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ののこの学園ラブコメディ
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【大団円っ!】
「『つ……』」
サキリ・デイジーカッター
の顔がほのかに赤いのは、意外に達者な演技によるものでしょうか? それとも、見守る聴衆の熱視線を受けてのことか、あるいはじいっと一心に見つめて彼の返事を待つヒロイン、
桜庭 円
の見事な恥じらいっぷりのたまもの、であったかもしれません。
彼は思いっきりもったいぶった後に、ようやく答えを返しました。
「『つっ、つっ……付き合ってやらないことも、ないけどな……! お、俺がお前に付き合ってやるんだからなっ? 俺は別にそこまで付き合いたいってわけじゃ……けど、お前がどうしてもって言うなら、その、俺は』」
「『……せんぱーいっ!』」
がばっ! 満を持して、ツンデレ主人公の胸の中へと飛び込むヒロイン。アツい抱擁を交わしたふたりへ、もはや人だかりと言っていいほどに集まったギャラリーからは、ぱちぱちぱち! 盛大な拍手!
「『ちっ……つまんねえな。せいぜい幸せになりやがれ。じゃあな……』」
くるりと踵を返したのは、
鴻上 彰尋
です。その表情は言葉とは裏腹にどこか満足そうで、そして何とも言いがたい一抹の寂寥感がじんわり、背中ににじみ出ております。
「『……このままで、良いの?』」
声をかけた、
綾辻 綾花
。にゃーくんなでなで、どこか達観したような雰囲気を漂わせる彼女、その隣には……あっ! 死んだはずの、
黒 マグロ
先生!
「死んでねェ! それより、『お前、桜庭のことが好きだったんだろう? 簡単にあきらめちまっていいのか? 本当にそれでいいのかッ!?』」
「『せめて、想いを伝えても良かったんじゃない? 自分の中に押し込めたままじゃ、きっと後悔してしまうんじゃないかしら』」
どうやら彰尋の役どころは、ヒロインに好きな相手がいると分かりつつも想いを寄せてしまい、ついつい横やりを入れながらも、最終的には主人公へと彼女を託し、ひとり去っていく……そんな、クールで切ない少年役であったようです。
「『……別に。ただ……あいつの幸せそうな顔を、俺が壊してしまいたくない。そんな気がしただけさ』」
この何とも味わい深い、繊細な演技!
綾花の神秘的な演技だって、負けてはいません。ふ、と意味ありげに微笑んで、ふにい、と眠そうなにゃーくんに頬を寄せますと、
「『そう。仕方がないわね……ところで、いいかしら? あなたに話があるっていう、女の子がいるのだけど。聞いてあげてくれる?』」
恋する女の子の味方、不思議な恋のアドバイザー。そんな綾花が、そっと背を押したのは……
西川 夕莉
。ちょっぴり惚れっぽくて、幾度も告白を繰り返しては玉砕してたりするけれど、それでもめげない前向きな女の子……そして今は、彰尋へと純粋な想いを寄せる、恋する少女。そんな役柄です。
演劇には多大なこだわりを、それに夢を抱くふたり。彼らはしばし見つめ合い、役を通して向かい合いながら、お互いと共演することができたこんな機会に……そしてそれを作り出してくれた、傍らでにこにこ顔の、ののこに。そっと心の中で、感謝の言葉を述べるのでした。
「はいカットー! んん~、ノってきたね!」
お話に一応のケリがついて、これにて終了! かと思いましたら。どうにも興奮冷めやらぬ、と言ったカンジなののこちゃん。
「せっかくだからもう一組くらい、カップル成立させたいね!」
くりっ! 振り向いた彼女にアツい視線を向けられたのは、
「……ん?」
「えっ?」
エキストラ役として、端っこにて一応の演技をしておりました、
クルト・エールヴァール
と
嘉島 和穂
! でありました。
首をひねるクルト、ぽかんとした和穂へ、ののこは役柄チェンジ! を言い渡しまして、
「見てるだけじゃつまんないもんね、今からふたりの告白シーン! いっくよー、はいっ準備して!」
「えっ、ええっ!?」
和穂が目を丸くしたのも当然です、何という無茶ブリ……!
かと思いましたら。
「ラブコメとは、奥が深いな……俺たちにもやらせてもらえるのなら、後学のためにもなるだろうか。和穂ちゃん、良ければ少し、付き合ってもらえるか?」
「えっ、えっ……えええっ!?」
真面目すぎる彼、これも人生経験のひとつとばかりに、あっさりOK! おまけに和穂の顔をじーっと覗き込み、そんな風に聞くものですから。もう心臓はドッキドキ、頭は沸騰しそう!
