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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●試練=BL? 試験?
ひとくちに試練といっても、乗り越えるべきものはひとそれぞれ。
裏暗い人生を送っていなくとも、戦う行為が苦手でも、人には乗り越えるべきものがある。
情報収集をあらかた終えた
響 タルト
と
シオ・レイゼルオーク
は、迷宮内で各々の影猫と語り合っていた。
タルトも影猫も猫の姿であったが、今宵は語り合うのに支障ないようで大いに盛り上がっている。
「だからさ、ドーナツの場合さ、シナモンドーナツとチョコドーナツだとチョコが攻めだと思うんだよね」
『いやいや、ここは敢えてチョコの俺様受けの方が萌えない!? んで女王なシナモンと下僕わんこなおからドーナツと三角関係とかー』
――タルトとタルトの影猫の談義はレベルが高かった。
一方シオは自分の影と、楽しく神社と縁日と迷宮の魅力を語り合っている。
試練と呼ぶにはくすくすと笑いも洩れ、始終和やかな雰囲気だったが、しばらく語り合ううちシオはとある素晴らしい事実に気づき、ネコランプを寄せてこそっと自分に耳打ちした。
「寝子島で知人とお出かけは初ですよ。その点で昨日の自分を確実に越えてますよ」
影のシオは、あらまあ、と表情を綻ばせる。
『日々少しづつ変化し、かつての自分を越える――ふふ、合格です!』
シオの影は消える。
「タルトさん。そちらはいかがですか?」
「え? シオさんもう乗り越えちゃったの? えとえと……シオさんを困らせるわけにはいかないもん! 僕も
一歩成長して、BLを自重するよ!
」
『ええーっ、もっと話したかったのにー。ざんねん!』
タルトの影猫も消えた。ところ構わずBL談義をしてしまう自分からの成長――だったのかもしれない。
◇
この試練の様子を物陰から羨ましそうに見ていた少女がいた。
椿 美咲紀
である。
美咲紀はタルトたちと挨拶を済ますと同行を申し出た。
「それにしても試練の内容がBLだなんて……なんて素晴らしいんですか! あれ、もしかしたら、私の試練もそれかもしれませんねー。だとしたら……むふふ」
だが、そう上手く問屋は卸さなかったのだ。
「うぐっ」
次の分かれ道で現れた美咲紀に似た影猫が無言で差し出したのは、学生の本分ともいうべきシロモノだった。
「なんと卑劣な……前回の中間テスト、数学の試験問題用紙、ですと!?」
そも本日の美咲紀さん、
準備に気合が入っている
。サンマさんに貰った三毛の猫耳と、耳に合せて購入した三毛のしっぽ、さらには頭と肩には猫のくたくたぬいぐるみを3匹乗せている。一匹はタキシードを着込んだハチワレで白手袋が何ともニクイ。もう一匹は茶色のポイントが愛らしいラグドール。三匹目はキュートなおめめの白いサバトラ。まさに猫まみれと呼ぶに相応しい。
そんな美咲紀は今宵の異変に、猫の世界と混じっているなんでどんなご褒美ですか、と頬が緩みそうになったのだが。
(お三夜様のピンチ、見過ごすわけにはいかないのです! 猫灯篭に火を灯すお手伝いをしますですです!)
