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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●影猫
お三夜様を探してほしい。
それが狛猫の頼みならスルーするわけにはいかなかった。
なぜならそれは、深い関わりのある音楽ユニットと同じ名だから。
「ま、偶然の一致だろうけど……」
桃川 圭花
は頬を緩ませる。
「……それに、この島には私の守りたいものがあるってこと、そのためにできることがあるってことだって。最近やっと分かってきたし、ね」
三夜 静音
は黙って圭花の独白を聞き、あまり表情を動かさずに言った。
「ふむ、それで灯篭に火を灯せばお三夜様が現れると。胡散臭いですが、迷い込んだ以上、そこのルールに従いましょうか」
「冷静なんですね、先輩」
偶然出会った静音に圭花はそんな感想を漏らす。
「家族には割り切り上手と言われることもあります」
「ああ、三夜家の」
旧市街の大家族。一つの家に何十人も家族がいるなんて、四人姉妹の圭花には想像もつかない。案外居心地はよくないのかもしれない、などと、出来のいい姉妹たちと比べられて育ってきた圭花などは思ってしまう。
それとも、人が多いとひとりひとりが見えにくくなって、却って居心地がいいのかしら?
そんなことを思ったりもするが、ポーカーフェイスな静音からは伺い知ることが出来ない。
「それにしても、鳥居の迷宮……こんな場所って、前にも来たことがあるような気がする」
圭花がぽつりと呟いたとき、静音が唐突に立ち止まった。
「……分かれ道に妙に黒い猫が。お三夜様ですか?」
ゆらり、猫の姿が陽炎のように揺れる。
膨らんで、立ち上がる。
人のような姿に。
「……おっと。そうすんなりとは行かせてくれないってわけね」
「これはモンスターですね」静音は断じた。「逃げたいところですが、進まないといけないという事ですか」
「ちょっと待った」
圭花が静音と影の間に割って入る。
「力比べがお望みなら、それはそれでできるだけ頑張るけど……人に化けるあたり、あなた知恵はありそうじゃない?」
ゆるる、と影は首肯する。聞こえている。理解もしていると圭花は判断し、問いかけを続ける。
「ねえ、教えてよ。どうしたら通してくれる?」
影は口を開く。
「乗り、越える……」
「乗り越える。あなたを?」
「いいえ……自分を」
その声は、自分のものによく似ているような気がした。
◇
銀色の髪に銀色の猫耳。アメリカンショートヘアを思わせる
サキリ・デイジーカッター
は、その愛くるしい装いに反して、赤い瞳を鋭く光らせていた。
祭りで焼きそばを食べていたら狛猫達の声を聞いた。サキリは快く彼らの願いを引き受けた。
クローネ。あのカラスには前にも煮え湯を飲まされた事がある。
お三夜様を救出しクローネに一泡吹かせてやりたい所だ。
サキリは赤い鳥居の群れに、神聖さよりむしろ陰鬱さを感じていた。
この空気には覚えがある。
どこか懐かしい緊張感。
ハハ、とサキリは小さく自嘲ぎみな笑みを漏らす。
「そうか……これは以前僕が暮らしていた街の裏通りだ」
ナイフや拳銃を持った危ないクズ共の掃き溜め。
喧嘩に明け暮れた日々。
自分達は路地の暗がりの中にいて、通りの向こうにある日の当たるフツウの世界に憧れて、けれどそれはとても遠くて、手を伸ばす気にすらなれなかった日々。
分かれ道で現れた影は、そんな時代に顔を合わせたゴロツキやギャング達。仲間だったり敵だったりいろいろだが、いずれも裏側の――あのころの自分と同じ世界に生きていた奴らだ。
「いいぜ……折角の祭りだ久しぶりに相手してやる」
サキリは諸手にナイフを抜いた。
相手は洗練さとは程遠い喧嘩殺法。でたらめで、だからこそどこから攻撃が来るか分からないのが面白い。
頬を掠める攻撃に、サキリは暗く口唇を引き上げる。
いい子なんか誰もいないというスリル。
あのころのように血が昂ぶる。
「来いよ。もっと、もっと、もっと!」
二本のナイフで影を切り裂く。
身を翻し、空中から蹴り、なぎ倒す。
「足りないぜ! 俺を楽しませろ!」
冷酷な笑みを浮かべ、サキリは嵐のように荒れ狂った。
影は次から次へとサキリの刃にかかり伏してゆく。
歯ごたえのない影を薙ぎ、サキリはつまらなそうにツバを吐く。
が、一人だけ、サキリと渡り合うだけの度量がある影がいた。
長い黒髪を後ろで束ね、帽子を深めに被った眼鏡の少年の影だった。
◇
鳥居の根元に小さく書かれた矢印を見つけ、
夜海霧 楓
はため息を吐く。
楓が付けた目印だ。
「迷宮のあちこちにある猫灯篭すべてに火を灯せばお三夜様は現れるだろう、って聞いた時点で怪しいと思ってたぜ。そんなに広いのか迷うための仕掛けがあるのかってな」
まっすぐ歩いていたつもりだった。
迷った気はまったくしなかった。
前を見れば連なる鳥居、後ろを見ても連なる鳥居。
ただ足元の矢印だけが、ここを自分は一度通っていると告げている。
「空間でも歪んでいるのか? 何処から来たのかは意味がなくなる可能性が高いな」
不安かと聞かれればそうでもない。
親に売られた時や異国で路頭をさまよった時の方がもっと不安だった。
戦場も経験した。
つまるところ、楓が寝子島に来るまでに生きてきたのはそうした、裏側の世界であった。
そんな楓であったからこそ、分かれ道で現れた影に感じた感情は、歓喜だった。
「刃物マニアか。ついてる」
影がかたちどったのは、サキリの姿だ。
楓は知っていた。彼がこの界隈では最高戦力の一角であろうことを。
「どうせなら、強い奴と戦いたいと思ってたぜ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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