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思い出のスノードームをつくろう
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御巫 時子
が雑貨店『memoria』の存在を知ったのは、ヨタカがどこからか持ち帰ってきたチラシによってだった。もしそれがなかったら、存在にも気づけなかったかもしれない。『memoria』はそんな、人がなかなか足を向けようと思わない、奥まった所にひっそりとあった。
(こんなお店、いつからあったのでしょう?)
店のあちらこちらに目を配りつつ、ドアくぐる。店内は、アンティーク小物が所狭しとばかりに飾られていた。けれど不思議とゴチャゴチャしている感じも、店内を狭いと感じることもない。
そして黒いストールをかけた髪の長い女性が、奥の入口から時子を見ていた。
恥じらうように目をそらした時子に、女性はほほ笑みかける。
「いらっしゃいませ。教室のお客さんですか」
「あ……はい、そうです。御巫 時子といいます」
「御巫さんね」
女性は手元のボードにチェックを入れる仕草をした。たぶん参加者名簿だろう。
「教室は、そこの階段を上がって2階になります。わたしは『memoria』の店長をしています、密架です。今日の教室の講師も務めさせてもらいます」
「密架さん……そうお呼びしてもよろしいですか?
あの、駄目でしたら苗字を教えていただけたらそちらで呼ばせていただきますので」
密架がほんの少しためらう様子を見せたのを見て時子は、いくらなんでも初対面で、しかも目上の人をいきなり名前呼びは図々しかったか、と思い直してあわてて言う。その姿に密架はほほ笑むと、「密架でかまいませんわ」と言った。
「密架さん。今日はよろしくお願いいたします」
時子は頭を下げた。
「よろしくお願いしますね」
2階はいくつか部屋があった。時子は『スノードームつくり方教室』とドアに張り紙をされた部屋に入る。教室内にはすでに多くの生徒たちが席についていて、教室が始まるのを待っていた。そのうちのひとり、
鬼河内 萌
と目が合う。彼女とはちょっとした知り合いだ。自分の名札が張られた席を見つけて移動するときに、互いに手を振り合った。
そして少しして入室してきた密架から、スノードームについての歴史的な話や今日の講座のおおまかな流れ、作成の手順を聞いたあと、さっそく用意されていたスノードームの円が薄く印刷された紙にイメージ画を描き始めた。
どんな物をつくりたいのか、簡単にでも描いて、なかに入れたい物やその配置などを具体的にしておいた方が作業効率がいいとのことだった。
時子がつくりたい物は、夏に行った水族館のペンギンコーナーだ。そのとき目にした光景を、できるだけ再現したいと思っている。
「ええと……ペンギンさんが泳いでいて……底には氷が置いてあって……」
氷の上には見上げるポーズのペンギンも配置したい。こちらは周囲で泳いでいるペンギンたちとは違って、氷に固定して。台には真鍮板に彫金で、『寝子島水族館・イワトビペンギン』との文字を打ち出そうと思った。
(これでいい、かな……)
絵を見て、描き忘れはないか確認していると。
「あら、ペンギン? 涼しげでいいわね」
密架が時子の絵を見てにこやかにそう言った。
「ペンギンのチャームは種類がたくさんあるから、向こうの棚から好きな物を選んで使うといいわ。この浮かべるペンギンたちは、ビーズ用のプラスチックを使った方がいいかもしれないわね。軽いから。接続部分をハサミで切り取って、バリの部分をヤスリできれいにして――あら? ヤスリがないみたい。
喬、ヤスリを持ってきてちょうだい」
密架は道具を置いてある前のテーブルから用意していた分のヤスリが全部出払ってしまっているのを見て背筋を伸ばすと、時子の頭を越えた後ろの方に向かって声をかけた。
振り返った時子の目に、短くて赤い髪をした目つきの悪い少年の姿が飛び込んでくる。時子とは2つ作業台を挟んだ一番後ろの席で、
喬
と呼ばれた少年が目を上げてちょうどこちらを見たところだった。
「あ? 何?」
「ヤスリがないの。予備を取ってきてくれるかしら」
喬は考え込むような間をあけたあと、手元のヤスリを取って時子たちのテーブルまでやって来た。
「これ使えよ」
「え? ですが、これはあなたの……」
「俺はしばらく使わねぇから」
ポイとヤスリをテーブルに放り出し、自分の席へ戻って行く。彼にお礼を言おうとした時子だったが、そのとき脇から近づいて親しげに彼に話しかける者が現れて、言うタイミングを逃してしまった。
「お借りします」
「ごめんなさい、ぶっきらぼうな子で。でもああ見えて、つくる物は繊細な物が多いのよ」
「いえ……」
そこでふと、入るときに見た店のショーウィンドウに置かれたスノードームを思い出した。あのテーブルに並んでいるスノードームと、雰囲気が似ている気がする。もしかしてと思い訊いてみると、あれもほとんど彼の作品だという返答だった。
「すごいですね」
「ええ。あれでもう少し愛想があればねぇ。
それより、ほかに何か訊きたいことはある?」
「あ、はい。ええと……なかに入れる液体ですけれど、海のなかっぽくするにはどうしたらいいでしょう? 水色っぽくしたいんですけれど」
「ああ、それはね――」
ほんのちょっぴりでいいという言いつけを守って、密架から渡されたブルーのカラーパウダーを付属の小さじで少量すくって、多めの水のりを混ぜた水に溶かした。溶けたパウダーは液体を水色に染めて、本当に海のなかのように見えた。白いラメが、まるで海に降る雪のよう。
完成したスノードームのなか、多めに入れた水のりの粘度でペンギンたちはゆっくりと沈む。ゆらゆら揺れるその姿を見上げる小さなペンギンの姿があのときの光景と重なって、時子は幸せな気持ちで時を忘れたように覗きこんでいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月09日
参加申し込みの期限
2015年12月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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