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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●異国のお祭り
「話には聞いてたけどかなり賑わってんだな!」
イギリス生まれの
フィーナ・シレンツィオ
は、寝子高に留学中のお嬢様だ。
毛先の赤い銀の髪に、赤と金のオッドアイ。黙っていれば良家のご令嬢。あるいは神秘的な夜の魔女。
その印象を覆すのは、父の影響で覚えた粗野な男口調だった。
「考えてみりゃ祭自体あんまいったこと無かったし、なおかつここは日本……猫になるとか、猫もいるとか、日本の祭りってすげえな」
提灯やら、縁日やら、洪水のような色、色、色。
賑わいあう参道は猫と人によって混沌としている。
溢れすぎた異国の祭感に、フィーナは徐々に心細くなり、戸惑いを覚え始める。
「ええと……しかし、こりゃどっからまわりゃいいんだ……?」
……心なしか浮いてる気がしなくも無い。
どうしたもんかと思っていると、アホ毛の少年に声を掛けられた。
「ええっと……もしかして、誰かとはぐれちゃったのかな?」
親切な少年は、
千鳥 雅人
。
フィーナにとって彼は救いの神にも等しかった。
物珍しくてどうしていいかわからなくなったのだと正直に話すと、ぴょんと跳ねた彼のアホ毛が、嬉しそうにぴょこぴょこ揺れた。
「それじゃあ、もしよかったら一緒にお店巡りしない?」
「いいのか?」
「もちろん! 一人より二人の方がきっと楽しいもんね!」
そういってから、雅人は舞踏会に行く紳士みたいに、すっと片腕を差し出す。
「本当にはぐれちゃうと大変だから、服の袖でも掴んでてね~」
彼が腕を掴んでいていいと言ってくれて本当に良かった、とフィーナは思った。
こんな魔術的な人込みで、はぐれないでいるなんてとても無理だ、と思えたからだ。
「わりぃ、助かったぜ。正直どうまわればいいのかとか皆目見当つかなかったからな。感謝してるぜ」
「見てみたいところとかある?」
「具体的には無いけども、こう……日本の祭の雰囲気や風情がわかりそうなものみてみてぇとこだな。あぁ、あとこの祭の由来とかよ。っと、わりぃわりぃ、いろいろいっぺんに押し付けすぎだな」
「あ、じゃあ、最初にお参りしようか」
「お参り?」
「神社の神様にご挨拶することだよ」
「なるほど。神様に挨拶か。それは大事だな」
雅人はフィーナをエスコートしながらまっすぐ参道を突き抜けた。
「日本は八百万の国って言って、神様がたくさんいてさ。神社によってお祀りしている神様が違うんだけど、この寝子島神社の神さまは、『お三夜様』っていう黒猫なんだよ。なんでも、その昔、九夜山から火を噴いて暴れていた大きなナマズがいたらしくって」
「な、ナマズ?」
「伝説、伝説。昔の人は、地面の中に大ナマズがいて、そいつが暴れるから地震が起きるって信じてたんだ。だから、九夜山が噴火したとかそういう隠喩かなって思うんだけど、伝説では、そのナマズを三夜かけて鎮めたのがお三夜様だって言われてる」
「なるほど。これからそのお三夜様に挨拶するわけだな」
「その通り。縁日を楽しむのは、お参りのあとにするのが日本流なんだよー」
鳥居を抜けると手水舎があった。龍の口を模した置物から水が出てくるのも、柄杓で手を洗うのも、そのやり方に作法があるのも、フィーナにとっては物珍しい。
石畳の道を歩き拝殿につくと、雅人がおもむろに財布から五円玉をとり出した。
「そのコインは?」
「お賽銭。御縁がありますように、って意味で五円らしいよ。俺が出すから、一緒にやってみよっか」
五円玉を賽銭箱に投げ入れて、鐘を鳴らす。
「こうするんだよー」
雅人がパンパン、と柏手を打つ。そこまで真似て、フィーナは尋ねる。
「ハロー……じゃないよな。こういうとき、神様になんて言って挨拶するんだ?」
「いつもお守りいただきありがとうございます、とか、幸せでありますようにってお願い事をしたり?」
雅人を真似て神様に手を合わせる。
ひととおりお参りを終えると、雅人はフィーナを賑わっている方に誘った。
「さ、行こう。いよいよお店巡りだよ! 日本っぽいお店といえばー……わたあめとか、お面とかヨーヨー釣りとかかなぁ? まずはその辺から回ってみよっか!」
