嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！｜リアクション

嫉妬暴走！　リア充爆発しろ！

●先ほどの敵は今の友？

　星ヶ丘周辺にいると思われるREDCを探していた風雲児轟は、偶然、旅鴉月詠が倒される場面に遭遇した。
「あいつらがREDCだな。正義の力で成敗してやる！」
　クリスマスはカップルだけでなく、友人や家族と過ごす大切な日だ。
　そんな日にカップルだけを狙うのは許せない、とっちめてやる！　という気持ちは誰よりも強い。
　出る前に見たネコネコ動画では旧市街、シーサイドタウンは爆発されていたので、残るはここしかないと思い、ここに来た。
「痛い目に遭った……だが、これしきのことで俺の怒りは鎮められんぞ！」
　気絶していたリア充＝スレイヤーがゆっくり起き上がるが、銅像が頭にぶつかった衝撃でフラついている。
　そんな状態でも嫉妬に燃えているのは、にっくきリア充爆破を達成したいがため。

　倒れた月詠を見下したデビルサンタさんは、その鬱憤を晴らすべく周囲のリア充を爆発していた。
「ハーッハッハッハ！　リア充は爆発なのだ～！　みーんなアフロ頭になるのだ～！」
「な、なんて酷いことを……！」
　拳を握りしめ、怒りで暴走しないよう自分の感情を抑えてから、轟は襲撃されそうなカップルを庇うようにREDCの前に立ちはだかる。
「待てぇい！　俺は直拳貫徹、ザ・ストレイト！　罪の無い人々を襲う事は、この俺が許さん！」
　名乗りを上げ、正義の鉄槌で成敗してやる！　とビシッとキメポーズ。

（できるなら説得もしたいが、カップル達への恨みが凄まじい連中に通じるかどうか……）
　多少の不安はあるが、応援する人がいるので戦うと誓う。
「ザ・ストレイトだか何だか知らんが、我等の邪魔をする奴は許さん！」
「覚悟するのだ！」
　リア充＝スレイヤーとデビルサンタさんは轟を挟み込んで胡椒爆弾や弾薬を投げつけようとするが、ジャンプして躱された。
「そのようなものではこの俺は倒せん！　喰らえ！」
　ザ・ストレイト渾身の飛び蹴りを喰らったリア充＝スレイヤーは派手に吹っ飛んだ。
「正義は勝つ！」
　ウイニングポーズを決めるザ・ストレイトに盛大な拍手が。
　これで万々歳、かと思いきや、全身ボロボロのリア充＝スレイヤーがフラフラになりながらも立ち上がる。
「俺がやられても……第二、第三のリア充＝スレイヤーが！　リア充撲滅委員会の刺客が！　現れる！！　せいぜい束の間の平穏を楽しむんだな！　次は大晦日、初詣、バレンタインに暴れてやる！　REDCばんざーい！」
　爆発四散！　……と見せかけ、周囲の爆破に紛れて逃げようとしたリア充＝スレイヤーだったが、月詠に通せんぼされた。
「逃げるなんて卑怯だね。せっかく知り合ったんだ。ここにいる皆でパーティーでもしないかい」
「いい考えだな。こんな行動を一緒にやってくれる奴らがそんなにいるなら、そいつらも集めてパーティーして楽しめばいい。そうだろ！」
　どうしよう……とその場で立ち止まり、リア充爆発すべきか、皆で楽しむか悩むREDC。
「悩むことなんてない！　大勢のほうが楽しいし、他人に迷惑だってかけねえ！　それがリア充＝リアルが充実しているって事じゃねえのか？」
　悪い奴らは許せないが、できるならREDCと一緒に、迷惑をかけない程度に騒いで楽しみたい。
「お菓子とかジュースとか持ち寄って、皆でリア充だ！　その前に爆破した各地の後片付けだ！」
　自分達がやらかした騒動は自分達で後始末、は当然。立つ鳥跡を濁さず、だ。

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