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猫鳴館、自治会長選任戦・秋 ~みんな熊になれ!
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●熊たちの饗宴
藤堂 月乃
は文字入りのネタTシャツを沢山持っている。
例えば「山ガール」だとか「油断大敵」だとか「進撃」だとか「(物理)」だとか。
そのTシャツで恥ずかしげもなく寮内を歩き回る女子として、自分は認識されているかもしれない。
そう考えた月乃は寝間着代わりに着ていた文字入りTシャツから普通のTシャツに着替えると、動きやすいようにジャージを穿き、いざという時に備えてろっこんの発動に必要な飴玉もポケットに入れ、出立した。
(今度は誰が自治会長になるんだろうな)
楽しげな月乃のハチマキの色は白。選んだルートは足腰が鍛えられそうなBルートだ。
体力作りにはいかにもぴったりな斜面を、月乃は足を滑らせないよう気を付けながら進んでいた。
幸いにして誰にも言い当てられることなく小一時間も進んだ頃だろうか。
梢の小鳥が一斉に飛び立ったのを見た月乃は、咄嗟の判断で木陰に身を隠した。
すぐに騒ぎ声が聞こえ、草木を蹴散らすようにして、四、五人が駆けてくる。
一番前方は夏朝、そのあとを二匹の白ハチマキの熊、そのあとを四足で駆ける巨体の熊。
(え……!?)
月乃は二度見する。四足で走っているのは絶対人間じゃない!
さらにその熊を追い立てるように、バールを振り回した朝陽と、見事な筋肉のおじさん、鴻。
「物理物理ィー!」
「熊だ! 本物だ! 気を付けろ!」
(ええええーー!? みんな、何してるの!?)
どうやら猫鳴館の(物理)少女な月乃にとっても、放っておけない事態が発生しているようだ。
月乃はポケットの中の飴玉を確認すると、彼らの後を追いかけた。
夏朝は走った。
とにかく夢中で。
熊が追いかけてきているのは分かっている。振り向いている暇などない。
斜面を戻る形でとにかく駆け下りる。前方に白っぽい人影が見えた。白髪の切奈だ。
「危ない、どいて!」
叫ぶや夏朝は力いっぱい地面を蹴った。
切奈が掘った落とし穴を飛び越える。ぎゅっと目を閉じる。
次の瞬間、落ち葉だらけの斜面にもんどりうって転がる……はずだった。
ところが、落ち葉ではない何かが、夏朝の身体を受け止めた。
「無事かい?」
温かい感触にそっと目をあける。
驚いたことに、夏朝の小柄な体は、白ハチマキの熊に抱きとめられていた。
騒ぎを聞きつけて駆け付けた卑弥呼だった。
「うん……ありがとう。そうだ、熊は!?」
振り返る。みんなが落とし穴を取り囲んでいる。
熊は、落とし穴の中で気が立ったように吠えながらもがいていた。
「ヒャッハー!! 物理物理物理物理物理物理物理物理物理物理物理物理物理物理ィィー!!! 俺の女子力(物理)が漲ってきたぜー!」
<とりあえず「物理」>の反動のせいで思考力が低下しまくった朝陽が、すでに熊皮を失ったにも関わらず、熊顔負けの野生の目をして穴の中の熊に飛びかかる。まさにやせいのバーサークマだ!
