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あなたにとっての『夜食』はなんでしょうか。
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n.k.FM
で『DJモモ』として活躍する
桃川 圭花
は「んー」と小さく唸った。
多くの学生がスタッフとして運営されているこのラジオ局で圭花も例に漏れず自分の番組を持っている。収録こそ無いものの今日も局に足を運びスタジオの外で投稿や次回の放送内容のチェックなど、次回放送へ向けての準備を進めてつつ、現在放送中の「大根あしは考える」を聞いていた。
「夜食……夜食ねぇ。 ……ていうか、夜食」
圭花は、次回投稿テーマとしての雑談にしてはゲストとの会話が妙に長いことに気づいた。確かに大葉大根は機嫌が良いとどこまでも喋り倒すような人ではあるが、分別は持っている。次はそれこそ夜食の話なのだから増長に語るタイミングではない。
もしやこれは……。
(次回はネコンビとかがスポンサーについて今回は特別にスタジオに人気のお夜食用意して頂きました~」とかいっていろいろ試食しちゃったりする流れじゃない?)
そんな予感がする。とってもする。
「なんか大葉さんってそーゆー役得なテーマ多い気がするんだけど……」
そこが地域密着型ラジオの強みだとわかっているから尚更そう感じる。
ボヤいて圭花は「あ、そーだ」すっくと立ち上がった。
「いいこと思いついた」
資料の多いデスク間を縫うように移動し一台のデスクパソコンの前に座った。カチカチとマウスを操作して局のホームページを開く。
一度上半身だけ捻るように後方へと向け、
「ネコッター呟き投稿しますねー」
他スタッフにネコッターのn.k.FM公式アカウントを使用することを知らせる。
再び正面を向き、リンクボタンをクリックしてネコッターの管理画面へと入った。
『こんばんはーDJモモよ。大葉さんの番組、聴いてくれてた?』
この時間ベッドなり布団なりの寝具の中で横になってゴロゴロしながら通信端末を弄っている学生は多いはず。時代はソーシャルだ。ネコッターを使ってチャット感覚で友人と会話なんていうのも学生間では常識に近い。
『次回の投稿のテーマは「あなたにとっての″夜食″はなんでしょうか!」だって』
n.k.FM公式アカウントにリプライが返ってきて圭花は呟き続ける。反応があるのは純粋に嬉しい。本当はマイクに向かって喋りたい。文字だけでは足りない。
『ちなみに私はねー今の季節は中華まんとか! 邪道かもだけど生チョコまんとか大好きなの』
情報を貰うには先ずこちらからの提供をと、圭花はお薦めをピックアップした。買い食いの定番じゃないかと思われがちだが、夜のリラックスタイムのお供としてこれがお手軽でお手頃なのだ。甘みが少し強くインパクトもある為好みがわかれるがホットスイーツもまた乙なものである。
『みんなはどう? 「大根あしは考える」には来週まで投稿募集中。で、DJモモへの差し入れはいつでも募集中だから……ヨロシク♪』
ヨロシク♪
よし。これで、よし。
これだって番組を持つMCの役得だ♪
「モモちゃん聞いたよ。差し入れ募集だって~?」
「え? あ、大葉さん」
帰り支度中に声を掛けられ圭花は顔だけ向ける。大葉大根が至極ご機嫌そうにやんちゃそうな顔をにこにこさせていた。大根は現役学生ばかりのスタッフの中では数少ない歴とした社会人である。ショートヘアにあっさりとした服装、小柄な外見には似合わない地声のハスキーボイスは油断すると聞き手すらぶっちぎるマシンガントークに突入するとかしないとか。
「って、今放送中じゃ?」
「休憩中~」
「スタジオから出てもいいんですか?」
トイレに行くような様子もない。圭花の突っ込みに「堅いこと言わない言わない」と片手を前後にパタパタと振られた。
「所でネコッター見た子から聞いたけど差し入れ募集中だって? やっぱり途中でお腹空いちゃう? 学生だもんね。若いって羨ましい! 何なら来週一緒に夜食食べる? ちょっとネコンビのお偉いさんに掛け合って深夜に売れ行きが良くなる商品の紹介とかしてもらって試食大会でもしようかなって考えてるのよ。
(省略)
