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たわー・おぶ・貴魔志
たわー・おぶ・貴魔志
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●主の味
「以前、冬華さんが私に勧めてくれた服があったね」
桜 月
は
北条 冬華
の耳元で囁いた。
目前には部屋の扉。二人を招くかのように開いていた。中は静かだった。自らの内に在るものが、軋みながら外に出ようとするのが分かってしまうくらいに。
「ここ、衣装が沢山あるんだって。冬華さんが選んでくれたのを何でも着るよ」
月は微かな笑みを浮かべて、内緒の悪戯を打ち明けるように声を潜めた。
「誰も見ていないし……なんでもいいよ」
冬華は小さく頷いた。部屋の中からも甘い香りが漂ってきていて、彼女の目から理性をとろけさせていた。耳元の囁きが、その息が耳朶と首筋をくすぐって、顔が徐々に赤くなっていく。
もう月との、近すぎる距離に疑念を抱くこともなかった。
「分かりました」
小さな声でそう応え、月の手を引く。入った部屋の中には、話の通り様々な衣服があった。サイズは二種類。ちょうど月と、冬華に合うものばかりだ。どうやって揃えたのか――そんな疑問を抱く思考すら今はない。見定めた一着へと手を伸ばす。月の目が一瞬、何かを思い返すように瞬いた。
「アオザイ?」
「ええ」
以前、月がオークションで出品した衣装を思わせる、白いアオザイだった。布地もとても薄い。
「体のラインが出ますし、スタイルの良い月さんにはとても似合いますよ」
「そう?」
嬉しそうに服を受け取り、月が着替え始める。冬華が手伝った。冬華は月のメイドもやっているので、さして珍しい光景ではない。
しかし今、彼女の手は普段以上に月の身体へと触れていた。指が服越しに肌をなぞって、小さな笑い声が漏れ響く。
「冬華さん、くすぐったいよ」
「布が薄くて……やめましょうか?」
「駄目」
月も冬華も笑みを浮かべていた。服を着るのもひと時の遊びか、クスクスと二人の楽しげな声が衣擦れの音に混ざって、部屋の空気に吸い込まれていく。
「悪戯好きなメイドには、罰が必要だね」
部屋には瀟洒なソファーがあった。アオザイに着替えた月は、先に座った冬華にもたれ掛かるようにしてソファーに座る。長い白髪が冬華の胸元でパッと散って、流れ落ちた。
「冬華さん温かくていい匂い」
んぅーと、妙な声を出す月。瞑った両目が幸せそうな曲線を描いていて、冬華はふふっ、と微笑みつつ、その頭へと手を伸ばした。
「今夜の月さんは甘えん坊ですね。ご褒美に頭を撫でてあげましょう」
「本当?」
ぎゅ、っと抱きしめてくる月の、白糸の川を冬華の指が梳(す)いていく。数度それを繰り返すと、月からえも言われぬ声が漏れた。
まるで幼子のよう……冬華がそこで動きを変えたのは、彼女の幼子でない声を聞きたかったからかもしれない。
「……ん」
冬華の手が頭から、月の身体の線を下からなぞるように移動する。月の声がわずかに乱れた。冬華の指がアオザイに包まれた足から腰を伝い、そこから更に上へと動いていく。
「冬華、さ……?」
「月さんを確かめてるだけですよ?」
冬華を見つめる月の目は微かに潤んで、戸惑いと期待を孕んでいた。
(最初はくすぐったかったのに……)
それと同時に不思議な気分になっている。
(これは……『気持ちがいい』?)
妙な熱と渇きを感じる感覚だった。それが頭の奥に心地よい痺れをもたらしていく。
「たし、かめてる?」
「月さんも、そういう時がありますよね?」
冬華が月の体勢を少し変える。アオザイの雪原に山が生まれた。
「服と、それを着る人のことを考えてる時」
「うん……そ、そんな時もある……けどっ」
冬華は手にした雪色果実の弾力を確かめたくて、優しく手のひらの力加減を変えていく。
月の熱と渇きが大きくなる。少しずつ息が荒くなる。
でも心地よい痺れに抗えなくて……気づけば身を委ねるだけとなっていた。
身体が熱い。
月が起き上がる。頬の熱さを感じた。頭を撫でていた冬華が首を傾げる。何でもないと首を振って、その時、葡萄の入った皿があるのに気づいた。ソファーの隣のテーブルに、そんなものがいつからあったのか、月には分からない。
ただ、火照った身体を冷ましたくて、本能が身体を動かす。
手にした葡萄は冷たくて、指先でもいだ一粒は氷を濃縮させたようだった。口に含めば弾力のある実が舌の奥で味覚を刺激し、甘い根を広げてゆく。中からあふれ出た水が身体に染み込んでいった。
「うん。美味しい」
もう一粒とり、皮を剥く。
「はい冬華さん、あーん」
と口元に差し出せば、冬華は笑顔で受け入れてくれる。
「あ、美味しいですね」
「うん……はい、もう一つ」
起き上がった冬華へ、月が次の粒を食べさせる。
まるで小鳥への餌付けだった。子どもがお気に入りの人形の髪を櫛でとかすような、そんな印象すら抱く光景。
しかし冬華もまた、塔の魔力に魅入られた者だった。
何回目かの葡萄を、冬華は月の指ごと口に含んでいた。
「あっ……」
指に感じるマグマのような熱が、月の羞恥を呼び起こす。
「ふふっ、美味しい……」
恥じらい固まる月に、冬華が指をゆっくりと抜く。そしていっそ淫猥にすら見える、頬染めた笑顔を浮かべた。
その耳に囁いたのは、いかなる魔性か。
月の華奢な身体は次の瞬間、強い力で引き寄せられ押し倒されていた。
「冬華……!?」
さん、という前に、迫ってきた唇に月は目を見開く。
――ああ。
抗う力も、意志ももうなかった。ただ指先の熱さが渇きを再燃させていた。
(この渇きを、冬華さんは満たしてくれる……?)
絡みつく熱を感じる前に、月は目を閉ざした。
それはどこまでが夢で、どこまでが現実だったのか。
己が相手のものになっていくような危機感と、歓喜。
ドロリとした溶岩に身体の内から焼かれそうになりながら、その中を……相手に応えて泳いでいくような、交感。
塔の甘い香りのように、甘く絡みつくような記憶と錯覚――
否、果たしてそれは錯覚だったのか。
「……」
翌朝起きた月は、不意に襲ってきた激しい羞恥心に、枕に顔をうずめ悶えた。
なぜだが分からないが、そうせずにはいられない。そんな夢のようなものを見た気がする。
「冬華さん……」
そしてなぜか、急に寂しいというか寒い気がして、口からその名が出た。
微かに感じる渇きと共に。
「……?」
住んでいる家で目覚めた冬華は、首を傾げた。
「昨日、月さんに連れられて出かけたような……?」
ならなぜその後の記憶がないのか。夢だったのかと、結論付ける。
しかし次に唇を舐めた瞬間、言った。
「月さんの味がしますね」
まだ寝ぼけた思考だった冬華は、自分のそんな発言にも気づかず、朝の支度を始めた。
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叶エイジャ
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ブロンズシナリオ(100)
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2人まで
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SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月21日
参加申し込みの期限
2015年09月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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