅人のアホ毛をビシッと指差しつつ、しまいには雑に思い出せない名前を形容してみせた紅緒を陽毬がいつものように手助けする。やりとり的にはクラスでも一度くらい見た事があるものだったが、二人の私服姿は初めて見た。
年相応に生成りのオフタートルのプルオーバーと紺のスカートを組み合わせた陽毬は、温和な印象の彼女のイメージ通り。さて紅緒はと言うと、例のロリータドレスな訳だ。
色こそは陽毬と同じ組み合わせなのだが、ウェストをぎゅっと引き絞ったコルセットスカートは、最近流行りリンクコーデでは絶対にない。
陽毬と紅緒の凸凹加減は人目を惹くものだったが、しかし智瑜はマイペースに挨拶を続けた。
「二人に学校以外で会うのって初めてですね。
そう言えば紅緒ちゃんが何か書いてるっていうのは耳にしてるけど、動物ものとかかな?」
「動物……、確かに人も心の鎧を剥いでしまえば、その本質は獣と変わりない。とも言いますわね。
理性を失った時に、最後に残されているのはどんな感情か——。とても興味深い話ですわ。
例えば犬は粗相をした後にしょげるでしょう。あれは飼い主に怒られる、嫌われる事を想像するからなのかしら。それとも彼らにも善悪の概念があるのか。あるとすれば人間は理性を失っても、その人が信ずる道へ進めると私は思うのだけれど」
「え……」
戸惑う智瑜に、陽毬が微笑んでくる。智瑜は紅緒のつくったきっかけでは会話が難しいと理解して、話題を変えた。
「紅緒ちゃんと陽毬ちゃんは実家で犬を飼ってたりするのかな?」
「私の家はフェレット飼ってるの。まめちゃんって言って……ちょっと待ってね」
陽毬は鞄からいそいそとスマートフォンを取り出し、実家で飼っている白いフェレットの写真を皆の前で披露した。
彼女は口角を上げて眉を下げたこう言ったシーン独特の、親馬鹿的な表情で写真を見ているが、ペットとは愛玩とも伴侶とも書くのだから致し方ないだろう。
「私が飼っているのは、名を金時と言う金魚ですわ」
紅緒も続いて写真を開く。
猩々和金型、何の変哲もない、祭りのビニルプールに突っ込まれて芋洗されていそうな金魚だ。金だけにマサカリ担いだ名前をつけて、紅緒が何故そんなに自信満々な表情なのか雅人と智瑜には少し理解出来ないところもあったが、この金魚もまた紅緒にとっては特別なのだ。
「ペットって不思議だよね。ただそこに居るだけで、元気をくれたり……」
陽毬の言葉を聞いて、三人は店内の犬たちを見て自然と笑みを浮かべていた。
こんな風にクラスメイトたちと出会って会話するとは偶然だったが、それも含めて今日はほんのちょっぴり特別な経験が出来たかもしれない、と智瑜は店を後にする。
「有難うございました」
またの来店をと頭を下げた店員へ、智瑜はこう感想を述べた。
「来て良かったですっ。寒かったから行くの迷ってたんですけど、えへっ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月04日
参加申し込みの期限
2016年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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