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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
熊の霍乱？！ 風邪にご用心！
あなたの風邪はどこから？
私は喉からくるのです！
（喉痛くてひりひり。そして頭も痛いのにゃあ……）
痛み止め（頭痛だけではなく、喉の痛みにも効果がある）を取り出しながら、椿 美咲紀はそんな事をぼんやり思っていた。テオの声は聞こえていないのか、薬が効かないことに気付いていない。
（でも、気持ち悪さだけは取れない……）
美咲紀はふぅ、と水を飲むと体温を測るために保健室へと向かったのだが……そこでみたのは、ある意味修羅場ともいえる光景だった。
（難儀な事になった。夏朝ならともかく、優しさなんてな……）
そう思いながらも恵御納 夏朝……ではなく、夏夜は熊吉に毛布をかけ、氷枕をタオルでまいて額においていた。
夏朝は症状を覚えた際運悪く転び、頭を打って夏夜と入れ替わっていた。彼女は内心で困った事になったな、と思いながらも周囲の様子を見、保健室で礼美を手伝っていたのだ。
（熊先生に入ってしまったウイルスに神魂……。なんと迷惑な）
保健委員の添木 牡丹は軽い倦怠感と頭痛に悩まされつつも、自分より症状が重そうな養護教員の鷲尾 礼美を心配する。
「ベッドが足りないみたいね。……今、出すから……。添木さん、手伝ってくれる？」
「わっ、鷲尾先生！ 無理しないで休んでいてくださいっ！ こんな時の保健委員ですから」
ふらつきつつも簡易ベッドを取り出そうとする礼美を止め、牡丹が率先して動く。熊吉を保健室に連れてきた一馬も「女性にんなもん持たせてたら親父に怒られますって」といいながら笑顔でそれを手伝うも、置くスペースが足りなくなっていた。
「だ、大盛況だねぇ……」
そう呟いたのは、熱を出した同級生を運んできた千鳥 雅人。そんな彼も自分の異変に気付いた。
（なんだか鼻の奥がぐずぐずしてる……）
自分も風邪をひいたみたいだな、と考えながらも聞こえたテオの声や周りの状況から、雅人も自然と簡易ベッドが設置できそうな場所を探しに行く。
（体調は悪いけど、俺も保健委員。こんな時こそ鷲尾先生のお手伝いをしないと！）
待っている生徒たちに「ちょっとまっててね」と励ましも込めてそう言っていると、あおいに肩を貸した修が保健室へやってきた。
「まぁ！ 八神さんも熱が……」
「シュー君、顔色が酷いですっ！」
「そんなこと判ってる。だが、俺よりもあおいをっ」
牡丹と美咲紀に修はそういうも、簡易ベッドも埋まった保健室を見て修は「くっ」と僅かに声を漏らす。
「隣の部屋を休憩室にしよう。簡易ベッドはまだあるのか？ ないなら机を並べて、運動マットと視聴覚室の暗幕とかで簡易ベッドを作るんだ」
「それなら、もっと多くの人を休ませられそうだよね！ 早速やろう！」
修と雅人は頷き合うと善は急げとばかりに行動を開始する。一馬もまた２人を手伝うべく保健室を出、暗幕などを取りに行った。
夏夜がすかさず礼美に事情を話すと、彼女は「そうね……」と少し考えてから、テキパキと指示を下した。
「隣を臨時の保健室に。動ける人は手伝ってもらえると助かるわ。あと、暖房は隣の部屋にもあるから、使って」
「判った。他に使えそうな場所ってある？」
「とりあえず、使える場所は……」
夏夜は礼美と地図を見つつ念のために３つ目の臨時保健室の場所も確保しておく事にし、ちょうど手の空いた蛇那伊と竜司に手伝ってもらって準備をする。
にわかに野戦病院のような雰囲気になってきた保健室に、美咲紀はアルコール除菌で手を消毒すると、清潔なタオルを水で濡らし、固く絞って熱を出しているであろう人の額に乗せた。熱をはかろうと思っていたが、やめだ。少しでも動ける人が多いに越した事は無い、と。
「先生、保冷剤ってありますか？ 高熱の人の場合、脇の下にそういうのを挟んだほうがいいみたいです」
「保健室の冷蔵庫にあるだけ使っていいわ。足りなかったら家庭科室のを借りるしかないわね」
礼美から許可を貰った美咲紀は保冷剤を清潔なハンカチでくるみ、ベッドに横たわる熊吉の脇にそっと挟んであげた。
（脂肪が熱を籠らせてると思うので、こうした方がいいでしょうね）
熊吉は冷たい保冷剤に最初ちょっと驚いたようだが、直ぐに慣れたのか表情がすこし和らいだ気がした。
そうこうしている間に臨時保健室の準備も整う。待っていた生徒や先生を雅人と蛇那伊、夏夜、美咲紀で案内する。保健室で休んでいる人たちについては牡丹が慣れた手つきで様子を見、的確に処置をする。
（なかなか頼もしいわね、みんな）
その様子を見ていた礼美は、動いている生徒達を見て内心ほっ、としていた。
私は喉からくるのです！
（喉痛くてひりひり。そして頭も痛いのにゃあ……）
