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\ オーバータイム!/
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風邪をひいた日
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アルバイト先のミルクホールへ入り時間より早く着いた
佐藤 英二
は、イリヤが伯母の
寺島 康子
から珍しくお説教を受けている場面に出くわした。
どうかしたのかと聞く前に、パートタイムの中年女性が教えてくれたのは、エリセイとレナートが風邪をひいて寝込んでいると言う話だ。
「——私はあなたたちのお母さんじゃないけれど、保護者よ。面倒を見る義務もあるし、大事にしたいの」
エリセイとレナートがイタズラをした時のガミガミではなく、冷静に言い聞かせるような康子の言葉を受けて、イリヤは何かに気づいたかのように目を大きく開いた後に、しゅんと肩を落とした。
「ごめんなさい」
彼の声を背中に聞きながら、英二は苦笑して一旦店から出ることにした。
「まだ時間あるから、ちょっとお見舞い買ってきますね」
その後、休憩時間を利用して、英二は二人を見舞うことにした。
アルバイト先の二階へ上がって、靴も脱がないし妙な感覚だと思いつつも、「お邪魔します」とイリヤに続いて扉の先へ行く。
そこから先が彼ら兄弟の居住スペースなのだ。ごく一般的なリビングに安堵していると、イリヤが奥にある吹き抜けの急な螺旋階段を示す。
「兄さんたちの部屋はもう一つ上です」
「イリヤ君は別の部屋なんだ」
「僕はそっちに、昔康子伯母様が休憩に使っていた部屋を借りました」
登った先が二人の部屋だ。
「ただいま、大人しくしてた?」
イリヤの声に反応して、手前のベッドの毛布がもぞもぞと蠢くと、唐突に二つの影が起き上がった。
「あはは、どっちがどっちだー?」
一つのベッドに正座して座っている双子は、いつもの目印のピアスをつけておらず、本当にどちらがどちらか分からない。大方下の部屋から英二の声を聞いて、二人で画策したのだろう。
「元気ならもういいね。
あ、今日誉さんと羽衣さんに会ったんだ。どちらからも「お大事にね」って。
じゃあ、苺は僕と伯母様で食べるから」
イリヤは早口で言って水と薬をサイドテーブルに置くと、階段を降りて行ってしまった。
「うっそ俺の苺!? ……もう、リーセが英二にイタズラしようとか言うから!」
「これはレーナのベッドだからレーナが悪い! 俺の苺返せ!」
互いの頰を摘んでの醜い争いを前にして、英二はホッとしていた。——少なくとも兄弟喧嘩が出来るくらいには回復しているらしい。
ついでにどちらがエリセイでレナートなのかも判断出来た。
「みかんなら有りますよ」
「まじで? わーい! 英二大好きー、ハグしちゃうぞー! 男子高校生の汗まみれハグー!」
「ぶちゅーってして風邪菌もうつしちゃうぞー!」
「遠慮しまーす、先輩たちと違って僕は芸人は目指してませーん」
英二が両掌を前に出すと、双子はベッドの上で腹を抱えてゲラゲラ笑い転げる。そのうち笑い声が咳に変わったので、英二はもう心配していいのかどうしたらいいのか混乱してきた。
とりあえずここは飲まれないようにしなければ。
「シフトは康子さんが工夫してくれて乗り切れそうですから、安心して下さい」
「学校は? なんか変なことあった?宇宙人が襲来してきた?」
「もしかしてこのみかんは、襲来した宇宙人の内臓だとかそういうの?」
「宇宙人も地底人も襲来してませんよ。みかんは僕がさっき果物屋さんで買ってきました」
「なんだ残念」
「なんにも変なことないんだ」
二人が——何故か同じベッドの——毛布の中に頭ごと潜り込んでしまうので、英二はアゴに手をあてて少し考える。
「……変ではないですけど、珍しかったのは、イリヤくんが康子さんに怒られてたことですかね」
一本釣りが成功してすぽんっと出てきた青い四つの目がこちらへ注目してきた。英二が本日のイリヤの奮闘を伝えてやると、双子はニヤニヤしながらいつものように弟の賞賛を始めた。
「可愛いなー俺らのイリヤは」
「ハグしてあげないとなー、汗まみれの」
「風邪菌移さないとなー」
「それはやめたほうがいいですね」
「じゃあ英二に」
「そろそろ失礼します。みんなも心配してますし、二人とも早く良くなってくださいね」
イリヤに倣った方法で、英二は有無を言わせずに部屋を辞去した。
長居をしなかったのは、却って気を遣わせては元も子もないと考えてのことだったが、案の定階段を降りたあたりで上の階からゲホゲホと咳き込む音が聞こえてくる。
(イリヤ君も康子さんも大変だろうな……普段元気な人たちがぐったりしてると、かなり心配になるもんな)
それを分かっていてのおふざけなのだとしたら、あの二人は矢張り先輩なのだ。
英二は一度上を仰いで、届くかも分からない声でこう言った。
「お大事に」
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あとがき
担当マスター:
東安曇
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加頂き、有難うございました。明けましておめでとう御座います、東安曇です。
らっかみタイムのクリスマス当日も近づき、リア充爆発しろ的なオーラが溢れる今日この頃。起爆しがいのあるハートフルアクションを有難うございました。一方で後半に行くにつれて野郎密度が濃くなり、マスターが狙っていた「咳をしても一人」なハートフルボッコ感が出てきたと思いますが……。
さて、昨年秋頃らっかみに参加させて貰ってから沢山の参加者の皆様に恵まれ、楽しく執筆しております。今年も皆様と寝子島を描いていければ幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月22日
参加申し込みの期限
2015年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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