ぐぐっと拳を握って鳥居を潜った結果がこれである。
「ぬぬ……デジャヴですかと問いたくなるくらい中間テストと同じ問題ではないですか。負けません、負けませんとも! この椿美咲紀、学校行事に全力投球ですけれども、勉学にも日々勤しんでいるのです!」
美咲紀の脳裏に
八神 修
の顔が過ぎる。
彼は友人ではあるが、勉学の面においてはスパルタだ。
テストは終わったからと放置してはいけない、出来なかった部分こそきちんと洗い出し、間違った原因を知り、正しい答えを導き出せるように学習をするべし――。
「……ああん、うるちゃい!」
耳タコである。でもそうやってまめに戒められたお蔭で、美咲紀はちゃんと復習したのだ。
(落ち着いて解けば大丈夫)
カリカリカカリ、問題を解く。
本番のときは引っ掛かった問題も、いまならすんなり解くことができる。
「努力は人を裏切らないってこういう事なのですね! 何だか少し楽しい。解けるようになると面白いですね」
こうして取り組むこと30分。本来の試験時間を大幅に短縮して、美咲紀は回答欄を埋めつくす。
そして叫んだ。
「解けたのです!」
ふんっと荒く鼻を鳴らして試験用紙を影猫に渡す。
影の美咲紀はとくとくと確認すると、ぐ、と親指を立て、そのまま消えた。
ひらりとテスト用紙が足元に落ちる。いつの間にか採点されていたそれは、ほぼ満点に近かった。
美咲紀はじんとして、遠いお空の下にいるであろう友人に敬礼する。
「本番で点数を取るのは大事……でも本当に大事なのは、学んだことを人生で活かせるよう定着させること。そうですよね、シュー君!」
そのとき真央たち一行が賑やかにやってきた。
「ええ~っ! 美咲紀ちゃんの試練は試験だったのだ!? それじゃなくて良かったのだ」
「折角だから一緒に行くか?」刀が問う。
「はいっ、喜んで!」
美咲紀、タルト、シオの三人はこうして一行に混じった。
◇
さてその頃。
ここではない別の道を、怪しいふたりが歩いている。
「あっしに付いて来るとは酔狂なお方だねぇ」
「こんな状況にもかかわらず君はとても楽しそうだからさ」
小柄で飄々とした少年は
骨削 瓢
。例のごとくスコップを背負って道化風にひょこひょこ歩く。
もうひとりは二十歳前後の顔立ちの整った青年で、名は
サトウ ヒロシ
。
おそらく街中ですれ違っても記憶に残らないタイプだ。あるいは、違和感を感じる者もいるかもしれない。彼の中に人らしい感情の迸りを見つけることが難しくて。
瓢はしかし、そんなことは気にしない。
「猫が見つからなければ世界が混乱する……いい事じゃあないかい。ならあの行燈壊してまわろうかねぇ」
「……よかったら協力させてくれないかな。君と一緒にいたら僕の知りたいものが得られる、何故だかそんな気がするんだ」
「そうかね。好きにすりゃあいいさ」
しばらく行くと分かれ道。
影猫が現れ、ヒロシによく似た姿を取る。
「君がこの道の門番か」
ヒロシは淡々と声をかける。
「見ての通り僕は荒事は苦手なんだ、ここにお祭りの景品で頂いたトランプがある。ちょっとしたゲームでもやろうよ」
相手の反応を待たずに、ヒロシはしゃがみ込んで地面にトランプを並べ始めた。
「神経衰弱だよ。昔から僕は勝負事が苦手でね。そんな自分を変えたい。乗り越えてみたいんだ。長丁場になってしまうが、そんな僕に付き合ってくれないかな?」
ヒロシは、影の自分に同意を求めるふりをし、至近距離で目を合わせると、ろっこん<夢幻>を発動させた。
「……なんてね、嘘。だよ。」
はじめは何が起こったかわからない。
影はふつうにトランプに興じはじめる。
ヒロシは立ち上がると影から離れ、明後日の方を仰ぎ見た。影はそんなヒロシを気にするそぶりを見せず、まるでヒロシとの対戦が佳境であるかのようにトランプを捲り続けている。
いや実際、影はヒロシと対戦しているつもりではあるまいか。
影の願いはヒロシに試練を与えること。
そしてヒロシのろっこんは、相手が心に抱く願望を幻覚として見せるものなのだ。
「幻覚の僕は強いのかな。それとも相手にならないほど弱いのかな」
無表情に首を傾げる。
影はトランプを捲り続ける。そんな影を、瓢が背後からスコップで殴り倒した。
「勝負にゃ駆け引きが大事、お遊戯で決めようって時点で騙されてんだよぃ」
にんまりと笑みすら浮かべて、瓢はそれをやってのける。
ヒロシは研究者のように思案する。
(彼が浮かべる表情に行動。その情動に至る根源は恐らくは愉悦。……にしてもここまで欲求に忠実なサンプルはレアだな)
「さぁて、影猫はんはやっつけた。お次はこいつだ」
瓢は楽しそうにスコップを振りかぶると、石の猫灯篭を見据え――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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