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紫陽花屋敷の噂
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灯 斗南
はフツウを生きる
斗南はもれいびだった。
自分がなぜこの力を手に入れたのかはわからない。が、自分以外にも同じような力を手にしている人間が多くいることを彼は知っていた。
それがどんな結果をもたらすのか。
ひとを超える力はいつの時代も争いの火種になる。
それは圧倒的な軍事力においても、人々をひきつけるカリスマ性においても言えることである。
目の前に形として見せつけることのできる力だけがすべてではない。見えない力でも発端になる。
つまりどういうことか。
面倒くさいことが起こるのだ。
「面倒事はいやだ……」
斗南は愛用の白い仮面を片手に愚痴を漏らす。
彼は人一倍面倒事に巻き込まれたくない性質だった。
将来的な面倒事を減らすため彼は「仮面の始末人」となり、彼自身、ないしは彼の周りのフツウを脅かす存在に制裁を加えて回っていた。
「僕は面倒なことに巻き込まれたくないだけなんだ……。こうして山を登るのも面倒くさい、けどこの状態を放っておくと後々さらに面倒なことに……はあ」
眠そうな目でまっすぐに仮面を見つめながらぶつぶつと思いの丈を呟く。
「だから僕が“フツウ”を取り戻すしかないだろ……」
すっぽりを顔を覆うように装着された仮面。
暗い瞳の奥に赤い炎が見えたような気がした。
雨降りのピークが過ぎ、わずかだが雨足も弱まっている。
「ほら、来たよ。めんどいなあ……」
雨の飛沫を受けながら、斗南と対峙する形をとる黒い人影。
剪定はさみを振り上げて、問答無用に切りかかってくる。
「めんどい」
掌に火の玉を出して人影の足元に投げつける。
ろっこん「イグニッションハート」は素顔を見られないという事が発動条件に含まれる。
そのため、彼にとって仮面は必要不可欠だった。
雨のせいで火はすぐに消えてしまったが、人影は突然現れた炎に怯むような動きを見せた。
「火は怖い、か」
手ごたえを感じたのか、斗南は次々に炎を放つ。
そのうちのひとつが、人影の傍にあった紫陽花の花に引火した。
「―――ッ!!」
「うわっ!」
ひとの脳みそを揺さぶるような電子音が響く。
人影が引火した部分の花を切り落とし燃え広がるのを阻止すると、切り落とされた花は灰となって地面に散らばった。
人影ははさみをとり落とし灰になった花に手を伸ばす。
かろうじて花の形を保っていた灰は、人影の手の中でさらりと崩れ落ちる。
「……感情があるのか?」
花が燃えたことにショックを受けているような動きをとる人影に、斗南は追い打ちのように炎を飛ばす。
「えっ……?」
一瞬何が起きたのか思考が追いつかなかった。
炎を発していたはずの手のひらから、炎とは違う赤色が溢れてくる。
ついさっきまで斗南の足元にいた人影が、斗南の背後に移動し、剪定はさみを両手で構えて振りかぶった。
「危ないッ!」
振り上げられた剪定はさみに衝撃が加わり、人影が体をよろめかせる。
斗南と人影の間に割り込んできたのは筋肉質のいい身体。
尾鎌 蛇那伊
が人影を睨んだまま斗南に声をかけた。
「あたしがあとは引き受けるわ。早く離れて!」
蛇那伊の剣幕に押され、後退する斗南。
「さあ、いいこね。あたしが遊んでア・ゲ・ル!」
体勢を立て直し、蛇那伊に攻撃対象を変え振り下ろす。
蛇那伊はその力を利用して流すように避けると、剪定はさみを持つ腕の部分に衝撃を与えた。
しかし、紫陽花を燃やされたことで怒り狂う人影はこの程度で武器を取り落とすことはしなかった。
「君、こっちに……」
紫陽花の影から
七草 八兵衛
が斗南を手招く。
ろっこん「リキッドバルーン」で出した液体の球体を斗南の傷口に吸い付かせた。
「どうなんだろう……沁みるかもしれないし、これで応急処置になるかはわからないけど……」
「いや、大丈夫そうだ。ありがとう」
「このろっこん……雨避けになるかと思ってたんだけどそこまでコントロールきかなくて。こんな形で活用できてよかった」
「人影、逃げたわよ!」
蛇那伊の大きな声にびくりと肩を震わせる斗南と八兵衛。
人影が逃げるように去って行くのをみて、蛇那伊はふぅ、と息を吐いた。
「君、怪我は大丈夫かしら? 屋敷の中に救急セット位あるでしょう。行くわよ」
蛇那伊の提案で3人そろって屋敷の玄関に向かう。
「あら、先客がいるわね」
紫陽花の角を曲がったところで、玄関口に2人の少女が見えた。
長い黒髪の
黒依 アリーセ
と小柄なお団子頭の
李 小麗
の2人だった。
「あなた、血が……」
出血している斗南の手をアリーセがそっと包み込む。
八兵衛のリキッドバルーンが傷口を圧迫しているが、それでもじわじわと血がにじんでいた。
「治療します。この不思議な球体、はがせますか?」
アリーセに問われて八兵衛はリキッドバルーンを割る。
圧迫がなくなった瞬間、抑えられていた血が勢いよく流れ始めた。
「結構深く切ってるのだ。でもアリーセに任せれば大丈夫なのだ」
小麗が斗南を安心させるように声をかける。
仮面を外していた斗南は、視線だけで頷いて見せた。
すっと、手のひらを切るとアリーセは斗南の傷口を覆うように握りこむ。
息を吸うと歌声を響かせた。
――花を濡らし 葉を滑り 頬伝うのは 哀しみ?
赤と青の 狭間揺れ 移ろうのは 戸惑い?――
ろっこん「セイレーンの血」が発動し、見る間に斗南の傷をふさいで行く。
「ありがとう。……優しい歌と能力だ」
アリーセの歌声に素直に頭を下げる斗南。
アリーセは少し照れ臭そうにえへへと笑った。
「あら、回復系ろっこんならあたしも負けないんだから」
蛇那伊がいたずらっぽくウィンクをしたが、今回は出番がなさそうだ。
「君たちは、どうしてここに?」
「噂になってたお屋敷と、行方不明になった姉弟が気になってアリーセときてみたのだ!」
八兵衛の問いに小麗が元気よく答える。
「紫陽花って綺麗よね。小さな花が丸く寄り添って、隣り合った花でも少しづつ色が違って。
でもここの紫陽花はなぜか、見つけて欲しいって訴えてるような。そんな風に私には見えるの」
「見つけて欲しいとお願いしてきた紫と、見つけて欲しいと訴えてるように見える紫陽花。
なんだか紫自身が紫陽花になってしまったみたいなのだ」
アリーセの言葉に小麗が続けた。
「とにかく紫に関係する手がかりを見つけたいのだ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
ホラー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月05日
参加申し込みの期限
2013年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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