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サンタクロースの贈り物 ~とても良く視える一日~
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「うぎゃぁあああああああああああああっ!」
飛吹 蓮太郎
は叫んだ。
一生の内に何度あるのかわからないぐらいの絶叫で、全力で必死に叫んでいた。
もちろん、全力疾走しながらだ。
(何あれ何あれ何あれ。絶対ヤバイものだろ……っ)
彼が全力で逃げているモノ。
それは、今また新たに彼の目の前に湧き出てきた。
キキキーっと、車の急ブレーキよろしく足ブレーキをかけ、蓮太郎はキュッと方向転換。
真横に向かって走り出す。
「何でだよ何人いるんだよありえぇねだろぉおおおおっ」
ぞろりと地面から這い出すそれは、幽霊。
この世ならざる存在。
なぜ地面から生え出すのか。
どうして視えるのか。
そんな事はどうでもいい。
「来ないでくれぇえええっ!」
再び叫ぶ。
言葉が通じるのか通じないのか。
人と同じ姿とはいえ相手は明らかにお亡くなりになっている方々で。
ズタボロの衣類と同じぐらい、身体中傷だらけの姿や、あらぬ方向に曲がった腕の方とか、包帯でぐるぐる巻きの方やら。
「あ、もしかしてハロウィン?! って、いま12月だろーーーーーーーーーーー!」
一瞬、希望の光を見た気がした蓮太郎だったが、即座に自分で否定する。
今頃ハロウィンは夢を見すぎだ。
(いやいやまてまて? ハロウィンは過ぎてるがクリスマスはもうすぐじゃないか?)
「って、クリスマスに仮装なんかしねぇだろおおおおおおっ!」
蓮太郎、叫んで走って叫んで走ってもう錯乱状態だった。
そろそろおっさんと呼ばれてしまう歳なのだが、黒い瞳には涙が滲む。
おっさんだろうとなんだろうと、怖いものは怖いのだ。
心臓がずきりと痛みを訴える。
全力で走って叫ぶ蓮太郎に、彼の心臓も悲鳴を上げていた。
彼もあの幽霊達と同じ側の住人になってしまいそうなぐらいに。
冷や汗が蓮太郎の頬を伝う。
逃げて逃げて逃げ出した先は、夜の浜辺だった。
「俺、なんで夜中に浜辺になんか来ちまったんだ? 夜は出歩くもんじゃねぇだろっ」
数十分前まで自宅にいた自分の頭を、殴れるものなら殴りたい。
そして気絶させて部屋から出ないようにしておきたい。
だが現実は無常だ。
蓮太郎を助けてくれる人どころか、浜辺には人っ子一人見当たらない。
エメラルドグリーンに染まる毛先が、汗ばむ頬に張り付いた。
(……どうせなら、アリアが来てくれたらよかったのに)
息を切らせ、そんな事を想う。
彼女なら、どんな姿だろうと、蓮太郎は受け入れただろう。
ぞろり、ぞろり。
浜辺からも、人ならざるモノが這い出してくる。
心臓がもうこれ以上は走れないと、蓮太郎に強く訴えた。
(俺、ここで終わりかな。アリア……)
ずるずると岩陰に持たれかかり、彼は死を、覚悟した。
――――――?
蓮太郎はいつの間にかつぶっていた目を開く。
幽霊たちは、静かに彼を見守っている。
けれど、襲ってくる気配がないのだ。
「あっと、急に、見逃してくれる気になったのか?」
問う彼に、幽霊達は首を振り、手招きをする。
着いていく先にあるのは、海の家だ。
真冬のいまは使われていないはずのそこに、幽霊たちは手招きする。
(えー、なにこの展開。殺す気はなさそうなんだけど。むっちゃでも怖いんだけど?!)
敵意がないと分かっても、見た目的に、こう、恐ろしさはぬぐえない。
幽霊たちが次々と海の家に吸い込まれてゆく。
彼もついていこうとして、思いっきりドアにぶち当たった。
(そりゃそうか。俺はまだ生きてるしな)
改めて海の家のドアを潜り――絶句した。
「これ、なんだ。お前たちがやったのか?」
蓮太郎の問いに、頷く幽霊達。
海の家は、綺麗に飾り付けられていたのだ。
まるで妻が生きていた頃のようなその部屋の様子に、蓮太郎は絶句する。
「アリア……っ」
瞳から涙が溢れた。
沢山の幽霊達が、クリスマスソングを口ずさむ。
アリアはここにはいない。
けれど、どこかで、ずっと彼を見守ってくれているに違いない。
でなければ、こんなにも彼女と似た飾り付けができるはずがない。
人ならざるものの口から、クリスマスを祝おうと、蓮太郎の心に言葉が届く。
(これは、彼女からのクリスマスプレゼントだったのかな)
毎年、彼女を想って涙する蓮太郎への。
「ありがとう、みんな」
蓮太郎も一緒に歌を口ずさむ。
いつの間にか、幽霊達の瞳に映る蓮太郎の姿が、若かりし頃のそれへと変わっていた。
アリアと過ごしていた頃の、髪を長く伸ばしていた姿に。
首を傾げる幽霊達。
けれど蓮太郎は気づかなかった。
アリアを想う寂しさが、幽霊達と過ごす時間で、少しだけ、和らいだ気がした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
霜月零
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月02日
参加申し込みの期限
2015年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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