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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
寝子島クリスマスマーケットを楽しもう！
「ご、ごめんね？ 待った？」
「い、いや、全然！ 俺も今来たばかりっす！」
にぎやかなクリスマスマーケットの入り口で待ち合わせをしていた澪乃 澄佳と六月一日宮 檸檬は、それはもう初々しさを体現していた。
今時見かけなくなった王道のやり取り。しかしそれすら嬉しいし胸が高なる。
何より、もう、本当にどうしたら！ と六月一日宮は湯だった頭で考えた。
澪乃があまりにも可愛すぎて。
ベージュ色のコクーンシルエットダッフルコートを着た澪乃はとても柔らかな印象で、ただでさえぬくもりに溢れた可愛らしさが当社比200パーセントをさらに超えている。
思わず手を伸ばし触れたくなるのを必死に我慢しなくてはならないほどだ。
澪乃は澪乃で頬が熱くなるのを自覚していた。
細身ではあるけれどサッカーで鍛えた身体をチェスターコートでコーディネートした六月一日宮は、部活の友人たちが見たならちょっと頑張りすぎではないのか、とツッコんだだろう。
しかし澪乃からするととても大人っぽく凛々しかった。会って早々見とれてしまうほど。
「え、えっと、澄佳センパイ。そろそろ行きましょうか」
「う、うん、そうね。そうしよう！」
ふたりは連れ立ってゲートをくぐった。
それはもうブリキのおもちゃのように不自然な歩き方で。
柔らか白いソーセージ、ヴァイスヴルストは食べる直前に沸騰前ぐらいのお湯で10分ほど温めまーす。皮はむいて食べてくださいねー！
グラーシュは牛すじ肉をトマトでじっくりことこと煮込んだら、サワークリームを少々加えまーす。野菜もお肉もたっぷりで体があったまりますよー！
こちらのグリューワインは赤ワインにオレンジピールとシナモンとシロップもくわえたモルドワイン。ノンアルコールですからお子様も飲めますよー。誰ですか？ 残念だなんて言ってるお茶目なお客様はー！
もはやクリスマスの定番。説明不要のドイツのお菓子、シュトレンはなんと！ この私の手作りでーす！ 甘さは控えめ。だってほら「甘い」のはお二人の間だけで十分でしょー？
どれか1つお買い上げくださったら、お1人様1つレープクーヘンをプレゼントしちゃいまーす。なんとなんと！ こちらもMahlzeitの看板娘、この私、屋敷野 梢の手作りですよー！
さあさあ、迷うことはありませんよねー？ そちらの彼も、こちらの彼女も、Mahlzeitにお立ち寄りくださーい。
なかなか堂に入った客寄せに惹かれたわけではないのだが、壬生 由貴奈は欧風料理店『Mahlzeit』の出店に入っていった。木材を利用してしっかりした店舗を作り、簡易テーブルも多めに設置している。お持ち帰りにも軽食にも対応できる店構えだ。
「やっほーこずえちゃーん。お邪魔しにきたよぉ」
「いらっしゃいませー……っとと、壬生先輩じゃないですか！ バレちゃいましたねー」
「客寄せで思いっきり名前いってたような気がするんだけどねぇ」
「あれ、そうでしたっけー？ まぁ私、看板娘ですからねー。宣伝しませんとー」
「看板娘ちゃんの制服姿を見に来たんだけど、うんうん、サンタのこずえちゃんも可愛いねぇ」
サンタ姿の屋敷野は的確にお客をさばきながらも、壬生の褒め言葉に合わせてその場でくるりとターンを決めた。
ふわりと舞う三つ編みと結ばれたクリスマスカラーのリボン。歓声と共に盛り上がる店先。
テーブルに着いた壬生は拍手で後輩をたたえた。
「やるねぇ、こずえちゃん」
「任せてくださいよー。さ、先輩、ご注文はなんですかー？」
「えーと、甘いものがいいかな。シュトレンくださいな」
「はーい。おまけのレープクーヘンも添えますねー。私の手作りセットですよー」
密度が高くドライフルーツも練りこんだ菓子パンと、クリスマスツリーの形をした薄く香ばしいケーキ。
壬生はさっそくシュトレンを頬張った。さっぱりした甘みだが、その分フルーツやナッツの風味が活きている。
「……うん、おいひぃ」
「オーナーに教えてもらって、練習したんですよー。ふふー、見直しましたー？」
「料理にお菓子作りも上手だなんて。こずえちゃん、ますます隙がないよねぇ」
「それを言うなら壬生先輩もでしょー？」
「いやいや。でもドイツ菓子も魅力的だなぁ。レパートリー増やしたいね」
「あ、よかったらMahlzeitオーナー直伝、屋敷野アレンジバージョンのレシピお教えしましょうかー？」
「いいの？ 企業秘密じゃないの、そういうのって」
「直伝レシピそのものを教えるわけじゃありませんからねー。とはいっても一応許可を取るつもりですけどー」
「じゃあ、許可が取れたら教えてもらおうかなぁ。そしたら今度、一緒に作ろうか」
「いいですねー。また連絡しますねー」
「い、いや、全然！ 俺も今来たばかりっす！」
