【お三夜】お猫様の大掃除にゃん！｜リアクション

【お三夜】お猫様の大掃除にゃん！

「――なる程、お猫様の像の掃除か。草むらの中とか大変だろうし、俺がやってやるよ。
　掃除道具貸してもらえるか？」

　２人からお三夜祭りの説明を聞いた刀は、さっそくお猫様の像の掃除をする事に決めた。
ごしごしごしっと、汚れていた像が綺麗になっていくその過程が意外と面白く、ついつい時間のたつのも忘れて集中してやってしまう。
　綺麗になったお猫様の像を見ると気持ちがいい。この達成感を感じる貴重な機会に刀は充実感を覚えた。

　刀はお猫様の像を探して、神社の裏にある草むらや、福耳池の周りを探し、次々と像を見つけては綺麗にして行く。
　その中には大鳥居の前に鎮座する狛猫も含まれていた。
　なんだか綺麗になったお猫様の像や狛猫が嬉しそうに刀は感じた。

（うん、喜んでもらえると達成感に加えて嬉しくなるな――）

「しかし、結構数があるんだな。
　ついつい夢中になってやっちゃったけど、ちょっと休憩しよう」

　刀は掃除道具を下ろすと、再び舞と聖のいる神社の表へ向かい、２人に飲み物の差し入れを届けた。

「ここは私に任せて下さい。先に舞さんが休憩してください」

　そう言う聖の申し出で、刀と舞がその場を離れ、休憩を取る事になった。

「このお祭りって毎年やっているんだよな？
　どんなお祭りなんだ？　神楽とか奉納の舞とかいって踊ったりするの？
　いや、巫女さん踊るの見る機会なんて余りないし、興味があったんだ。
　後は美味しい食べ物が出るのは大歓迎です！」

　お三夜祭りについていろいろ聞いてみる刀。聞けば聞く程変わったお祭りのようだ。
　そして刀は休憩を終えて掃除を再開する時に

「折角だし一個もらうよ」

　と舞の持っている猫耳を受け取り、それを頭に付けて再び掃除を始めた。

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