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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●おにざき、商魂たくましく
鬼崎 あやめ
は燃えていた。
「お三夜祭……それは寝子島の祭りの中でも最大規模のお祭! ええ、商売のチャンスですよ! これを逃すなんてありえません!」
あやめは旧市街地にある定食屋「おにざき」の看板娘。祭りといえば、出張屋台を出すことも多いのだが、今宵の人出……いや、猫出を見れば、かなりの稼ぎが見込めそうだ。
「という訳で今日だけの為に特別衣装にしてみました!」
気合の入りまくったあやめは、おにざきのもうひとりの看板娘である義妹、
鬼崎 つくし
といっしょに、にゃんっとポーズを作ってみせる。
「どうですか、冴木さん? 特につくしちゃんなんてすごい似合ってるでしょう?」
あやめはどやっと得意顔。屋台の手伝いに呼ばれたのだとばかり思っていた
冴木 竜司
は、思いもよらなかった眼福に鼻血を吹きそうになった。
(あやめちゃんに呼ばれて一足先におにざきの屋台に向かったら……そこには猫耳の天使が居た)
肝心のつくしはといえば、恥じらうように頬を染めてもじもじしている。初恋の相手であり、現在進行形で恋をしている竜司へのお披露目は、嬉しくも緊張する瞬間だ。
「……ど、どうかな、お兄ちゃん?」
竜司はごくりと唾をのみ込み、賛辞を述べた。
「すごく、いいよ。可憐なメイド服と可愛らしい猫耳と尻尾、そして若干の儚さと照れ……うん、完璧な美少女だぜ、つくしちゃん」
「本当ですか?」
ここで竜司、あまりにドギマギして言葉を選び間違えた。
「……うん、一瞬心奪われたからな! 本当に」
一瞬?
ややひっかかったものの、反応は悪くなさそうだ。つくしは儚げな笑顔であやめを見上げる。
「喜んでくれたかな、お兄ちゃん?」
「喜んでます。超喜んでます。狙い通り!」
あやめはちいさく拳を握る。かわいい義妹のつくしと、その初恋相手である竜司。はやくくっついちゃえよ、というのが、あやめの密かな願いでもあるのだ。
「さて、冴木さん。いの一番にこの衣装を見たんですから今回も手伝って……」
そのときである。竜司の携帯にお三夜様失踪とクローネ来訪の報が入って来たのは。
シオが流した情報がネット上に回りはじめたのだ。
「……結局俺、クローネの人間形態見てないんだよな」
ぼそりつぶやく竜司。かつてクローネは、
特殊なろっこんの影響で裸に羽根マフラーという妖艶な人間女性の姿で現れたことがあり
、それは一部の
へんた
もれいびたちのなかで、伝説として語り継がれているのである。残念ながら噂でしか知らぬその姿を、竜司は一目見てみたいとかねてから願っていたのだ。
「まあ、フツウが壊されるのも問題だ! という訳ですまない! 俺はそちらにい……」
ごごご……とどす黒いものを感じ、竜司はひっと息を飲む。
つくしの、先ほどまで可憐だった笑顔から、無言の圧力が発せられている。
ま さ か 浮 気 ?
笑顔の中にそんな文字を読み取った竜司は、びくびくしつつこう誘わざるをえなかった。
「えとあの、……つくしちゃん手伝ってくれるかい?」
「えっ」
意表を突かれたのはあやめである。
いやいや待って、これから忙しくなる時間ですよね。
今日はおにざきの仕事を手伝って貰いたいんですが?
あなたがた、本日の貴重な戦力なんですが!?
が。が。しかし!
「……うん、一緒に行こう、竜司お兄ちゃん」
笑顔の中にわずかに闇色のものを湛えながら、つくしは竜司の半歩後ろを付いて行ってしまった。
「えっ、ええっ!? ……あれ、この忙しいときに私一人……詰んだ?」
ちなみに、おにざきの本来の店主である、まるで駄目な叔父、略してマダオは不在である。
毎度のことにあやめも叔父には期待していない。
「いえ! まだです! まだ終わってません!」
泳ぐ瞳で握る携帯。
「この手は使いたくなかったですが……助けて! お姉ちゃーん!」
「うふふ……あやめちゃんの危機と聞いて即駆けつけたわ」
あやめが呼び出したのは、生き別れていた最愛の姉、
添木 牡丹
であった。
この姉との間には複雑な事情があるのだが、ここでは省略したい。なにしろ複雑なのである。今回はその愛情の深さとして、牡丹が駆けつけるのがコンマレベルで早かったということだけ伝えておきたい。
「ありがとうございますお姉ちゃん!」
「ふふ、当たり前よ。私はお姉ちゃんだもの」
言いながら、牡丹はあやめの頭を優しく撫でる。
「それで私は何をすればいいの? いじめっ子でも拷問にかけて制裁すればいいの?」
「あっ、そういうのはいいです。今日はですね、この猫耳メイド服を着て接客してほしいんです」
あやめは例の愛らしい衣装を牡丹に手渡す。
「……えっ?」
「だめ……でしょうか?」
「……いえ駄目な訳じゃないけど、その……ちょっと恥ずかしい」
「そうですか……さすがのお姉ちゃんでも無理ですか……」
あやめ、必殺技に出た。涙目で上目遣いに牡丹を見つめたのである。
「……っ! 舐めないで! あやめちゃん! 姉たる者、妹のお願いに立ち向かえなくて何が姉妹(スール)ですか! 姉妹の絆は強いのよ!」
(ちょろいっ……!)