だから若い意見が大根欲しいなぁ~。ゲストで来ない? 来ない~?」
「こら大葉大根!」
圭花への勧誘活動に勤しむ大根を、休憩から帰ってこないと探しに来たスタッフが慌てて一喝した。
「いきなり駄目だって大根、モモちゃんだって自分の番組持ってるんだから。というか、巻き込み禁止って言わなかった?」
(うーはー、よかんてきちゅー)
そしてやはり周りに止められる人なんだなと笑う。
「あ、うちん所の宣伝ありがとー。今度モモちゃ……――」
皆ままで言い終わる前に迎えに来たスタッフに速攻回収され消えていく大根を圭花は手を振って見送った。
…※…※…※…
星ヶ丘の自宅。
15歳の少女が住むには広すぎる家の自室。
いつもなら
朝鳥 さゆる
は睡眠薬で泥沼の眠りに沈んでいるはずだった。
薬は飲んだ。何かを見、何かを聞き、何かを考える、そんな現実を一秒でも居たくなくて服用したはずがしかし薬の効き目が悪かったらしい。あれだけ服用すれば耐性でもつくというものか、ほんの数時間後にさゆるは目が覚めた。充分な睡眠と言えず、頭の奥で不愉快な不快感が燻ぶるようにわだかまっていて重い。体もだるく冬の冷えに対しても反応が鈍い。良質な睡眠なら短時間でも爽快という話は耳にしたことがあるが導入を薬に頼るようなのは健全とはいえないだろう。改善するつもりは欠片もないものの、そこら辺は多少の自覚はある。
窓はまだ暗く、夜明けの気配は感じない。薄暗い部屋を見回し時計を確認すると午前2時を少し過ぎたばかりだった。時計を見る為に起こした上体を再び横にするも体は反応には鈍いくせに奥底では妙に興奮し冴えていて寝直すには苦労しそうだった。自然と睡眠薬を探そうとしている自分にさゆるは溜息を吐いた。
中途半端だと判断を下す。
「……これだから、長すぎる夜は嫌いなのよ……」
眠ることを諦め、スマホのラジオアプリを起動させる。適当に番組を選びぼんやりと聴いているうちに、「夜食」がどうこう言っているのが耳に入った。
受験生の子供を案じる母親の相談。
さゆるは再び溜息を吐き、気怠げに前髪を掻きあげる。
ただでさえ多忙で不在がちだった両親は、3年前に事故で亡くなった。その時からだろうさゆるは自らを放棄したかのような振る舞いをするようになった。「夜食」一つ取って見ても、睡眠薬で夢すら見ない眠りに身を沈めるのでもなければ、爛れた情欲――思春期真っ只中な少女という年の頃に向けるにはあまりに成熟した言葉の響きで、果たしてそれに身を任せられるというのなら、それこそまさに早熟か――に溺れる。そのあとで空腹を覚えて何か食べることはあったが、それ以上でも以下でもなかった。
「夜食、ね」
心は無視できても、体はそうはいかないようだ。
「おなか空いたわね」
一日を振り返ってみれば昼に摘む程度の食事らしきものを取った切りだった。らしきものと曖昧なのは何を食べたか覚えていないせいである。
さゆるは重い体を起こし、キッチンへ向う。冷蔵庫を開けると、辛うじてリゾットくらいなら作れる程度の食材が残っていた。さゆるはそれらを引き出す。
今にも眠そうな気怠げな眼差しは包丁を手にしても変わらずあって虚空を漂い、見てる側からしたら危なっかしいことこの上ないが、いざ調理を始めると手つきはしっかりとしていてテキパキとしていてあっと言う間にミラノ風リゾットが出来上がった。
幼い頃から独りで過ごすことが多く、食事もそうだった。孤独を強いられて覚えていくのは生活に必要なものばかり。何も考えなくとも、体が覚えているというやつだろうか。生きてさえいればいいという投げやりな人生。
目の前の温かい料理。会話は無く、食卓という雰囲気はまるで無くそこには冷え冷えと横たわる虚しさだけがあった。
食べ終わったら片付ける。
片付け終わったら何をするのか。
何もしない。
ただ身を寝所に横たえて、長い夜が過ぎるのを待つだけだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月30日
参加申し込みの期限
2016年02月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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