痛み止め（頭痛だけではなく、喉の痛みにも効果がある）を取り出しながら、椿 美咲紀はそんな事をぼんやり思っていた。テオの声は聞こえていないのか、薬が効かないことに気付いていない。
（でも、気持ち悪さだけは取れない……）
美咲紀はふぅ、と水を飲むと体温を測るために保健室へと向かったのだが……そこでみたのは、ある意味修羅場ともいえる光景だった。
（難儀な事になった。夏朝ならともかく、優しさなんてな……）
そう思いながらも恵御納 夏朝……ではなく、夏夜は熊吉に毛布をかけ、氷枕をタオルでまいて額においていた。
夏朝は症状を覚えた際運悪く転び、頭を打って夏夜と入れ替わっていた。彼女は内心で困った事になったな、と思いながらも周囲の様子を見、保健室で礼美を手伝っていたのだ。
（熊先生に入ってしまったウイルスに神魂……。なんと迷惑な）
保健委員の添木 牡丹は軽い倦怠感と頭痛に悩まされつつも、自分より症状が重そうな養護教員の鷲尾 礼美を心配する。
「ベッドが足りないみたいね。……今、出すから……。添木さん、手伝ってくれる？」
「わっ、鷲尾先生！ 無理しないで休んでいてくださいっ！ こんな時の保健委員ですから」
ふらつきつつも簡易ベッドを取り出そうとする礼美を止め、牡丹が率先して動く。熊吉を保健室に連れてきた一馬も「女性にんなもん持たせてたら親父に怒られますって」といいながら笑顔でそれを手伝うも、置くスペースが足りなくなっていた。
「だ、大盛況だねぇ……」
そう呟いたのは、熱を出した同級生を運んできた千鳥 雅人。そんな彼も自分の異変に気付いた。
（なんだか鼻の奥がぐずぐずしてる……）
自分も風邪をひいたみたいだな、と考えながらも聞こえたテオの声や周りの状況から、雅人も自然と簡易ベッドが設置できそうな場所を探しに行く。
（体調は悪いけど、俺も保健委員。こんな時こそ鷲尾先生のお手伝いをしないと！）
待っている生徒たちに「ちょっとまっててね」と励ましも込めてそう言っていると、あおいに肩を貸した修が保健室へやってきた。
「まぁ！ 八神さんも熱が……」
「シュー君、顔色が酷いですっ！」
「そんなこと判ってる。だが、俺よりもあおいをっ」
牡丹と美咲紀に修はそういうも、簡易ベッドも埋まった保健室を見て修は「くっ」と僅かに声を漏らす。
「隣の部屋を休憩室にしよう。簡易ベッドはまだあるのか？ ないなら机を並べて、運動マットと視聴覚室の暗幕とかで簡易ベッドを作るんだ」
「それなら、もっと多くの人を休ませられそうだよね！ 早速やろう！」
修と雅人は頷き合うと善は急げとばかりに行動を開始する。一馬もまた２人を手伝うべく保健室を出、暗幕などを取りに行った。
夏夜がすかさず礼美に事情を話すと、彼女は「そうね……」と少し考えてから、テキパキと指示を下した。
「隣を臨時の保健室に。動ける人は手伝ってもらえると助かるわ。あと、暖房は隣の部屋にもあるから、使って」
「判った。他に使えそうな場所ってある？」
「とりあえず、使える場所は……」
夏夜は礼美と地図を見つつ念のために３つ目の臨時保健室の場所も確保しておく事にし、ちょうど手の空いた蛇那伊と竜司に手伝ってもらって準備をする。
にわかに野戦病院のような雰囲気になってきた保健室に、美咲紀はアルコール除菌で手を消毒すると、清潔なタオルを水で濡らし、固く絞って熱を出しているであろう人の額に乗せた。熱をはかろうと思っていたが、やめだ。少しでも動ける人が多いに越した事は無い、と。
「先生、保冷剤ってありますか？ 高熱の人の場合、脇の下にそういうのを挟んだほうがいいみたいです」
「保健室の冷蔵庫にあるだけ使っていいわ。足りなかったら家庭科室のを借りるしかないわね」
礼美から許可を貰った美咲紀は保冷剤を清潔なハンカチでくるみ、ベッドに横たわる熊吉の脇にそっと挟んであげた。
（脂肪が熱を籠らせてると思うので、こうした方がいいでしょうね）
熊吉は冷たい保冷剤に最初ちょっと驚いたようだが、直ぐに慣れたのか表情がすこし和らいだ気がした。
そうこうしている間に臨時保健室の準備も整う。待っていた生徒や先生を雅人と蛇那伊、夏夜、美咲紀で案内する。保健室で休んでいる人たちについては牡丹が慣れた手つきで様子を見、的確に処置をする。
（なかなか頼もしいわね、みんな）
その様子を見ていた礼美は、動いている生徒達を見て内心ほっ、としていた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年12月14日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年12月21日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年12月21日 11時00分
