熊の霍乱？！　風邪にご用心！｜リアクション

熊の霍乱？！　風邪にご用心！

おまけ

　熊吉が快癒し、後片付けも終わると時刻は既に午後９時を回っていた。
「時間的に、一人で帰るのは怖いわね。同じ方向の人で固まって帰りましょ？」
　蛇那伊が時計を見、提案する。と、ベッドに寝ていた筈の雅人がよいしょ、と身体を起こした。
「ん？　星ヶ丘の人いるのだ？　修ちゃんにちょっと相談してみるのだ」
　真央はそう言って既に帰宅しているかもしれない、と思いつつも修に相談する。と、彼はすぐさま行動を起こしてくれた。
「そうだな、星ヶ丘方面は俺が送ろう。今から寝子高に戻る」
「ありがとうなのだ！　皆にも言っておくのだー」
　こうして星ヶ丘組は修が手配した車で帰る事に。さゆるは夜の街に消えようとしたのだが、今回は疲労もありお言葉に甘える事にした。
「では……、星ヶ丘の人はこっちで……待機して、ください」
　尚輝がそういい、美咲紀が「はーいっ」と手を挙げる。そしてそれとなく時子に肩を貸し、「すいません」と申し訳無さそうに時子が頭を下げた。
「ハニージンジャーティー、まだあるので良かったらどうぞですぅ」
　牡丹がそういって皆に飲み物を配り、待ち時間もゆっくりとした気分で待てそうだ。

「猫鳴館組は、こっちに集まってくれ」
　竜司が手を上げると真央が綾花の手をとって「はいなのだ～」と彼の傍へ。珪はそんな三人の様子に穏やかな笑顔を見せている。
「時間も時間だし、近くまで送ろうか？」
　珪が提案するが、猫鳴館組は揃って校門までで大丈夫、と言った。地図に記されていない場所であるそこは、不慣れな人の場合迷いやすい。迷惑は掛けられないと思ったのだろう。

「旧市街はこっちだよ」
　先ほどまでベッドに寝ていた雅人が起き上がって来て、手を挙げる。と、そっち方面である林檎と円、紫が彼の元に集まる。
「ま、変質者がいても俺がいるから大丈夫」
『いないにこしたことはないけどね』
　林檎がそういうものの、雅人は危ない事はさせられない、と苦笑する。蛇那伊はちょうど用事があったので一路旧市街方向へ向かう事にしていた。それ故に、より安心だろう。
　紫はにゃーくんと円の中の良い姿にちょっとほっこりし、円は円で皆と帰る事が出来、楽しい帰路になりそうだ、とわくわくした様子だった。

「桜花寮は、俺と恵御納か」
　一馬の言葉に、夏朝（実はまだ夏夜のまま）は頷く。彼は「一緒に帰ろうか」とそれとなく言い、夏夜は「うん」と頷いた。
（まぁ、信頼できそうな人だし。それに、一人歩きはなにかと怖いからね）
　とまぁ、こんな具合で、纏まって帰宅したのだった。

（おまけ・終）

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あとがき

担当マスター：菊華伴
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菊華です。
お待たせしておりました。漸く完成です。

今回は難易度高めにしました。
というのも「PCさんも具合が悪い」「制限時間がある」という２つの点からです。

時間も惜しいので今回は
・的確な処置をしていた
・成功条件を満たす行動があった

という二点より『成功』判定といたしました。
実は吉田先生を「優しく」看病し、熱を下げる事で成功となります。優しさを感じられないアクションの場合「効果なし」と判定
するという具合ですね。何を持って「優しさ」とするかは感情の部分のロールやら考え方やらからです。

「義務感から」とか、「打算的な考え」で看病した場合は効果が無いとお考え下さい。

また、他の方を看病する際も同じことを踏まえての判定でありました。

病に効果のあるろっこんは、今回「効果が弱い」という具合でしたが、時間の経過に伴う他のPCさんの行動により、効果が上がりました。
ココ当たりはガイドに書いていなかったのですが、推理してほしかった部分だったりします。
考え方が違う２人が、手を組むという点が特に好評価です。

遅くなりましたが、高峰一馬さん、ガイドに出演していただき真に有難うございます。
ともかく皆様のお陰により風邪が寝子島じゅうでおおはやりという展開は食い止められました。おつかれさまです。
また縁がありましたらよろしくお願いします。

おまけ
称号：風邪に効果のあるモノは？
上記を進呈します。

個別コメントがある方はそちらもご覧下さい。

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