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【お三夜】まじかる・りりかる・人助け☆
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参道商店街裏にある自宅の近くで遊んでいた
小島 海美
は、不思議な出来事に大きな目をくるりと丸くした。
『そこの可愛い女の子! ちょっとボクの話を聞くのにゃ!』
という感じで、貰い物のお三夜さまキーホルダーがしゃべり出したのである。
「わー、ぬいぐるみがしゃべった!?」
『正確にはテレパシーで脳内に直接……』
「でも浮いてる! 見つかったら大へんだよ!」
海美は慌てて、ふわふわしている黒猫を他の誰にも見えないように隠した。
そして、改めて黒猫のぬいぐるみへと問いを零す。
「なに、どうしたの?」
かくかくしかじか。黒猫は海美に、魔法少女になって人助けをしてほしい旨を伝えた。
「うんうん……正ぎのみかたになってこまってる人をたすければいいの?」
『お嬢ちゃんは飲み込みが早いにゃ。その通りにゃ』
「わかった! じゃあたく山の人たすけてくるからまってて!」
「よーし、みんなをたすけてたすけてたすけまくるぞー!」
元気いっぱい宣言してそのまま駆け出そうとする海美に向かって、黒猫は慌てて呪文を唱える。
瞬間、日曜日の朝を飾る変身ヒロインの格好に転じた海美は、そのまま参道商店街へと足を踏み入れた。
困っている人はいないかと辺りをきょろきょろ見回せば、観光客らしき困り顔のおじさんを発見!
「こんにちは! どこかいきたいんですか!」
声をかければ、小さな魔法少女からの申し出におじさんは少しほっとした様子。
以前食べた味が忘れられなくてこの近くにあるはずの豆腐屋を探しているとの言葉に、海美は顔を輝かせる。
「きっと
西野町とうふ店
だ! こっちです! あのね、豆乳プリンもおいしいんだよ」
海美が勧めると、おじさんは「じゃあそれも食べてみよう」と破顔した。
(おじさんはおなか一ぱいになるし、おとうふやさんももうかるし、いいことばっかり!)
おじさんを案内し終えた海美は、やり切った感いっぱいの顔でそんなことを思う。
でもこれだけじゃせかいをすくうにはまだ足りない! と海美はシーサイドタウンの駅前まで足を伸ばした。
荷物を持て余してなかなか横断歩道を渡れずにいるおばあさんを見つけて、荷物をよいしょと運んであげる。
無事に横断歩道を渡り終えると、おばあさんは「ありがとう」と海美に可愛い飴玉を差し出した。
きらきらでおいしそう! と海美の瞳もきらきらと煌めくが、
「いいです! きょうのわたしは正ぎのみかたなので、おれいはもらっちゃダメです!」
と、海美は自分の正義を貫き通す。魔法少女の鑑である。
そして、おばあさんと別れてまた街中をうろきょろしながら歩き出した海美は――見過ごせない事態に遭遇してしまった。
「あっ、たばこポイすてしてる人がいる! しかもこう校生だ!」
コンビニの前でたむろしているのは、木天蓼工業高校の不良たちである。
誰が相手でも物怖じしないのは海美の美点だが、裏返せばそれは弱みでもあって。
「こら! こんなとこにすてちゃダメでしょ!」
と怯むことなく不良たちへと向かっていった海美は、あっという間に彼らに囲まれてしまった。
(こ、こわい……どうしよう……)
だけど、今の海美は正義の味方なのだ。
自分にそう言い聞かせて、海美は溢れそうになる涙をこらえようと、唇をきゅっと噛み締めた。
(……焦った、すごく焦った。ばれたらどうするんだ……)
一方こちらは、先ほどの出来事のせいで心臓バクバクの
灯 斗南
。
と言っても、今の斗南は腰まで伸びた赤い髪を風になびかせており、目元にはその眼差しごと『斗南』という存在を覆い隠すミステリアスな仮面を着用している。
さらに大人っぽいデザインの魔法少女服に身を包んでいるとなれば、彼こそが斗南だとは、傍目にはそう易々とはわからないだろう。
斗南は一つ息を吐き、自分の気を静めた。
(でも、さっきの距離はヤバかった……くそ、早く元に戻りたい!)
一刻も早く元の格好に戻るため、とにかく『人助け』をしなくては……と思うものの、先ほどから一向に困っている人が見つからない。
さまよい歩くうちに、シーサイドタウンまで足を伸ばす羽目になってしまった斗南である。
(もしかして……出遅れたか……?)