◇
雅人に案内されきょろきょろするフィーナと、銀の髪の子どもたちの笑い声がすれ違う。
フィリップ・ヨソナラ
と
ミルカ・アハティアラ
も異国の祭りを楽しんでいる。
「わぁ、猫さんがたくさんですよ!」
年上のお兄さんであるフィリップがたどたどしい日本語で興奮しているので、ミルカは思わずくすっと笑ってしまう。
「……あっ、ごめんなさい。僕、あまり猫さんに、好かれるなくて」とフィリップは照れ笑い。「犬の匂いがするのかもしれません」
「犬、飼ってるんですもんね」
「そう。アイザック。僕、犬大好きです。猫も大好き。でも猫、僕を避ける」
「よしよし……。あっ、見てください。猫さんの屋台もありますね」
「はい。今日はおはなしもできて、買い物もできる、すごいです。……わあ、ミルカさん、あそこ!」
指差したのは風船提灯のお店。
「きれいなランタン……、たくさんあります。いろいろ、カラフル!」
「猫用かな? 人間でもお買い物してもだいじょうぶかな?」
「もちろん大丈夫にゃー」
店先にいたサバトラ猫が二人を手招きする。
ミルカはちょっとお財布を覗く。風船提灯は、人間の祭りにある水風船と同じくらいの値段で、ミルカがおじいさんから貰ったお小遣いで買っても大丈夫そうだ。
「ミルカさんの髪は銀色なので、光が跳ね返ってきれいですねー」
「フィリップさんもですよ」
「ふふ。どの色が似合うでしょう? とても迷うです」
「フィリップさんに選んでもいいですか?」
ミルカが指差したのは、フィリップの瞳の色に似た青のもの。
するとフィリップも、
「ミルカさんにはこれが似合うですよ」
とミルカの瞳の色に似た、アメジスト色の風船提灯を選んでくれた。
「おそろいっていいですね!」
「ミルカさん、走ると転ぶますよ。はぐれないように、手を繋ぎましょう」
片手に風船提灯を掲げながら、もう片方の手を繋いで歩く。
次に二人が足を止めたのは「運命万華鏡」の店だった。
フィリップは、万華鏡を包む紙の煌びやかな文様や柄の豊かさに目を瞠る。
「この綺麗な模様の紙、何て言うんでしたっけ?」
「千代紙?」
「そう、ちよがみが、きれいな筒……カレイドスコープですか!」
「ひとつどうだい、運命が見えるよ」
猫の店主に声を掛けられ、ミルカはまあ、とフィリップの袖を引く。
「運命が見えるなんて、素敵ですね」
「試しに、覗いてみても大丈夫ですか?」
とフィリップが聞くと、店主はだめだめ、と首を振る。
「買ってから覗いとくれ」
たった一度、一瞬だけしか見えないためか、値段はさほど高くない。
買いましょう、とミルカが言った。
フィリップは頷き、ミルカは牡丹の、フィリップは折鶴の柄のものを選んで買った。
歩き出しながら、ミルカは大事そうに万華鏡を抱きしめる。
「覗いてみるの、ドキドキしますね。いったいどんなものが見えるんでしょう? 大人になったわたし……? わたしはすごくかっこいい大人になれたらなって思うんですけど、フィリップさんはどうでしょうか」
「僕は、大人になったら、犬のお仕事がしたいです」
「いいですね。じゃあ、覗きますよ」
ふたりは同時にのぞき穴に目を当てる。
筒を回す。
くるくる、キラキラ、色の洪水の中にぼんやり何かが浮かんできて――。
「わっ。今、なんだかふしぎなものが」
「あ、わたしも……フィリップさん、何が見えました?」
「うーん、すぐ消えてしまったので、よくは見えなかったです。……ちょっと僕に見えましたけど。ミルカさんはどうでしたか?」
「わたしは……みんなでクリスマスパーティをしているのが見えました。うんと先じゃなくて、ちょっと先の運命が見えたみたいです。一瞬でしたけど、すごく幸せな気持ちになりました」
「よかったですね」
「はい! ……あっ、フィリップさん見てください。あっちも楽しそうですよ!」
ミルカは次々楽しい屋台を見つけてはぐいぐいとフィリップの手を引いてゆく。
フィリップはそんなミルカを、妹を見守るような気持ちで追いかけるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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