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……アンド・ジャスティス・フォー・オール
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実際はそこまで大きな声ではなかったのかもしれません。
ですが緊張している市橋誉にとっては、それこそ大喝されたに等しい衝撃がありました。
生の背筋を氷塊が滑り落ちていったような感覚が走ります。口中はぱりぱりに渇いていました。それでも、
――動揺を表にしてはいけない……!
その分別が誉にはありました。また彼は、相手の声に戸惑いの色を見出してもいました。
なるだけ平静に、しかも微笑すら含めて、ゆっくりと誉は振り返りました。事前に用意してきた言い訳もあります。恐れることはないはずです。
振り返るとそこには、誉と近い年頃の少年がいました。中学生には見えず、ましてや小学生とは到底思えません。
落ち着いて、はっきりと誉は言葉を述べました。
「『聖地巡礼』に来たのさ。この公園で最近、ちょっと事件があったようだから」
少年は、誉の言葉に怪訝な表情を浮かべました。
「事件な」
あっさりとそう言ったところからして、彼も『事件』については知っている様子です。関係者でしょうか。それとも、自分と同様に調べているだけでしょうか。少年は続けて言いました。
「事件についてどう思う?」
言葉尻が上がっています。なにか思うところあるようです。
ここは一か八か、かまをかけてみるべきかもしれません。誉は、賭に出ました。
「噂を聞き、正義を執行している彼らに賛同してね。できれば仲間に入れてもらいたいと……」
難しいですが、自分が思うところ最大の邪悪な笑みを浮かべるようにして誉は言いました。
すると驚いたことに、少年は赫怒したのです。熱した鉄のように。
「
正義は、そんな奴らが名乗っていいほど気安くない!
」
風雲児 轟
にとって、そのような発言は正義を侮辱する行為であり、その気高い魂を汚すようなものでした。許すことはできません。
「いいか、拳をふるうのは最後の手段だ。自分も恥ずかしながら拳で物事を解決することは少なくない。だけど、その行為を正義と思ったことは一度もない。ましてや金品を奪っていくことそのものが、正義の名を借りた盗人の発想! 正義ではないという何よりの証だ!」
恥を知れ、とばかりに轟は声を荒げます。
誉は膝をつきそうになりました。指一本触れられたわけではないし、脅されたわけでもありません。それでも、轟の発言には心の内を明かした者だけが持つ迫力がありました。これに圧倒されたのです。
それに、彼の風貌は見たことがあるような気がします。同じ寝子高生ではないかとも思えました。これまでどこかで何度か、近い場所で交差しているのではないでしょうか。
「すまない」
誉は頭を下げました。
「今のは偽りだ。俺も君と同様、どうしても看過できない事件だと思って飛び出してきたんだ。歪んだ正義を生んでいるのは何か、その何かを見極めて、止めたいと思った。……これ以上、誰も傷付かないように」
するとたちまち轟は破顔します。それこそ、雲間から太陽がのぞいたように。
「いや、俺こそ叫んだりして悪かった。連中は『正義』を自称しているとかいう噂を聞いて来た。正義にかかわる話とあれば、見過ごせねえと思ってな。今は下見だ。何かあるとすれば、暗くなってからだろう」
誉から見ると、轟は表裏のないカラッとした性格のようです。厳のように頼もしく、しかも声に優しさがあります。素直に好感を覚えました。
簡単に名乗り合い、やはり寝子高の同学年であると確認してから、彼らが互いに情報を交換しようとしたときです。
このとき出し抜けに物陰から、第三の登場人物が姿を見せました。
忽然、そう表現するほかないほど、急に出現したのです。それこそ、手品師が空中からコインを取り出すかのように。
「立ち聞きするのも失礼、と思いましたので……」
小柄な少女です。長い髪に物静かな雰囲気、端整な顔立ちですがどこか幽体然として気配がないようなところがあり、集合写真に映っていても見落としてしまいそうです。目立たない、と言えばそれまでかもしれませんが、もしかしたら彼女はあえて気配を殺し、目立たないようにしているのではありますまいか。実際、今だって彼女は月見草のようにたたずんだまま、日陰から出ようとしません。
「常闇」
「風雲児さん、意外なところで会いましたね」
常闇 月
は伏し目がちながら水面のように穏やかな表情をしていました。彼女は轟の同級生です。
「失礼、さっきの話、聞いていたということは」
誉が告げると、月は静かにうなずきます。その様子は冬の陶磁器のように美しく、冷ややかでした。
「……どうやら、お二人と目的は同じようです」
月は既に独自に調査に動き出しており、彼らより一日早く、この公園を突き止めていました。下見に来ているのは轟と同じですが、むしろ月は志を同じくする者があると仮定して、それを待ってもいたのです。
「俺はネットで事件を知ったが……こんな行為は間違ってる、そう断言したい!」
轟は自分の胸にあるものを押さえきれないように言いました。
月はまた瞳を伏せます。自分の考えを明かしていいのか、少し迷っているように誉には見えました。けれど逡巡は短く終わって、月は口を開いたのです。
「犯人たちの行いは、あまり、褒められたものではありませんね。一歩間違ったら取り返しのつかないことになるというのに……」
取り返しのつかないこと、その言葉を口にするとき、月は胸に針で突かれたような痛みを感じていました。無論、それを顔色に出したりはしませんが。
「同感だ。……俺は、犯人たちを叩きのめしたいとか考えているんじゃない。むしろ、連中のためにもこんなことは絶対やめさせる! そう思ってるんだ。噂が本当なら、俺たちの弟や妹であってもおかしくない年齢だって話じゃないか」
――真っ直ぐな瞳……。
月は轟の目を、直視できない自分に気がついていました。熱血漢が苦手なわけではありません。むしろ彼の純粋さが、日輪のように眩しく思われるのです。
「……ではこの四人で、共同してあたるとしましょうか」
「四人?」
誉が聞き返します。
「はい」
月は澄んだ眼で、街路樹の間を見つめました。
「もうひとかた、そちらにいらっしゃいます」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月08日
参加申し込みの期限
2015年11月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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