『ロイヤル塩焼きそばパン』はドコへ消えた？｜リアクション

『ロイヤル塩焼きそばパン』はドコへ消えた？

おまけ：みんなで食べよう『ロイヤル塩焼きそばパン』

「あんたたちには助けられちゃったね。今日はあたしの奢りだよ！！」
　北野寧々は完成した『ロイヤル塩焼きそばパン』をみんなに１つずつ手渡した。これには北里雅樹も大喜びである。
「おお、なかなか美味いなこれ……。早引きしないでがんばった甲斐があった……」
「もぅ、バカな事言わないの」
　椎井莉鳥が飽きれた様にため息をつく。だが、妙にほんのちょっとだけ暖かい何かが混じっているようだった。元は恋人同士。たまにはそんな事もあるのだろう。
「うん、これでパンがなくならないですむ見たいだし、レディのためになったかな？」
　八十八旗信彦もちょっとすまし顔で『ロイヤル塩焼きそばパン』をコーヒーと共に。咀嚼しながら、これには緑茶があうかな、なんて考えてしまう。
「う～ん、すっごく美味しい！」
「あぁ、勝利の味だな、これは！！　たまらないっ！」
　本居陽毬と御剣刀も満足げな笑顔で『ロイヤル塩焼きそばパン』にかじりつく。素材の味も引き立ち、パンもふわふわでとても美味しい。至福のひと時である。
「やっぱり、がんばった後だからより美味しく感じる……！」
　羽生碧南がそういえば、陽毬も刀も笑顔で同意する。水川音葉もまた同意権らしく、満足げに頷いていた。
「皆でがんばったから、フツウも守れて、私も空腹のピンチを免れたんだね～」
　と、幸せそうな様子だ。
「豚肉か魚肉ソーセージが見つからなかったら、沼田さんを差し出さなければならなかった……」
「ひぃっ？！」
　屑利執がぽつり、とそんな事を言えば沼田さんは顔を引きつらせてがたがたぶるぶる。その手にはちゃんと『ロイヤル塩焼きそばパン』が握られている。しばらくしたらいつの間にか消えていたが、気にしない。
「うふふ、協力し合って得た味、美味しゅうございますわ♪」
　上下左右が上品な笑顔で言い、ほっこり笑顔を浮かべる。その傍らでは新田亮と新田樹が仲良く並んで『ロイヤル塩焼きそばパン』を頬張っている。
「ほら、キャベツが口元についてる！」
「兄さんこそニンジンが口元についてるよ～」
　なんて言い合っているあたり可愛くて平和である。
　皆で仲良く『ロイヤル塩焼きそばパン』を食べ、皆が互いの健闘を称え合った。そして、どんな事があったかを語り合えば、それはそれで楽しかった。

　だが、平穏に終わろうとしていた食事は、それでは終わらなかった！
「あのぉ……なんだか頭がぼ～っとしますぅ……」
　塔ヶ崎璃亜の言葉に、八神修が首をかしげる。確かに、ちょっとだけ体がふわふわするような気がするが……。
「まさか、これも神魂効果なのか？　それとも……酒浸、君のろっこんかい？」
（うわぅ、これってやっちゃったんだぜ？）
　修の問いかけに、「自分のろっこんの効果の所為か……」と目を反らす酒浸朱蘭。効果は普段に比べて弱いとはいえ、周りの皆もなんとなくほろ酔い気分に見える。だが、注意深く見ないと解らない（？）レベルだ。
（まあ、いっか♪）
　朱蘭は大丈夫だろう、と踏んで『ロイヤル塩焼きそばパン』を思いっきり頬張り、修はがっくし、とうなだれる。
「まぁ、大丈夫だとは思う。多くの『ひと』も買いに来るだろうしな……」
　と、お茶を飲みながら予測するのであった。

　ちなみに『ロイヤル塩焼きそばパン』はおかげさまで完売し、皆がしあわせな気持ちになったとの事。寧々は生徒達から「また作ってください！」と言われ、ほくほく顔になった、という。
　そしてジャンもまたこれを食べて幸せそうだったし、作る過程で録音させてもらったらしく、とても満足げだった、らしい。

　―そんなこんなで、騒動は幕を閉めたのだった。

（終）

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あとがき

担当マスター：菊華伴
ファンレターはマスターページから！

菊華です。
今回は、参加してくださり、まことにありがとうございます。

焼きそぱパンってなんか魅力的なんですよね。
今回はちょっと変わったパターンにしてみましたが、楽しんでいただけたら幸いです。

実を言うと、僕自身も焼きそばパンが大好きなんです。学生時代は時々コンビニで購入して食べていました。
今回はあの頃のことを思い出しつつ執筆しました。

それでは、今回はこれで。
また縁がありましたらよろしくお願いします。

おまけ
共通称号：焼きそばパントラブル解決！
取得：ロイヤル塩焼きそばパン（１個）

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