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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
＜月華＞闘華降煌 ～求めよ、さらば与えられん～
結：祈りを届けるための今
「いやぁ、今日は楽しかったー！」
呉井 陽太がにこやかにそう言えば、白鋼は嬉しそうに相槌を打つ。２人で甘酒を飲みながら争奪戦の事を話していると、不意に白鋼が席を立った。
「すまん、そろそろ行かねば。よかったら『贄姫行列』も見ていって欲しい。そなた達の仲間も手伝ってくれていると聞く。きっと素晴らしいものになると思う」
「うん。仲間を誘って見に行くよ」
陽太が「楽しみだなぁ」と眼鏡を正しつつそう言うと、白鋼は静かに彼の耳元でこう付け加えた。
「行列の手伝い組が終わったら、寝子島の皆へ葵宮に来るよう伝えてくれ。頼む」
白鋼の頼みに何かを察知した陽太は、表情を僅かに引き締めた。
――桔梗宮。
『贄姫行列』まであとわずか。最終的な打ち合わせや着替えなどでおおわらわである。夏神 零は装飾のついた巫女服を纏い、他の巫女や姫神 絵梨菜と共に舞の打ち合わせをしていた。
優雅な舞いと華やかな楽器の演奏。それが合わさり、幻想的な風景を生み出していた。華夜の世話役として仕事に励んでいた後木 真央は後から加わった仙藤 紫と共に練習風景を部屋の窓から見ていた。
（寝子島の人たちも参加しているのね。皆素敵だわ）
自然と溶け込んでいる寝子島の仲間達を見、瞳を細めている紫に、華夜が笑いかける。
「よかったら参加してみない？ 衣装がきっと似合うと思うの！」
「え？ でも、今からでは……」
紫が戸惑っていると、華夜は大丈夫だから、と後ろに控えていた巫女に何かを話していた。しばらくして運ばれたのは、零や真央、絵梨菜が纏っているような装飾の施された巫女服だった。
「とても綺麗なのだ。紫ちゃん先輩、きっと似合うのだ！」
真央が目を輝かせながらそういい、華夜も頷く。紫は感謝の気持ちをこめて一礼し、衣装を受け取った。
「こんな感じでいいのかな？」
舞の打ち合わせをしていた絵梨菜は、零や巫女達から習った舞をやってみせ、確認を取る。
「コツが掴めたようでござるな。これなら、本番でもきまるで候」
零がにっこり笑えば絵梨菜も安堵の息を漏らす。傍らにいた志波 武道もまた須藤 清一郎と一緒に拍手していた。
「なかなかかっこいいね！ よーし、お兄さんもまっけないぞー☆」
武道はそういうと、懐から扇子を取り出す。実を言うと刹弦が残した扇子で、吹雪を起こす事が出来る代物だ。どうにかコントロールして演出に使えないか、と考えたのである。相談の結果、許可が下りた為、練習していた。
扇子を開き、武道も舞を復習する。一方の清一郎は手に鈴を持ち、神官の服を纏っている。
「こういう服は慣れへんなぁ。けど、盛り上がるんやったらなんでもやるで！」
清一郎は当初、「楽器もできへんけど、一緒に歩くだけでも……」と思っていた。が、若衆の頭から「こういうのもあるよ」とお付きの神官たちと共に行く事になったのだ。手に布を巻いているのは、姫を守るための装備である。
「なにがあるか解らないから、こうしているのね」
後から加わった紫が清一郎をはじめ若衆と呼ばれる者達が武器を持ったり手に布を巻く姿を見、頷いた。
「そろそろ時間なのだ。華夜ちゃんがのる神輿の準備が出来たから行列に参加する人は桔梗宮玄関に集合なのだ」
真央が行列の参加者達へと声をかける。紫たちは頷き、真央に案内されて桔梗宮の玄関へと向かうのだった。
玄関には、沢山の巫女や神官、神輿を担ぐ若衆の姿があった。そして、赤を基調とした、美しい衣装をした華夜の姿があった。
「はじめまして。あなたが華夜さん？ 私、さっきの福玉争奪戦に出ていたのよ？」
絵梨菜が華夜へそういえば、華夜は「まぁ！」とうれしそうに声を上げる。福玉争奪戦を観戦していた華夜は、最後に素晴らしい追い上げを見せた絵梨菜を覚えていた。
「本当に素晴らしい走りだったわ。それに、あの蹴りは見事よ」
（あの膝蹴りの事だったらちょっと恥ずかしいかも）
華夜の一言に、ちょっとだけ苦笑する絵梨菜。だが、自慢の美脚から繰り出される蹴りを褒められるのはまんざらでもない。
一同がそろった所で、華夜はやさしく微笑み、行列の参加者達に一礼した。
「皆様、よろしくお願いします。『贄姫』として、祈ってまいります故、その花道をどうか彩ってくださいませ」
「まっかせてー☆」
武道が元気な笑顔でそういえば、暖かい笑いがそこに溢れる。参加者一同で行列を成功させよう、という気持ちが笑顔に滲んでいる。だからこそ、である。
「いやぁ、今日は楽しかったー！」
