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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
熊の霍乱？！ 風邪にご用心！
恋する乙女な御巫 時子は、理科室へと向かっていた。実験しているだろう化学担当教師の五十嵐 尚輝に会う為である。だが、途中で身体が熱っぽいような気がした。その直後テオの声を聞き、嫌な予感を覚える。
（尚輝先生、大丈夫でしょうか……）
自然と早足となり、理科室へたどり着くなり勢いよく戸を開ける。と、熱があるのだろう。うっすらと顔が赤くなった尚輝が、危なっかしい手つきで実験の道具を片付けていた。
「尚輝先生！ 片付けは私がしますから、休んでいてください……！」
「大丈夫です、御巫さん。……ちょっと疲れただけですから」
「いいえ！ 先生、ちょっとまっていてくださいっ」
時子は身体が気だるいものの、気合を入れて身体を動かす。尚輝に椅子に座って休むように言うと、テキパキと実験道具を片付ける。時折ふらり、とめまいがするも、手は休めない。丁寧に器具を洗い、乾燥させるべく籠にさかさまに置くと、机に突っ伏している尚輝に語りかける。
「先生、保健室に行きましょう……」
心配そうな時子の眼差しに、尚輝は申し訳無さそうに「はい」と小さな声で答える。そして、肩を貸そうとした彼女がよろけたのを、そっと支えた。それが判った途端、時子の顔が真っ赤になる。
「ありがとう、ございます……」
時子は、嬉しさと恥ずかしさを胸の中に押し込み、搾り出すようにそう言った。
ゆっくりとだが保健室に向かう２人。時子は、保健室が一杯なら理科準備室にあるソファに寝てもらおう、と何となく思った。
――校長室。
「ふっといセンセ……ラブリー校長とクマセンどっちかわからなかったからここに来たのだ。でも、ちがうみたいなのだ」
校長室で飼われている３匹の猫もいないこの場所で、後木 真央は熱っぽい体のまま呟き……テオが言っていたふっとい先生＝熊吉の方である、と確認する。
「つまりこの風邪？はクマセンを殺（や）らねば治らないのだ？ そっ首洗って待ってろなのだ！ けほっ」
真央はぐっ、と拳を握り締めると職員室へ。だが、既に保健室へ運ばれた事を聞くと彼女もまた保健室へと向かおうと校長室を出た。
その頃、毒島 林檎は咳き込みながら周りの状況に息を飲んでいた。
「ゲホッ……ゴホッ……完全に風邪だな。まさか、これも神魂の仕業だなんて」
『全くひどい神魂もあったもんだよね！』
とマスクを装着しながらため息をつく。そんな時出くわしたのが、ふらふら状態の真央であった。
「だ、大丈夫か？！」
「にゃふっ。 林檎ちゃんなのだ。真央ちゃん、原因になったクマセンのトコ行くのだ。林檎ちゃんも行くのだ？」
「ちょっと待て。俺のろっこんならちょっとは楽になるかも知れないぞ」
『手加減覚えたもん。痛くしないと思うよ』
林檎のろっこん『オモルの腕』は『食物を咥えつつ対象をアイアンクローし集中』する事で『対象の怪我や病を治療する』事が出来る。それ故に、このトラブルにも役立つのではないか、と思ったのだ。
そっと真央の顔に触れ、アイアンクロー（でも痛くない）。同時に今回はドライフルーツのマンゴーを口に咥えて意識を集中。すると、真央は気だるさがちょっとだけ緩和されたような気がした。
「！ 林檎ちゃんありがとなのだ。真央ちゃん、元気でたのだ！」
だが、林檎自身は、手ごたえを感じていなかった。なんだが、普段よりろっこんの効果が小さい気がしたのだ。
（神魂効果の所為かな……）
内心で首を傾げるも、真央に促され林檎は一緒に保健室へと向かうのだった。
――図書室。
あまり学校に来ていない朝鳥 さゆるはその日、珍しく放課後まで残っていた。特にやる事もなく、何気なく気になった本を読んでいたのだが……ふと、こんな声を聴いた。
「先生、大丈夫ですか？」
「ん……、あぁ、どうにかね」
カウンターにいた図書委員の綾辻 綾花と司書教諭の早川 珪がそんな会話をしていた。実を言うと綾花自身も熱っぽさと倦怠感を覚え、その上喉も痛くなっていた。だが、自分のことよりも想いを寄せる珪の事が心配になっていた。
（大変そうね……）
そう思っていた矢先、さゆる自身も妙に身体が熱っぽい事に気付いた。頭の芯に鈍痛があり、酷い倦怠感に襲われている。
顔を上げると綾花と目が合った。さゆるの顔色が悪い事に気付いた綾花は他に利用者がいない事を確認すると
「いっしょに保健室に行きましょう！」
とカウンターを出てさゆるに駆け寄る。さゆるは１つ頷き、綾花、珪と共に保健室へと向かうのだった。