にぎやかなクリスマスマーケットの入り口で待ち合わせをしていた澪乃 澄佳と六月一日宮 檸檬は、それはもう初々しさを体現していた。
今時見かけなくなった王道のやり取り。しかしそれすら嬉しいし胸が高なる。
何より、もう、本当にどうしたら！ と六月一日宮は湯だった頭で考えた。
澪乃があまりにも可愛すぎて。
ベージュ色のコクーンシルエットダッフルコートを着た澪乃はとても柔らかな印象で、ただでさえぬくもりに溢れた可愛らしさが当社比200パーセントをさらに超えている。
思わず手を伸ばし触れたくなるのを必死に我慢しなくてはならないほどだ。
澪乃は澪乃で頬が熱くなるのを自覚していた。
細身ではあるけれどサッカーで鍛えた身体をチェスターコートでコーディネートした六月一日宮は、部活の友人たちが見たならちょっと頑張りすぎではないのか、とツッコんだだろう。
しかし澪乃からするととても大人っぽく凛々しかった。会って早々見とれてしまうほど。
「え、えっと、澄佳センパイ。そろそろ行きましょうか」
「う、うん、そうね。そうしよう！」
ふたりは連れ立ってゲートをくぐった。
それはもうブリキのおもちゃのように不自然な歩き方で。
柔らか白いソーセージ、ヴァイスヴルストは食べる直前に沸騰前ぐらいのお湯で10分ほど温めまーす。皮はむいて食べてくださいねー！
グラーシュは牛すじ肉をトマトでじっくりことこと煮込んだら、サワークリームを少々加えまーす。野菜もお肉もたっぷりで体があったまりますよー！
こちらのグリューワインは赤ワインにオレンジピールとシナモンとシロップもくわえたモルドワイン。ノンアルコールですからお子様も飲めますよー。誰ですか？ 残念だなんて言ってるお茶目なお客様はー！
もはやクリスマスの定番。説明不要のドイツのお菓子、シュトレンはなんと！ この私の手作りでーす！ 甘さは控えめ。だってほら「甘い」のはお二人の間だけで十分でしょー？
どれか1つお買い上げくださったら、お1人様1つレープクーヘンをプレゼントしちゃいまーす。なんとなんと！ こちらもMahlzeitの看板娘、この私、屋敷野 梢の手作りですよー！
さあさあ、迷うことはありませんよねー？ そちらの彼も、こちらの彼女も、Mahlzeitにお立ち寄りくださーい。
なかなか堂に入った客寄せに惹かれたわけではないのだが、壬生 由貴奈は欧風料理店『Mahlzeit』の出店に入っていった。木材を利用してしっかりした店舗を作り、簡易テーブルも多めに設置している。お持ち帰りにも軽食にも対応できる店構えだ。
「やっほーこずえちゃーん。お邪魔しにきたよぉ」
「いらっしゃいませー……っとと、壬生先輩じゃないですか！ バレちゃいましたねー」
「客寄せで思いっきり名前いってたような気がするんだけどねぇ」
「あれ、そうでしたっけー？ まぁ私、看板娘ですからねー。宣伝しませんとー」
「看板娘ちゃんの制服姿を見に来たんだけど、うんうん、サンタのこずえちゃんも可愛いねぇ」
サンタ姿の屋敷野は的確にお客をさばきながらも、壬生の褒め言葉に合わせてその場でくるりとターンを決めた。
ふわりと舞う三つ編みと結ばれたクリスマスカラーのリボン。歓声と共に盛り上がる店先。
テーブルに着いた壬生は拍手で後輩をたたえた。
「やるねぇ、こずえちゃん」
「任せてくださいよー。さ、先輩、ご注文はなんですかー？」
「えーと、甘いものがいいかな。シュトレンくださいな」
「はーい。おまけのレープクーヘンも添えますねー。私の手作りセットですよー」
密度が高くドライフルーツも練りこんだ菓子パンと、クリスマスツリーの形をした薄く香ばしいケーキ。
壬生はさっそくシュトレンを頬張った。さっぱりした甘みだが、その分フルーツやナッツの風味が活きている。
「……うん、おいひぃ」
「オーナーに教えてもらって、練習したんですよー。ふふー、見直しましたー？」
「料理にお菓子作りも上手だなんて。こずえちゃん、ますます隙がないよねぇ」
「それを言うなら壬生先輩もでしょー？」
「いやいや。でもドイツ菓子も魅力的だなぁ。レパートリー増やしたいね」
「あ、よかったらMahlzeitオーナー直伝、屋敷野アレンジバージョンのレシピお教えしましょうかー？」
「いいの？ 企業秘密じゃないの、そういうのって」
「直伝レシピそのものを教えるわけじゃありませんからねー。とはいっても一応許可を取るつもりですけどー」
「じゃあ、許可が取れたら教えてもらおうかなぁ。そしたら今度、一緒に作ろうか」
「いいですねー。また連絡しますねー」
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年12月20日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年12月27日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年12月27日 11時00分
