嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！｜リアクション

嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！

●爆発を阻止する者

　寝子島各地でREDCがリア充を爆破する様子を隠し撮りしていたor blancは、編集したものをネコネコ動画やMewTubeに投稿し、REDC宣伝活動を大々的に行った。

『我々はリア充実撲滅委員会である。不平等を是正するため、我々は恋愛の特権階級に対し、攻撃を行う』

　音声を変えた犯行声明の後、派手な建造物大爆破が映し出された……というが、これは合成である。
　本当に爆破したら、犯罪になるので非常ーにマズイ。

『リア充の諸君、我々から逃げられるものなら逃げるがいい。健闘を祈る』

　表向きはREDCに協力しているが、犯行声明で恋人達に逃走という選択肢を意識させるのが真の目的。
（これで吊り橋理論効果作戦が成功するですよ！　ラブラブなのですよ！）
　目的達成のためにREDCにあまり遠くまで飛ばない弾丸を使った銃、狙いがそれやすい銃を調達し、REDCに渡さなければ。
　リア充爆破に使う爆薬も音とか閃光とか煙は派手だが、実害はあまりない感じのものを用意しておいた。
（僕の正体は、知られてはいけないですよ！　知られたら制裁されるし、恋人さんに嫌われるですよ！）
　or blancが爆発に加担していることがバレたら、恋人に嫌われてしまうかもしれない。
　危険を冒してまでREDCに協力し、陰ながら恋愛を応援するのは誰にも知られてはいけない秘密だ。

「妙な奴らが動き出したようだねえ。ちょいとからかってやるとするかい」
　カウンター爆破するのは面白そうだ、と動画を見てニヤリと笑う桜崎巴。
　リア充、特にカップルを狙っているようなので横嶋下心にデートを申し込む。
　下心がメンズバレンタインデーにプレゼントしてくれた白のワンピース、ダスティパステルのピンクのカーディガンを着てお洒落に決めようと思ったが、12月には寒すぎる恰好だ。
　仕方ないので、繊細なレースの純白下着を身に着けることに。
　下着は服が破れたりしない限り、見えることはないだろう。
　それ以外はいつもの恰好に黒タイツ、コートに。
（貰ったプレゼントは、あったかくなったら着るさ。今はこれでいこう）
　敵を油断させるための得物はバットにしようとしたが、隠せないので、服の袖に隠れる鉄パイプに。
「これで良し、と。さて、どうやっていたぶってやろうかねえ」
　REDCをからかうことが楽しみで仕方がない巴は、下心に待ち合わせ場所を電話で伝えた。

　ネコネコ動画のREDC犯行声明、リア充爆破映像を見て瞳に炎を宿らせ、拳を握り憤る男が。
「リア充を襲っている奴らがいるだと！　年に一度のクリスマスにそんな事をするなんて！」
　この俺が許さん！　と立ち上がるのはローカルヒーロー志望の風雲児轟。
「クリスマスで仲良くなってるカップルだけを狙うとはなんて奴らだ！　絶対とっちめてやる！」
　奴らの活動拠点はここに違いない！　とシーサイドタウンへと向かう。
　怒りの理由はREDCの卑怯なやり方もあるが、轟に恋人がいる、という理由もある。
「悪い奴らは、俺が懲らしめてやるぜ！　戦衣着装！」
　ろっこんでヒーロー『ザ・ストレイト』に変身すると、即、行動！　と飛び出していった。
「リア充の平和は俺が守る！」