（尚輝先生、大丈夫でしょうか……）
自然と早足となり、理科室へたどり着くなり勢いよく戸を開ける。と、熱があるのだろう。うっすらと顔が赤くなった尚輝が、危なっかしい手つきで実験の道具を片付けていた。
「尚輝先生！ 片付けは私がしますから、休んでいてください……！」
「大丈夫です、御巫さん。……ちょっと疲れただけですから」
「いいえ！ 先生、ちょっとまっていてくださいっ」
時子は身体が気だるいものの、気合を入れて身体を動かす。尚輝に椅子に座って休むように言うと、テキパキと実験道具を片付ける。時折ふらり、とめまいがするも、手は休めない。丁寧に器具を洗い、乾燥させるべく籠にさかさまに置くと、机に突っ伏している尚輝に語りかける。
「先生、保健室に行きましょう……」
心配そうな時子の眼差しに、尚輝は申し訳無さそうに「はい」と小さな声で答える。そして、肩を貸そうとした彼女がよろけたのを、そっと支えた。それが判った途端、時子の顔が真っ赤になる。
「ありがとう、ございます……」
時子は、嬉しさと恥ずかしさを胸の中に押し込み、搾り出すようにそう言った。
ゆっくりとだが保健室に向かう２人。時子は、保健室が一杯なら理科準備室にあるソファに寝てもらおう、と何となく思った。
――校長室。
「ふっといセンセ……ラブリー校長とクマセンどっちかわからなかったからここに来たのだ。でも、ちがうみたいなのだ」
校長室で飼われている３匹の猫もいないこの場所で、後木 真央は熱っぽい体のまま呟き……テオが言っていたふっとい先生＝熊吉の方である、と確認する。
「つまりこの風邪？はクマセンを殺（や）らねば治らないのだ？ そっ首洗って待ってろなのだ！ けほっ」
真央はぐっ、と拳を握り締めると職員室へ。だが、既に保健室へ運ばれた事を聞くと彼女もまた保健室へと向かおうと校長室を出た。
その頃、毒島 林檎は咳き込みながら周りの状況に息を飲んでいた。
「ゲホッ……ゴホッ……完全に風邪だな。まさか、これも神魂の仕業だなんて」
『全くひどい神魂もあったもんだよね！』
とマスクを装着しながらため息をつく。そんな時出くわしたのが、ふらふら状態の真央であった。
「だ、大丈夫か？！」
「にゃふっ。 林檎ちゃんなのだ。真央ちゃん、原因になったクマセンのトコ行くのだ。林檎ちゃんも行くのだ？」
「ちょっと待て。俺のろっこんならちょっとは楽になるかも知れないぞ」
『手加減覚えたもん。痛くしないと思うよ』
林檎のろっこん『オモルの腕』は『食物を咥えつつ対象をアイアンクローし集中』する事で『対象の怪我や病を治療する』事が出来る。それ故に、このトラブルにも役立つのではないか、と思ったのだ。
そっと真央の顔に触れ、アイアンクロー（でも痛くない）。同時に今回はドライフルーツのマンゴーを口に咥えて意識を集中。すると、真央は気だるさがちょっとだけ緩和されたような気がした。
「！ 林檎ちゃんありがとなのだ。真央ちゃん、元気でたのだ！」
だが、林檎自身は、手ごたえを感じていなかった。なんだが、普段よりろっこんの効果が小さい気がしたのだ。
（神魂効果の所為かな……）
内心で首を傾げるも、真央に促され林檎は一緒に保健室へと向かうのだった。
――図書室。
あまり学校に来ていない朝鳥 さゆるはその日、珍しく放課後まで残っていた。特にやる事もなく、何気なく気になった本を読んでいたのだが……ふと、こんな声を聴いた。
「先生、大丈夫ですか？」
「ん……、あぁ、どうにかね」
カウンターにいた図書委員の綾辻 綾花と司書教諭の早川 珪がそんな会話をしていた。実を言うと綾花自身も熱っぽさと倦怠感を覚え、その上喉も痛くなっていた。だが、自分のことよりも想いを寄せる珪の事が心配になっていた。
（大変そうね……）
そう思っていた矢先、さゆる自身も妙に身体が熱っぽい事に気付いた。頭の芯に鈍痛があり、酷い倦怠感に襲われている。
顔を上げると綾花と目が合った。さゆるの顔色が悪い事に気付いた綾花は他に利用者がいない事を確認すると
「いっしょに保健室に行きましょう！」
とカウンターを出てさゆるに駆け寄る。さゆるは１つ頷き、綾花、珪と共に保健室へと向かうのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年12月14日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年12月21日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年12月21日 11時00分