鴻もまた、己が口内を強く噛みきり鉄の味を感じながら「力が欲しい」と強く願った。
「熊に恨みはねぇが他の熊皮面子を守る為にもこの場で倒す!」
ろっこん<例え己が血を流せども>が発動し、全身に力が漲ってくる。
「オオラァァ!」
鴻は熊の顔面目掛けて、体重を乗せた拳を繰り出す。
朝陽のバールと鴻の拳を受けた熊の怒りは、いや増しに増した。
牙をむき出しにし、涎をぶちまけながら、朝陽と鴻を横薙ぎに投げ飛ばす。
穴の中から投げ出された朝陽と鴻は、それぞれ木の幹に身を打ち付け呻く。
そのとき熊の死角から機を狙っていたねむるが口笛を吹いた。
熊は振り向く。ねむるは熊の耳元近くで持っていた防犯ブザーの紐を引いた。
ビイイイ、という大音量が響き渡る。さすがの熊も一瞬怯んだ。
「いまだ八神君!」
修が<分解>で熊の足元にあった岩を崩す。
ねむるは穴に飛び込み、体勢を崩した熊の頭にしがみつくと<In to the Sleep Act2>を叩きこむ。
穴の外では切奈がシャベルを振りかぶって構えている。
ねむるは片手は熊の頭に当てたまま、口もとに人差し指を当て、「静かに」とジェスチャーした。
集中する。
熊の動きが緩慢になってくる。
荒々しかった黒い目は、とろんと下りてきた瞼によって隠された。
ねむるのろっこんによる睡魔が効いたのだ。
熊は横倒しに倒れ、完全に眠りについた。
「はぁ、流石に今回はヤバかった。助かったよ八神君。さて、このクマ……どうしたもんかなぁ」
ねむるがみんなに問いかける。
「熊鍋にしましょう~」切奈が言う。
「猫鳴館のお肉……お料理手伝う」と夏朝。
「叩き潰すなら任せろ」というのは朝陽。
けっこう女子が容赦ない。
「みんな……これが猫鳴館クオリティなの? ……あら?」
苦笑したねむるはふと、木陰から覗く小熊を見つけた。修が身構える。
「熊は冬に子を生み巣立ちは一歳か二歳……小熊も相当大きいぞ。もはや小動物じゃない。油断するなっ」
だが熊はこちらに向かってくる様子はない。ただただ、母親が心配なようだ。
ねむるはろっこんを発動させようとする修を止めた。
「子供の為、か。ねえみんな、この親熊、見逃してあげようよ。ゲームが終わるまでこの調子じゃ起きないさ」
「あの、それなら」
みんなの後を追って来て、様子を見守っていた月乃が手を挙げる。
「せめて選任戦の間、この熊さんに影響のないところにいてもらわない?」
◇
朝日の差し込む森の中を、ぐっすりと眠った巨体の熊を担いだ月乃と鴻が、わっせわっせと歩いてゆく。
結局、月乃の提案で、眠った熊を森の遠く、Cルートの外れに運んでゆくことにしたのだ。
まだ見破られていない修とねむると卑弥呼は、みんなの勧めでそのままBルートを神社へ向かうことにした。切奈と朝陽は未練がましそうにしていたが、夏朝が残って宥めている。
月乃は飴玉を舐め、<一粒入魂!>で力持ちになっていた。鴻もまだろっこんが効いていて筋力アップしているし、夏朝の<重く軽く>で軽くもしたので大きな熊を担ぐのもさほど苦ではない。
ふたりから距離を置いて、小熊が心配そうについて来ている。
「このあたりでいいだろう」
Cルートからもさらに外れた頃、鴻が大きなクヌギの木の根元を指差した。
落ち葉の中に沢山のどんぐりの実が転がっている。ここならしばらく飢えないだろう。
ふたりは親熊を横たえた。
「もう道の方に出て来ちゃダメだよ」
月乃は鼻筋を撫で、熊から離れる。
立ち去り際に振り返ると、小熊が親熊に鼻を寄せていたわっていた。
こうして鴻とも別れた月乃は、Bまで戻らず、Cルートの方から神社を目指すことにした。
その後出会ったのが、美野梨と蓮である。
疲れていたが、月乃は落ち着いて動かないよう心掛けた。
(下手に行動すると、察知されるかもしれないし。落ち着いて冷静に行動する熊になるのだ!)
しかし美野梨も冷静だった。じつは、先ほど軽々と熊を担いでいるところを見ていたのだ。体格と力持ちなところから月乃だろうと見当をつけたものの、何やら大変そうだと察した美野梨は、その時は見破らず、さらに蓮の気を逸らして彼が気づかないように立ちまわったのだった。
「藤堂さん……ですよね?」
「あたり。見破られちゃったかあ」
月乃は熊皮を脱いで美野梨に渡す。新鮮な森の空気が肺いっぱいに入って来て気持ちよかった。
「残念だけど、当ててくれてありがとう。疲れてたからそろそろ熊皮脱ぎたかったんだ!」
《緑:神野美野梨、藤堂月乃の白ハチマキ(5点)ゲット!》
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月05日
参加申し込みの期限
2015年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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