嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！｜リアクション

嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！

●おひとり様の受難

　煙幕弾と胡椒アフロ弾を手に、デビルサンタさんはREDCを引き連れ意気揚々と旧市街へ。
「リア充は狩って狩って狩りまくるのだ～！」
　煙幕弾を投げつけると、リア充の周囲に煙が。
　それに隠れてリア充の男の頭に胡椒アフロ弾をぶつけ、巨大アフロに。
「どんどん爆破しまくるのだ～！」

　そんな騒動を知らない真境名アリサは、仕事が休みなので旧市街を適当に散策することに。
「可愛い猫、みつけた。おいでおいでー」
　散策の途中で出会ったのは、くりくりおめめの可愛い仔猫。小さな声で鳴くとそっと近づき、足元に擦り寄ってきた。
　仔猫を抱き上げ「可愛いわね」と頬ずり。
　仔猫とのふれあいタイムの後は別の場所を散策したり、遊んだりと平和な１日になる……はずだったが。
（さっきから妙な視線が……）
　歩みを止め振り返ると、変な連中に尾行されていた。
（何、この人達？）
　訝し気な目で連中を見ていると、いきなり連中のひとりに「お前、リア充だろ？」と言われた。
「ハァ？　何を言っているのよ」
「黙れ！　爆発しろ！！」
　理由もなく因縁つけられ「なんでこうなるのよ！」と思う間もなくカラーボールを投げつけられた。
　とっさに避けたので服は汚れなかったが、何故ひとりでいる自分がリア充とみなされるのかわからない。
（ひとりで歩いているのに、なんでリア充だと思われなきゃならないの？）
　アリサを襲った奴は彼女がリア充で、猫と遊びながら彼氏を待っていると解釈して襲撃に及んだと思われる。
　綺麗な黒のロングヘア、スタイル良い美人だがアリサは彼氏いない歴３年。
　これ以上、勘違いで襲撃されてはたまらないと逃げ回る。
「何で誤解されちゃうのよ～！　勘違いも甚だしいわ」
　逃げ回っているうちに、だんだん腹が立ってきた。

「我慢できない！」
　頭にきたアリサは、追いついてきたREDCのひとりに大股で迫るとグイッと胸ぐらを掴んだ。
「さっきから、リア充リア充って連呼してしつこい！　そのうえ、しょーもないことして！　却って惨めにならない？　虚しくならない？」
「リ、リア充のお前には我等の惨めさはわかるまい！」
　胸ぐらを掴まれながらも、延々とリア充の妬み、恨みをまくしたてる。
「わからないわよ、そんなもの！　モテないのも、リア充じゃないのも自分のせいでしょう？　だからモテないのよ。わかる？」
　その後、アリサの精神攻撃が延々と続いた。
「それと、リア充ってのは、あのふたりみたいなのをいうんじゃないの？」
　REDCに見せたのは、並んで歩いている串田美弥子と鷹取洋二。
「た、確かに……」
　胸ぐらを掴まれたままのREDCは、リア充（ではないのだが）を見た精神的ダメージに耐え切れなくなりぶっ倒れた。
「勝手に自爆してろ！　リア充リア充って、っるっせえんだよバーカ！」
　掴んでいた胸ぐらを放し、吐き捨てるようにそう言うとアリサは散策の場所を変えた。

　別の場所でリア充爆発に勤しむデビルサンタさんは、仲間がリア充にやられという報告を聞き、その場に駆けつける途中で街を歩いている美弥子と洋二を発見。
（ワカメセンパイは安牌だと信じていたのにっ……！）
　ムカつくのだ！　とふたりの前へ。
「ワカメセンパイ、天誅なのだ！　爆発しろなのだ！」
「ちょっと待て、僕が何をしたっていうんだい？」
「言い訳無用なのだ～！」
　問答無用に胡椒アフロ弾を洋二めがけて投げつける。
　美弥子は胡椒によるくしゃみでろっこんが発動したので被害を免れることができたが、洋二は美弥子の分まで胡椒塗れに。
「ざまーみろなのだ！」
　洋二の頭は、アフロというより、増えすぎたワカメのようなヘアスタイルに。
「鷹取先輩、大丈夫？　それにしても、今日はカップルがやけに狙われてるねー」

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