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クリスマスイリュージョンライブ!
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【再生】
冷たくも澄み渡る空気。淀みなく広がる星空の真ん中に、ぽっかりと浮かぶまぶしい月。
黒依 アリーセ
はその明るさに、目を細めつつ。
「……綺麗。綺麗な月」
目の覚めるような、それは美しい夜でした。
もっとも、それを彩る音楽たちが無ければ、この場所は単なる廃墟に過ぎず、寒々しく吹き付ける冬の風に、身を縮みこませてしまったかもしれません。プロもアマチュアも入り乱れて、奔放で型にはまらず、何にも縛られずに自由で、伸び伸びとした音楽たち……そのいずれもが心弾ませてくれる素晴らしいもので、間近の出番を控えたアリーセを鼓舞し、身体を真芯からあたため、力を沸き立たせてくれました。
ふと、アリーセは夜空へと手のひらをかざして、
「雪が降っていたら、もっと素敵だったわね。そう都合よくはいかないかしら」
「あはは、そうだねー!」
めっきり冷え込んできた冬のさなかにも、
雨寺 凛
は快活に笑います。アリーセも属する軽音楽部の部長を務める彼女の笑顔があれば、ますます心はあたたまり、頬までぽかぽかと火照ってくるかのようです。
隣では、
仲村渠 鳴
が愛用のキーボードの調子を確かめて、
「今夜はツインキーボードね。あたしはサポートに徹するから、アリーセ、思いっきり歌ってね!」
鳴と、それにギターを手にした凛も。それぞれに自分のステージがありながら、アリーセの舞台へと、伴奏の協力を申し出てくれました。これ以上に無い心強い味方に、思わず顔は綻んで。
「ええ……ふたりとも、ありがとう。良いステージにしましょう」
「うん、任せて!」
「頑張ろうねっ」
そしてアリーセは静かに、周囲に連なる廃墟を見つめます。錆付いた観覧車。蔦の這うコーヒーカップに、メリーゴーランドの屋根の下には鳥の巣がかかり……夜に沈む遊具たちが客を乗せ、楽しませることはもう無いでしょう。けれどそんな場所に、今夜はこれほどの人々が集い、笑い、音楽へ耳を傾け、楽しんでいるのです。とうに死んだ施設でありながら、確かに今、人々へ生き生きとした笑顔をもたらしているのです。
その事実が、アリーセの胸の内に芽生えた想いを、ありありと浮かび上がらせてくれました。
(私も……伝えたい。私の歌で……みんなここで、生きているんだって)
観客から向かって左手に鳴、右手に凛。真ん中に、主役であるアリーセ。キーボードの自動演奏機能に打ち込み済みのメロディを流しつつ、バックのふたりにも合わせて随時アレンジしながらの弾き語り、それが今夜のステージです。
脇を固めてくれるふたりへ、それぞれに小さくうなずいて。アリーセは逸る心をなだめるように、一拍の時を置いてから……そっと、口を開きました。
「…………『
冷たい頬
』」
アリーセのキーボードが奏でるのは、ぴんと張り詰めた冷たい空気を震わせながらに響く、メロディアスなピアノの音色。どこか幻想的な叙情を思わせるその旋律を、鳴がキーボードで弾き鳴らす厚みのある低音が支え、凛のギターがさらなる深みを引き出します。
三者三様の色を持ち、相互に響き合う、神秘の情景を思わせるシンフォニック・メタル・バラード。その中核として全てを束ね上げるのはもちろん、アリーセの透き通るハイトーンです。
───見慣れた街に 咲いた光 待ち合わせの 広場照らす
冷たく頬を 撫でる風は 出逢った人を 寄り添わせる
どこまでも……どこまでも、透明な。水のように澄み渡り、銀のように清廉な、そんな歌声。今や観客たちは、ひとつの身じろぎもできないほどに舞台を一心に見つめ、惹き寄せられるように聞き入るばかり。
アリーセは目を伏せ、夜空へと手をかかげ、星へと声を響かせます。
笑顔 泣き顔 困り顔 胸に抱えた 想い行き交う
今の 私は どんな顔? 一人見上げた 空に雪舞う……
……それは奇跡のような、信じられない瞬間でした。
す、と伏せたまつげを上げたなら、アリーセは思わず瞳を見開きます。ギターをかき鳴らす凛も、鍵盤へと指を滑らせる鳴の顔にも、瞬く間にぱあっと浮かぶのは、驚きと喜び。
薄くかかった夜色の雲から、はらはら、はらり。白い雪花が、ステージへ、観客たちの頭上へ、静かに降り落ち始めたのです。今、この瞬間に!
(…………!)
冷たい結晶がアリーセの唇へ落ちて、解けて消えていきました。途端、胸に満ちていくあたたかさを、逃さないよう。冷めてしまわないよう。凛がぱちりと片目をつぶり、鳴は大きくうなずいて……アリーセは、きゅ、と視線を真正面へ。
眠ったままの遊具たちを、ネオンサインで彩る様を思い描きながら、想いを、柔らかい微笑みと歌声に乗せて。
一人 一人 また一人 空を見上げて 声を上げる
ひらり ふわり 舞い降りる 雪は光を 受けて染まる
聞こえる? 伝わる? この鼓動が。この熱さが。
みんなみんな、まだ、生きているの。ここで、生きている。
だから、奇跡は起こるのよ。
声に驚き 振り返れば 息を切らせて 謝るあなた
拗ねて俯く 私の髪に 積もったヴェールを 優しく降ろす
さざ波のように、目の前で、多くの恋人たちも揺れています。今夜、彼らを誘い、導き、きらめくような聖夜を楽しんでいるのは、紛れもなくこの場所がそうさせているのでしょう。彼らは知り、思い出しました。こんなにも素敵な空間が、今でもここにはひっそりと佇んでいることを。
冷たい頬 冷たい指 少しづつ
溶けてゆく───
あたりの全て、キーボードやギター、石造りの野外音楽堂や、そこへ集う観客たちの頭へも……まさしくヴェールようにうっすらとかけられた白に、アリーセは微笑みながら、最後の言葉を紡ぎました。
湧くような拍手に混ざって、
篠崎 響也
、それに
羽黒 空
もまた、惜しみなく手を叩きます。
胸に染み入るような、バラードでありながらもはっとするほどに鮮烈なステージは、ふたりが心からの称賛を送るにふさわしく、そして同時に、自らを奮い立たせる糧ともなりました。
「……さて、出番だな。黒依たちにも負けない、良い演奏にしよう」
「もちろん。楽しみましょうか」
うなずき合って、ふたりは観客の群れから抜け出し、舞台袖へ。
盛り上がるクリスマスライブは、いよいよ、クライマックスを迎えます。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月08日
参加申し込みの期限
2015年12月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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