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あなたにとっての『夜食』はなんでしょうか。
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「ふーん。今日のテーマは夜食かぁ……」
時間にもマッチングするテーマのチョイスにお腹が減りそうになる話題は本当に何処にでも転がっているのだなと息が漏れた。
壬生 由貴奈
はのんびりとした動作でマンションの一室でぼんやりと聞いていたラジオの内容を反芻しながらキッチンへと移動する。お供と言わんばかりに持ってきたラジオを適当な場所に再設置しボリュームを上げた。ラジオはまだ夜食の話を続けている。人間食の話となると長くなるのだろうか。
戸棚と冷蔵庫からからいつもの材料をそれぞれに取り出し、調理道具もキャビネットから引き出しワークトップに並べ置く由貴奈はもう一度冷蔵庫へと戻り素材を新たに追加した。
「うちの夜食は『アレ』だけだねぇ」
星の数ほどにもある料理の中でただひとつ。どちらかと言えば食の細い由貴奈が毎日のように食しているものがある。多くを食べ試し選び抜いたわけではなく小さい頃からずっと夜食と言えば、
「さぁ、今日も作ろっかな、クッキー」
それだった。
小学生の時には既におやつでも夜食でも下手をすれば普通の三食の食事の代わりとしてクッキーを食べていた。
その場その場で姿を変える夜食という名の食事ですら、他を選ばず材料があるなら自ら作り始める程にも日課として定着したほどにも身近な食べ物となったクッキーになってしまうのだ。
クッキー。それは果たして命の水とも取れる無くては成らない由貴奈を育んできた存在である。
年がら年中クッキーを食べている由貴奈は我ながら不思議なものとふとした時に疑問に感じる事もある。何故少しも飽きないのだろうかと。
確かに、自ら手作りするようになってからは、「食べ飽きないように」という懸念の元、手順を調べ応用を知り試行錯誤と工夫を重ねてクッキーのレパートリーを増やしているが、多分、疑問の答えは其処には無いのだろう。
今晩はラジオに触発されたこともありいつもとは違う自分の空腹感と相談しながら由貴奈は粉類を計りにかける。クッキーは慣れてしまえば本当に手早く作れてしまうお菓子だ。材料を混ぜて成形すれば、後は焼くのみ。
音量を上げたラジオから聞こえる会話はようやく夜食から離れた。これでは次回の放送は夜食の話題だけでどれだけ長くなるのだろうかと無意味に考えて、ならば自分はその時間またラジオを聞くような事があればクッキーを焼くのだろうと由貴奈は想像に易しかと軽く肩を竦めた。焼けて甘く香ばしい匂いを漂わせるキッチンで後片付けを始める。
「ふっふっふー、今日はいつものプレーン味と抹茶味、そして新作のわさび風味だよぉ」
では早速わさび風味から味見と網の上で粗熱が取れたばかりの一枚を摘み上げた。ひょいぱくっと口に放り込んでもぐもぐと試食品の新味を由貴奈は堪能でき……なかった。
「……うん、まぁ……うん。新たに見識を広げるには、痛みも必要だね」
わさびはアウト。
塩味を加えれば多少良くなる気配を感じるものの、熱を加えると味気ないのは変わらないかと評価を下す。
プレーン味と抹茶味は従来の味付け配分なのでこれで今晩はお茶を濁すしかないかとクッキーを皿に移し替えて由貴奈は飲み物は何にしようかと思案を巡らせた。
ラジオも一緒にリビングに戻り、クッキーだけの夜食をつまみながらぼんやりと考えるのは、先程のわさび味クッキーは果たして改良の価値が在るか否かであった。
同じ食べるなら美味しいもののが断然に良い。
好物なら尚更だ。
…※…※…※…
桜花寮の一室。
夜も遅いこの時間でも
羽生 碧南
は握っている携帯ゲーム機の画面を食い入る様に見つめていた。
ヘッドフォンを使うのは既に就寝している同居人への配慮もあるが、只今フルボイスのイベント発生中という理由もあったりする。