そんな思いはツユ知らず、楽しそうなののこは、
「お姉さんは、んー。『先輩に片思いしてる後輩の大学生』! でお兄さんは、『後輩の恋心に気付かない、ちょっと鈍感だけど優しい先輩』、みたいな感じで!」
「なるほど。分かった、やってみよう」
(そ、そのままじゃないのおおお……!)
和穂にとって、クルトは役柄そのもの。今はまだ一方通行な、まさしく淡い恋心を抱く相手なのです。これではまるで、本番さながらの……。
(……練、習……?)
彼女はふと、思います。
ちょっぴり親しい、大学の先輩と後輩。ただそれだけの今の関係だって、それはそれで楽しくて、心休まるものではありましたけれど……ずっとこのままで。変わらないままで。それで良いのかな?
そう、考えたなら。
「……和穂ちゃん、大丈夫か? 難しいなら、やめておくが」
「い、い、いえ」
いつかは優しい彼へと、本当に想いを告げる、そんな時が来るかもしれないのです。
「大丈夫……大丈夫ですっ。やります!」
これは、そう。その瞬間の練習となる、良い機会。これは、チャンス!
(大丈夫、これは演技……ただのラブコメ! ラブコメの登場人物の女の子が、どんなセリフで、好きな相手に想いを伝えるか……それを表現するだけ。それだけだもの)
クルトの表情は、真剣そのものです。きっと彼は、和穂がどんなにばたばたとしてしまっても、テンパったりセリフをトチったりしたとしても、笑ったり茶化したりなんてしないでしょう。きっと、全てを受け入れてくれることでしょう。
きゅ、と口元を結び、和穂は彼と向き合い、真っ直ぐに瞳を見つめて。
そして決意を胸に、ゆっくりと……言葉を。想いを、紡ぎました。
「え、と……わた、『あたし、先輩のこと…………す、好きです……っ!』」
クルトは、少しばかり驚いたような演技。いえ、それは本当の表情だったかもしれません……それだけ、和穂の言葉には力がこもり、真実味を感じさせるものだったので。
「『っ、ごめんなさい、突然で……でも、嬉しくって。だってこんな風に、ここで偶然会えるなんて……それにあたし、いつも先輩のこと見かけただけで、どきどきして……嬉しくて。でも、どうしたら良いのか、全然分からなくて…………あ、あはは。あたし、ヘンだなぁ。すみません、先輩……』」
とりとめのない言葉を、彼女はセリフのつもりで発していたはずです。最初は。
いつしか彼女の口からこぼれるのは、彼女自身の、真摯な気持ちへとすり替わっていきました。
「『でも、偶然だけじゃ、イヤ。あたし……』、っ。わたし、ひとつひとつ、ちゃんと約束して。偶然じゃなくて、自分の意志で……先輩と、一緒にいられるように。そう、なりたいんです……」
恥ずかしさに耐え切れなくなったのでしょうか、最後のほうは小さく、かすれ気味。
それでも、きっちりと役割をこなした和穂。その両肩へ、クルトがそっと手のひらを乗せれば、ぴくりと彼女の身体は跳ねて。
「『気が付かなかったよ……君が、そんな風に俺を想っていてくれたとは。ありがとう。ああ、俺もだ……俺も君のことが、好きだ』」
もちろん、彼の言葉は、セリフです。それでも心は満たされて、胸はじんわり、あたたかくて。
和穂は、こぼれてしまいそうな涙をどうにか抑え込むのに、ひどく苦労をすることとなったのでした。
ギャラリーからは再びの拍手と、それに、わあああ! なんて喝采の声。
その中で、
「いやー素晴らしい演技だったね、良かったよみんな! でも、もちろん今日の主演女優賞は、君さ。ベガち!」
「そして主演男優賞は、ひ・こ・にゃん♪ やだもーあたしたちったら、最強カップルっ☆」
くるくる、きらりん! と相も変わらず輝きながら、このままデートの続きへ繰り出すという
八十八旗 信彦
と
瑠璃条 ベガ
、ラブラブバカップル! を見送りまして。
クルトと和穂は、
「なかなか良い経験になったな。それにしても和穂ちゃん、すごいな、迫真の演技じゃないか。まるで、本気で言っているようにしか見えなかったよ。思わず俺も、真剣に考えて応えなければ、と思ってしまったほどだった」
「そ、そう……ですか? 迫真、でしたか……へ、へへへ」
「……和穂ちゃん?」
演技と分かっていても、やっぱり彼にあんなことを言ってもらえるのは、嬉しかったり。けれど結局は演技止まりで、気持ちは伝わらないことが、何だか悲しかったり。そんな思いが頭の中で、ぐるぐるぐる……やがて。だっ! 和穂は、いよいよもってぽろりといってしまいそうに潤んだ瞳を隠すように、逃げ出してしまいました。