呉井 陽太がにこやかにそう言えば、白鋼は嬉しそうに相槌を打つ。２人で甘酒を飲みながら争奪戦の事を話していると、不意に白鋼が席を立った。
「すまん、そろそろ行かねば。よかったら『贄姫行列』も見ていって欲しい。そなた達の仲間も手伝ってくれていると聞く。きっと素晴らしいものになると思う」
「うん。仲間を誘って見に行くよ」
陽太が「楽しみだなぁ」と眼鏡を正しつつそう言うと、白鋼は静かに彼の耳元でこう付け加えた。
「行列の手伝い組が終わったら、寝子島の皆へ葵宮に来るよう伝えてくれ。頼む」
白鋼の頼みに何かを察知した陽太は、表情を僅かに引き締めた。
――桔梗宮。
『贄姫行列』まであとわずか。最終的な打ち合わせや着替えなどでおおわらわである。夏神 零は装飾のついた巫女服を纏い、他の巫女や姫神 絵梨菜と共に舞の打ち合わせをしていた。
優雅な舞いと華やかな楽器の演奏。それが合わさり、幻想的な風景を生み出していた。華夜の世話役として仕事に励んでいた後木 真央は後から加わった仙藤 紫と共に練習風景を部屋の窓から見ていた。
（寝子島の人たちも参加しているのね。皆素敵だわ）
自然と溶け込んでいる寝子島の仲間達を見、瞳を細めている紫に、華夜が笑いかける。
「よかったら参加してみない？ 衣装がきっと似合うと思うの！」
「え？ でも、今からでは……」
紫が戸惑っていると、華夜は大丈夫だから、と後ろに控えていた巫女に何かを話していた。しばらくして運ばれたのは、零や真央、絵梨菜が纏っているような装飾の施された巫女服だった。
「とても綺麗なのだ。紫ちゃん先輩、きっと似合うのだ！」
真央が目を輝かせながらそういい、華夜も頷く。紫は感謝の気持ちをこめて一礼し、衣装を受け取った。
「こんな感じでいいのかな？」
舞の打ち合わせをしていた絵梨菜は、零や巫女達から習った舞をやってみせ、確認を取る。
「コツが掴めたようでござるな。これなら、本番でもきまるで候」
零がにっこり笑えば絵梨菜も安堵の息を漏らす。傍らにいた志波 武道もまた須藤 清一郎と一緒に拍手していた。
「なかなかかっこいいね！ よーし、お兄さんもまっけないぞー☆」
武道はそういうと、懐から扇子を取り出す。実を言うと刹弦が残した扇子で、吹雪を起こす事が出来る代物だ。どうにかコントロールして演出に使えないか、と考えたのである。相談の結果、許可が下りた為、練習していた。
扇子を開き、武道も舞を復習する。一方の清一郎は手に鈴を持ち、神官の服を纏っている。
「こういう服は慣れへんなぁ。けど、盛り上がるんやったらなんでもやるで！」
清一郎は当初、「楽器もできへんけど、一緒に歩くだけでも……」と思っていた。が、若衆の頭から「こういうのもあるよ」とお付きの神官たちと共に行く事になったのだ。手に布を巻いているのは、姫を守るための装備である。
「なにがあるか解らないから、こうしているのね」
後から加わった紫が清一郎をはじめ若衆と呼ばれる者達が武器を持ったり手に布を巻く姿を見、頷いた。
「そろそろ時間なのだ。華夜ちゃんがのる神輿の準備が出来たから行列に参加する人は桔梗宮玄関に集合なのだ」
真央が行列の参加者達へと声をかける。紫たちは頷き、真央に案内されて桔梗宮の玄関へと向かうのだった。
玄関には、沢山の巫女や神官、神輿を担ぐ若衆の姿があった。そして、赤を基調とした、美しい衣装をした華夜の姿があった。
「はじめまして。あなたが華夜さん？ 私、さっきの福玉争奪戦に出ていたのよ？」
絵梨菜が華夜へそういえば、華夜は「まぁ！」とうれしそうに声を上げる。福玉争奪戦を観戦していた華夜は、最後に素晴らしい追い上げを見せた絵梨菜を覚えていた。
「本当に素晴らしい走りだったわ。それに、あの蹴りは見事よ」
（あの膝蹴りの事だったらちょっと恥ずかしいかも）
華夜の一言に、ちょっとだけ苦笑する絵梨菜。だが、自慢の美脚から繰り出される蹴りを褒められるのはまんざらでもない。
一同がそろった所で、華夜はやさしく微笑み、行列の参加者達に一礼した。
「皆様、よろしくお願いします。『贄姫』として、祈ってまいります故、その花道をどうか彩ってくださいませ」
「まっかせてー☆」
武道が元気な笑顔でそういえば、暖かい笑いがそこに溢れる。参加者一同で行列を成功させよう、という気持ちが笑顔に滲んでいる。だからこそ、である。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年02月22日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年03月01日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年03月01日 11時00分