遊んでいる女性向け恋愛ゲーム「ご近所恋日和!」の中でも難易度Sのキャラクターが攻略できるかできないかの此処一番の瀬戸際で選択肢の一つも間違えられない大勝負なのだ。これまでの経緯を思い出しつつ話の流れを汲んで透明な声で滔々と語る朴念仁堅物イケメンの立ち絵を碧南は真剣な目で眺めていた。
と。ゲーム中見たことのないスチルが表示されて、トゥルーエンド確定に碧南は「ヒャッハー!」と叫びそうになった自分を寸での所で堪えた。
今は夜だ。話し声すら大きい。大いに喜びたいのに喜べないジレンマに碧南は最終的にはゲーム機を両手で握りしめることで自分を落ち着かせる。
難易度Sの朴念仁堅物イケメンで全ルートコンプリートが達成したのだ。購入日から時間があればプレイしていただけに没入感は深く思い入れは強い。エンディングのイントロが始まり画面はアニメーションが流れ、スタッフロールも滲みかけて、もう万感の思いである。
オープニングから始まり各キャラクター達との出会い、どの人物から攻略していくか悩み、揃わないスチルに見落としがないか同じイベントに繰り返し挑んだ日々、隠しルートを見つけた時は、嗚呼、何を思い出しても今はもう身も心も幸せな達成感に満たされて言葉が出ない。
ぐー。
「え?」
水を差されたとは正にこの事。
無遠慮かつ大胆に割り込んできた音は腹の虫。
腹鳴りに現実に引き戻された碧南はヘッドホンを頭から外すとベッドの隅へと放り投げた。
口を尖らせる。
(ああもう、せっかくの幸せな気分を邪魔しないでよー)
文句を言うが、相手が自分の腹なのでただただ虚しい。
確かに、集中してやり込んでいたのは否定しない。考えるだけでもエネルギーは消費される。まして碧南はバスケ部では1年生ながらレギュラーとしてスモールフォワードのポジションにある実力派のアスリートの顔を持つなど体を動かしている習慣があり代謝はすこぶる良いのだ。乙女ゲーをクリアして喜んだのもつかの間自分の腹鳴りで水を差されたと気分を害するところなんて以外なる一面の様で可愛い。
しかしだからと言って、何故今なのか。今なのか! 待ってましたとばかりのタイミングの良さに、両肩を落とした碧南は落ち込み気味に俯けていた顔を、勢い良く上げた。
済んでしまったことは仕方ない。ゲームは無事クリアしたし、空腹に気づくと何か食べたくなってきてしようがなくなった。
そうと決まれば行動は早く碧南は大胆にもこっそりと寮を抜けだした。
近くのコンビニへと向かい、
「軽くお腹が膨れる程度でいいから……」
と商品棚へと手を伸ばし鮭とツナマヨのおにぎりをそれぞれひとつずつ、デザートは避けて健康的にお茶を選び、レジではおでんと唐揚げを店員に所望する。
自室で食べようと思っていたが、冬の冷えに買い込んだ夜食の、特に店内で立ち昇っていたおでんの温かな湯気と匂いに碧南のお腹の虫は先程からずっとそれはそれは綺麗な唱和を奏でていてとてもじゃないが寮まで保ちそうに無かった。
会計を終わらせコンビニの外へと出ると駐車する車の邪魔に成らない場所へと移動し、縁石に腰掛けるとおにぎりのパッケージを破った。
食欲のままに平らげてコンビニのゴミ箱に空になった容器等を突っ込み、碧南は「んー」と困ったように眉根を寄せる。
(空腹を満たせて満足したけど……カロリーどうしようか?)
夜中の食事だ。年頃の乙女が済んでしまってから気になるのはそこだろう。思い立ったら吉日と自分の行動に後悔は無いが、
「んー、これは……明日の部活でカロリーを帳消しにしないとね……」
やはりこれが最善の手かと碧南は帰路についた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月30日
参加申し込みの期限
2016年02月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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