先ほど出会った魔法少女
(性別は男)も人助けの話をしていたと斗南はふと思い返す。
好きであの格好をしているとも思えない様子だったし、彼もきっと今の自分と同様の異変に巻き込まれていたのだろうと推察する斗南。
斗南をこの姿に変えてしまったお三夜さまキーホルダーも、一点物でなし、きっとかなりの数が寝子島に溢れているはずだ。
そのすべては機能せずとも、そのうちの幾らかだけでも魔法少女がどうとか言い出しているとしたら――今の寝子島には、人助けをせんと駆け回っている魔法少女がそれなりの数いるのではないだろうか?
(だとしたら……非常にマズい)
斗南の頬を、冷たい汗がつうと伝った。と、その時だ。
「いや……や、やめてよー!」
泣き声混じりの女の子の声が耳に届いて、斗南はハッとしてそちらへと視線を向けた。
コンビニの前で、まだ幼い女の子――
小島 海美
だ――が不良高校生たちに囲まれている。
その様子を目にした瞬間、斗南の胸に、烈火の如き感情がぶわりと湧き上がった。
自身が体現するのが真なる正義であるとは斗南自身思っていないが、それでも彼の胸には、ヒーローの心が彼が操る炎のように灯っている。
かくして、正義の魔法少女は一寸の迷いもなしに、悪と認めた相手の元へと駆け出した。
「待て! そこの不良少年たち!! そんな子供を相手に恥ずかしくないのか!?」
不良たちの視線が、海美から颯爽と現れた斗南へと移る。
不良のひとりが、苛立たしげに舌を打ち声を荒げた。
「次から次へと正義の味方気取りがよぉ! テメェ、何者だ? あァ!?」
何者かと問われ、斗南は寸の間言葉に詰まる。
暫しの逡巡の後、斗南は仮面の奥の瞳で、真っ直ぐに不良たちを見据えて言い放った。
「ボクは正義の仮面魔法少女、ミス・マスカレード! 弱者を虐げようとする悪人は見逃さない!」
朗々と声を響かせるや否や、斗南は頭の中に燃え盛る炎をイメージする。
ろっこんが発動し、断罪の炎が、火の玉がぼうと彼の右の手のひらから生まれ出でた。
それは、決して派手な、大きな炎ではなかったものの、
「そんなに女子供を相手にするのがいいなら、ボクが相手になってやろう!」
と、群れるばかりの不良たちを脅すのには抜群の効果を発揮して。
「手のひらから火!? ま、まさかあいつ本当に魔法少女……」
「馬鹿! ンなわけねぇだろ! なんかのトリックだよ、トリック!」
「おい、それにしたってあいつやべぇぞ!」
パニックに陥った不良たちは、我先にと逃げ出していった。
ふうと小さく息を漏らす斗南。
偶然周りに人気がなかったのは海美からしてみれば不運だったが、おかげで大きな騒ぎにならずに済んだと斗南は安堵する。
海美の無事を確認するや、斗南はスカートを翻してその場を去ろうとしたが、
「まほう少女さんありがとう! ……でもなんでおめんなの?」
と、ことりと首を傾げた海美の口から感謝の言葉と共に問いが飛んだ。
「これはろっこん使うのに付けてるのと、あと正体が……ってとにかく秘密なんだ」
強引に誤魔化して、斗南はいそいそと退場する。
大事なことをほとんどしゃべってしまった感があるが、海美には聞こえなかったようなので一安心。
その後元の姿に戻った斗南は、意外とノリノリで魔法少女をやってしまった自分の姿を思い返し、頭を抱える羽目になるのだった。
一方、コンビニ前でミス・マスカレードの姿を見送った海美は、
「おめんのまほう少女さん、つよかったなー……わたしもあんなふうになりたい!」
なんて、ぱああと表情を輝かせる。けれど海美、すぐに大事なことに思い当たった。
「あっ、でも、たすけられちゃったから人だすけしっぱいだー!」
がーん! とこちらも頭を抱える海美だったが、
「……あれ? ここにいた不良は?」
と、コンビニの中から出てきた店員が不思議そうに声を漏らしたのでそちらへと視線を移す。
反応から察するに、どうやら先ほどの出来事を目撃してはいないらしい。
「もしかして、そこの小さな魔法少女さんがこらしめてくれたのかな?」
「ううん、こう校生はね、おめんのまほう少女さんがやっつけたの。わたしじゃないよ」
冗談混じりの問いに海美は首を横に振ったが、海美の目元に涙の余韻を見留めた店員はにっこりとした。
「そっか。でもきっと、君も頑張ってくれたんだよね。ありがとう、魔法少女さん」
感謝の言葉と温かな笑顔を受け取って、海美はその顔に、晴れやかな笑みを浮かべるのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月10日
参加申し込みの期限
2015年10月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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