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サンタクロースの贈り物 ~とても良く視える一日~
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霧谷 朧
は、ベンチに腰掛けて、ぼんやりとアンパンを食べていた。
道路脇に設置されたベンチは、なんとなく腰掛けるには丁度よい具合で、朧は紙袋の中を見る。
(あと5個か。流石に全部ここで食うのは無理さね)
安くしとくよとパン屋のおばちゃんが言うので、ついつい、多めに買ってしまったのだ。
(まぁ、あいつに土産でいいか)
そう、あいつだ。
(……あいつ?)
朧は、目元まで覆う長い前髪に隠れた眉間にしわを寄せる。
思い出せない。
あいつが誰だったのか。
なんのことなのか。
うっすらとしたシルエットだけが朧の脳裏に浮かぶ。
名前を良く知るやつで、いつも一緒にいて、なのに名前が出てこない。
ずきりと痛んだ頭を強く振る。
と、その時だ。
強い目線を感じて、朧は隣を見る――視る。
「!」
叫ばなかったのは、ただ単に声が喉に張り付いて声が出なかっただけだ。
朧の隣で朧を見ていたモノ。
それは、朧自身だった。
毎日鏡で見ている姿が今目の前にいる。
(ドッペルゲンガー、というやつかね)
その姿を見てしまったものは、死ぬという、曰く付きの存在。
ごくりとアンパンを飲み込む。
『それ美味そーじゃん。俺にも分けて』
ドッペルは、息を飲む朧に手を差し出す。
そのしぐさは、とてもこの世ならざるものとは思えず、朧は警戒が解けてゆくのを感じた。
(他人の空似ってやつか?)
美味そうにアンパンを頬張るドッペルを、朧はしげしげと眺める。
『うん、ここのパンは絶品だね。そうだ、美味しいパンのお礼に、お話をしよう。朧君はこんな話を知ってるかい? 人知れず孤児だった少年の話さね』
「孤児?」
『そう。むかーし昔、ある所に、それはそれは仲の良い5人の孤児がいました。5人は、同じ施設で育ち、いつも一緒でした』
ずきりと、朧の頭が痛んだ。
『誕生日も、お正月も、こどもの日も、そしてクリスマスも。毎年、5人は一緒に祝いました。けれど、5人が5回目のクリスマスを迎えようとしたある日、4組の養父母が現れました。子供は五人なのに、養父母は4組』
ズキン、ズキン。
朧の頭痛が酷くなる。
『4人の孤児は、クリスマスをそれぞれの養父母の下で過ごす事になりました。施設には、たった一人、少年が残されました』
目の前が、暗くなる。
『そう、その残された孤児の気持ち、朧にはわかるだろう? 孤独な彼の気持ちが』
「ずっと……孤独…………」
『でももう大丈夫。俺がいる。そっちでいつか離れる不安に怯えるなんてことなくなるよ。なんてったってずっと一緒だからね』
「俺は……どうすれば……」
目の前がぼんやりと霞んで、思考がまとまらない。
『簡単さ。いつものように見えなくなればいいだけだから』
ほら、とドッペルが朧を促す。
朧は両手で目を覆い、自分自身を周囲から覆い隠せるあの言葉を――言わなかった。
両手で目を覆った瞬間、コートのポケットからキーホルダーが落ちたのだ。
地面に転がるそれは、あいつと――ルームメイトとお揃いで購入したものだった。
霞がかった視界がはっきりと線を結び、途切れていた記憶が息を吹き返す。
「俺は、そっちにはいかないよ」
キーホルダーを拾い、ドッペルにはっきりと宣言する。
(俺には、仲間がいるから。例えどんなに過去が孤独でも、今現在、俺には、待っていてくれる仲間がいる)
『ふふん。まぁいいよ。ゴチソウサマ』
もう一人の俺は、笑いながら消えていった。
「食い逃げだな。一体何個食って行くんだか」
いつの間にか空っぽになっていたパンの袋を覗き込み、朧はもう一度、パン屋に向かった。
あいつ――ルームメイトへのお土産を買うために。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
霜月零
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月02日
参加申し込みの期限
2015年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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