駆けていく和穂、それを追うクルトを、
黒 マグロ
先生は両手を腰に当て……腰? ともかく満足そうな顔で……顔? マグロフェイスで、高らかに笑いながら見送ります。
「はっはっは! 良いねェ、青春じゃねェか! それじゃ俺も、パトロールに戻るとするか……お前ら。マグロ、食えよ!」
「「「はーい」」」
すたすたと軽快に歩き去っていくマグロさん……同時に、図らずも珍しいものを見て楽しんだ聴衆たちも、少しずつ散り散りになって帰っていきます。
「……ええと。西川さん?」
楽しかったです、ありがとう、と言って立ち去りかけた夕莉を、彰尋がふと呼び止めまして。
「良かったら少し、話さないか? 舞台や演劇について、演劇部の人に、話を聞いてみたいと思ってたんだ。どうだろう?」
「あ……はい、ぜひ! 演劇好きな人と話せるのは、良い刺激になりそうですし」
ふたりもこれで演劇仲間同士、何やら色々と専門的な話題など交わし始めました。互いに参考にできることもあれば、刺激になることだって、きっとあることでしょう。
「それじゃ、ボクたちも帰ろっかー?」
「ああ。とんだ寄り道になったけど、まぁ……それなりに、楽しかったよ。桜庭の演技、上手かったね」
「そっちも、良いツンデレっぷりだったよねー!」
綾花の手から、ひょいっ! にゃーくんが円の肩へ移ったのを合図にするように、彼らはアーケードの下を歩き始めます。
定位置へ戻って落ち着いた様子のにゃーくんへ、綾花はちょっぴり、名残惜しそうな視線を向けながらも。ののこへ、
「楽しかったですね、ののこちゃん。あ、そうだ……今週のにゃんぷ、もう読み終わりました? 『コイラク』も面白かったですけど、他にも楽しみにしてるのがあって……」
「どれどれ? じゃ、読みながら帰ろっかー」
「ええ、一緒に。寮まで送りますね」
今日のちょっとしたお楽しみのきっかけともなった、週刊少年にゃんぷの今週号を取り出しながら、ののこはすっきりとした表情。恋愛とは何たるや? なんて、結局分かったような分からなかったような、ただ楽しんだだけだったような……けれどともかく彼女は、大満足! のようでありました。
「あーっ、楽しかった♪」
夕焼けに映える、そんな底抜けの笑顔を見ていたら。綾花も、サキリも円も、何だか、ほっこり!
やがて、弾む談笑の声はどこまでも、オレンジ色の空へと響き渡っていきました。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『ののこの学園ラブコメディ』のリアクションをお届けいたします~。
ありがたいことにご好評をいただいた演劇フェスティバルの即興劇は、いただいたアクションをひとつのプロットにまとめるのに、結構な苦労をしたものでしたけれど。何だか時間が経ってみると、不思議と、ああいうのまたやってみたいな……! なんて思うようになりまして。
今回は『ラブコメ』をテーマとして、即興劇シナリオをお送りさせていただきました。まとめるのはやっぱりそれなりに難しさを感じたものの、でも皆さんにいつもと違ったシチュエーションの演技をしていただくのは、楽しかったです!
ラブコメ、良いですよね。私もたまにそんなマンガを読んだりします。
こう、ぐっ! と力が入るような、ハードなアクションだったり欝々としたダークなものを読んだりするのも楽しいですけれど。そういうのに疲れてきたあたりに、なーんにも考えずにだらだら読んで、なんとなーくほっこり。可愛いなぁ! みたいなのが欲しくなるわけですね。ええ。癒されます。
というわけで、皆さまにも癒されていただけておりましたら、幸いですー。
それでは、今回もご参加いただきまして、ありがとうございました!
またの機会にお目にかかれますこと、心よりお待ちしております~。
お疲れさまでした!
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学校生活
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定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月13日
参加申し込みの期限
2015年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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