this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
サンタクロースの贈り物 ~クリスマススペシャルラーメン~
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
つぎへ >>
寧々子は、屋台を引きながら今日一日の出来事を、ぼんやりと思い浮かべていた。
そう、すべての始まりは、財布を拾ったことだった。
いつものようにバイト先を探しつつ、寧々子は朝から旅行鞄を引いて寝子島を散歩していたのだ。
道端に落ちていた財布は、上質の革で作られていて、拾い上げるとずしりとした重みが寧々子の手に伝わった。
「持ち主君探してるよね」
周囲を見渡しても、それらしき人はいない。
寧々子は、すぐさま近くの寝子ヶ浜交番に駆け込んだ。
「すいません、落し物拾ったんです」
「財布落ちていませんでしたかっ?!」
寧々子が交番の警察官に声をかけるのと、駆け込んできた男性が叫ぶのが同時だった。
警察は寧々子と男性を交互に見て、男性に身分証の提示を求めた。
「要院 雉虎……あぁ、あの星が丘の猫屋敷の!」
猫好きなお金持ちが住んでいる事を、警察官は知っていたらしい。
財布の中に入っていたカード類の名前と照らし合わせ、警察官はすぐに財布を雉虎に返却した。
「えぇ、猫は祖父と姪が特に可愛がっていましてね。拾ってくれたのは、貴方ですか?」
雉虎が寧々子に気づき、微笑む。
(渋めのオジサマ、かな)
寧々子はそんな事を思う。
オジサマが何歳位からを指すかは人それぞれだが、雉虎は寧々子より軽く一回りは年上だった。
「心ない人物に拾われなくて良かったよ。この財布には、思い出があってね。ぜひともお礼を受け取ってくれ」
雉虎が分厚い財布から、札束を抜く。
寧々子は慌てて首を振った。
「いえ、必要ありません。拾っただけですから」
あんな大金、寧々子のバイト代何か月分だろう?
それに要院という苗字はあまり無い。
なのに先日バイトをさせてもらった猫カフェのオーナーと同じ苗字ということは、ご家族かご親戚だろう。
お礼など、余計受け取れるわけが無い。
「ふむ……。それなら、少しだけ待っていてくれ」
雉虎がスマフォを弄ると、ほんの数分で寝子ヶ浜交番に高級車が横付けする。
車の中から現れた執事らしき男性の手には、二本のワイン。
「これは、僕の店で扱っているワインでね。女性でも飲みやすい甘さが定評なんだ。これなら、受け取ってくれるかな?」
にこりと笑い、雉虎が寧々子にワインを二本差し出してくる。
流石に、これには寧々子も断れなかった。
わざわざ彼女の為に持ってきてくれたのだから。
お礼を言って寧々子は再び散歩を開始して――そこから先は、まさに昔話のわらしべ長者。
寧々子がワインを一本は旅行鞄に入れ、もう一本は片手に持っていたのだが、そのワインを譲ってくれと頼む人が現れたのだ。
曰く、妻のお気に入りの店のワインで、予約で無いと購入できない品だったのだと。
なのにうっかり、その男性は予約を忘れてしまっていたとか。
妻へのお詫びに妻の好きな劇団のペアチケットを購入してとぼとぼ歩いていたところに、寧々子のワインを見つけたとか。
「お願いします! 今年は結婚十年目の節目の年で、一緒にワインで祝う予定だったんです。このペアチケットと、そのワインを、どうか交換していただけないでしょうか?!」
土下座しそうな勢いの男性に「まぁまぁ」と寧々子は手で制して、ワインを手渡した。
もともと頂き物だし、もう一本旅行鞄の中にあるのだ。
こんなに困っている人に一本譲ることぐらい、雉虎さんも許してくれるだろう。
「ありがとうございます、ありがとうございますーーーーー!」
寧々子にチケットを渡し、男性は嬉し泣きしながら去ってゆく。
そして次に寧々子が出会ったのは、当然のようにこの劇団のペアチケットを探していた女性だ。
ブランドバックと引き換えにペアチケットを譲ってくれるはずだった相手に、約束をすっぽかされたのだと。
「このバックと、そのペアチケット、交換していただけませんか?!」
劇団にもブランドにもあまり興味のなかった寧々子だが、観たい人に見て貰った方が、劇団の人たちも喜ぶだろう。
寧々子は二つ返事でOKして、新品のブランドバックを手に入れた。
「今日はいい事尽くしね」
そんな事を呟きつつ、いいバイトはないかなとシーサイドタウンに足を伸ばす。
ふと、寧々子が立ち止まった時だ。
どこかから、犬の鳴き声が聞こえた。
次の瞬間、
がぶっ☆
寧々子は思いっきりグレート・デーンに噛み付かれていた。
正確に言えば、貰ったばかりのブランドバックに、グレート・デーンが噛み付いている。
漆黒の大柄な犬の出現に、寧々子は一瞬声を失った。
「すみませんすみませんすみません~っ」
飼い主と思しき妙齢の女性が、ぱたぱたと駆け寄ってくる。
なんでも、急に飛び出してきたバイクに驚いて、リードを離してしまったらしい。
グレート・デーンのほうも大きな音に驚いて、走り出してしまっていたとか。
「こちらのバック、ルイ・ニャトンのバックですよね……弁償させてください!」
グレート・デーンをなだめながら、妙齢の女性は寧々子に弁償を申し出る。
高そうなバックだとは思っていたが、どうやら相当なお値段なのだろう。
貰いものだからと断る寧々子に、首を振る妙齢の女性。
物の価値がわかっている女性からしてみれば、どうしても修理を申し出ないわけにはいかないらしい。
でも寧々子だって、わざと壊したわけでもないバックに弁償など、ましてや高額ならなおの事。
「そうですか……あ、そうだわ。本島で福袋の引換券を頂いたの。弁償には程遠いかもしれないけれど、こちらを受け取ってもらえないかしら」
このあたりが落としどころだろう。
断り続けるのも女性に気の毒で、寧々子は素直に引換券を受け取った。
そして――そうして。
てくてくと寝子島を歩き続けていたら、目の前にサンタクロースがいたのだ。
無人のラーメン屋台の横に。
寧々子が屋台からサンタクロースに目を移したときには、既にもういなくて。
だから寧々子は、屋台の前でしばらく、呆然としていたのだった。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
サンタクロースの贈り物 ~クリスマススペシャルラーメン~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
霜月零
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月23日
参加申し込みの期限
2015年12月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!