これでひとり助っ人ゲットだ。
もうひとりいてくれたら……そう思った時、ふたりめの助っ人候補が現れた。
「こんにちはー! つくしちゃんいますか?」
つくしの中学の友人、
矢萩 槇
である。
「槇ちゃん、いいところに! 困ってるんです。とっても!」
槇は心根のやさしい女の子だったので、あやめの願いをすぐに快諾してくれた。
「困ったときはお互い様だよ♪ 私、秋お姉ちゃんのお手伝いだってしてるんだよ~」
槇は三姉妹の末っ子だ。槇のおうちもキャットロードで和菓子屋「萩屋」というお店をやっている。仕切っているのは長女の秋だが、そういう家庭に育っているだけあって、接客などに抵抗がないようである。
そして、それよりなにより、槇を喜ばせたのは……。
「わぁ! かわいい猫耳メイド!」
その衣装であった。学校で「寝子中のビック矢萩」と呼ばれるほど高身長の槇は、普段なかなか可愛い格好をすることができないという密かな悩みがあった。中学生である。本当ならいろいろお洒落を楽しみたい年頃だったが、とくにこういう、如何にも女の子風のロマンチックな服は、サイズが合わずに泣く泣くあきらめることが多いのだ。
「着ちゃって大丈夫かな? まさかぴったりのサイズがあるなんて思わなかった! つくしちゃんのお姉さん似合ってるかな!」
「ええ、とっても」
牡丹も槇も、つくしやあやめに負けず劣らず愛らしい。
「よかった。これでなんとかなりそうです。それでは、……
屋台『おにざき』開店です!
」
◇
さてそのころ、槇の姉、
矢萩 秋
はといえば。
尾行をしていた。
秋の視線の先にいるのは、矢萩三姉妹の次女、
矢萩 咲
と、咲と近ごろ懇意にしている少年、
七峯 亨
である。
妹たちを溺愛している秋は、本当は妹たちとお祭りを見て回りたかったのだ。
そのためにお店も従業員たちに任せて時間を作った。
(なのに、槇は友だちのところに行くというし、咲は先客があるというし……)
槇については実のところ、過剰な姉の愛が重すぎてさりげなく躱されたのだが、咲は――。
(あうう、どんな顔すればいいんだろう……昨日、亨君からお祭り巡りに誘われてOKしたけど……これって、もしかしてデート?)
デートである。
妹二人に断られて腹いせに咲を尾行していた秋も目を瞠るほどのデートである。
(咲が……男と密会だ……と?)
猫耳を付けた咲は恥じらいの表情を浮かべている。
「姐さん、今日も素敵っすね」
亨は猫耳を褒め、咲の腰にさりげなく手を回している。
これを見て、秋の黒いオーラが高まった。
「ぐぬぬ……お姉ちゃん、許しませんよ! そんなどこの馬の骨とも知らない男にうちのかわいい咲をくれてやるものですか!」
「……ハッ! 殺気!」
あまりに黒いオーラが高まり過ぎたのだろう。咲が勘付いて厳しくあたりを見回した。
「……って、姉さん! 何やってるんですか!」
「いやその、咲の尾行を少々」
「妹の尾行って……やめてください!」
妹に叱られ、秋はしゅんと肩を落とすも、姉としてこれだけは言わねばならぬと、再び顔を上げる。
「でも、お姉ちゃんは不純異性交遊は認めません!」
「えっ!? これは決して不純異性交遊ではなく……そう! 友達としてお祭りの見回りを手伝ってもらってるだけで!」
苦しい言い訳だ。姉は決意した。
「しっかり同行して監視します!」
「うう……姉同行でで、デートなんて……恥ずかしすぎるわ」
「あっ、咲、いまデートって言った!」
「それは、そのっ、……ううっ」
顔を覆う咲を、亨がぐいと抱き寄せる。
「お初にお目にかかります、お姉さん。咲さんに大変お世話になっている者の一人です」
にやっと歯を見せ笑うと、秋の殺意が一層高まる。咲は咲で、顔を真っ赤にして涙目だ。
「って、亨君、近いって! 姉さんが見てるわ!」
「俺はいいですよ。一緒に参りましょう、お姉さん」
飄々と煽り立てる亨に、秋はぐぬぬと歯を食いしばる。
「どんなに礼儀正しくしたり懐柔しようとしても、咲を狙ってるなら……私は許さないわよ?」
……なんだか波乱のデートになってきた……。
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3人まで
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SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
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