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Kiss or Treat ~お菓子くれるかキスしてくれる?
Kiss or Treat
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●優しいキキーモラと赤い花のような少女の恋
城の暖炉には、家憑き精霊のキキーモラが棲んでいる。
キキーモラは善き精霊で気性はおだやか。
働き者の願いを叶え、怠け者は喰らってしまう、なんて言われているけど、この城の家憑き精霊である
早坂 恩
は怠け者を喰らったことは一度もない。
それどころか、城のメイドとして仕事を手伝ってくれる、頼りになる存在だ。
珍しい男性のキキーモラでありながら、まるで女性のようにゆるりと長いドレス風のメイド服に身を包み、メイドたちと一緒に働く恩を、
御薗井 E セレッソ
は先輩メイドとして敬愛していた。
城は広くて、客間だけでも回廊沿いにずらりと二十はある。普段は使わないそれらの部屋をパーティ前に掃除しようと、セレッソと恩が箒を片手に扉を開けると、
七緒 璃音
がソファで寝ていた。
「あーっ、オリオンセンパイ! こんなところでサボってちゃだめナノ!」
「いーの。こーいうのはギリ合格点くらいで手を抜くのが処世術なんだって」
半身を起して頭を掻く璃音に、恩はにっこりと微笑みかける。
「私も手伝うから一緒にやりましょうよ。それとも私に食べられちゃう方がいいかしら?」
柔らかいのに芯がある。そんな笑顔を向けられては、これ以上サボるのも気が引ける。
「あー、はい、やりまーす」
「よろしい。……なんてね」
くすりと笑ってウィンク。
恩はメイドたちの中では一目置かれる存在なのだ。長くこの城に憑いている精霊で城のことならなんでも知っているし、家事の名人だということもあるけれど、なにより乙女たちに優しい。
「困ったことがあったらいつでも声を掛けてね」
そういって、まるでお姉さんのように支えになってくれるから、みんな恩のことが大好きだ。
◇
「私もお掃除とかはちゃんと出来るのヨ! お料理だってか、簡単なのだったら出来るワ!」
赤いダリアのような髪を元気いっぱいに揺らして、セレッソはパーティ料理にも精を出す。今日はカボチャのハロウィンケーキ。混ぜて焼くだけだから簡単よ、なんていわれたけれどセレッソが元気よくかき混ぜれば、ボウルから粉が飛び出してしまう。
「あらあら、セレッソちゃん。もう少し丁寧に混ぜなきゃ膨らまないわよ? ほら、こうやって」
セレッソを背中から抱くように、恩の手がセレッソの手に重なり、力の入れ加減を教えてくれる。
恩センパイの手。なんどか繋いだこともあるのに。
滑らかな指先。セレッソのやわらかい手とは違う、凛とした一回り大きな手。
どきっとして思わず手を引っ込める。
(気を悪くしたカシラ)
上目遣いで恩を見上げると、返ってくるのはおっとりとした微笑み。
「なあに?」
きゅんっと一度、胸が高鳴る。
(最近へんナノ。恩センパイの顔を見ると呼吸が苦しくなることがあるノ)
以前はこんなことなかったのに。どうしちゃったのカシラ、ワタシ。
「セレッソちゃん?」
「あっ、ゴメンナサイ! ぼーっとしちゃったノ」
「ふふ、大丈夫よ。ほら、こうするといい感じでしょう?」
「ほんとネ! できないことが出来ると素敵なのヨ」
◇
そのときは上手く取り繕ったつもりだけれど、セレッソはだんだんわからなくなってきた。
(センパイはワタシと同じなの? それとも本当は……?)
友人のように同じ立ち位置にいるような気がしていた。けれど、ときどき心臓が告げる。
そうじゃないのかもしれないよ、って。
パーティのあと、暖炉のある秘密のお部屋に招かれてのティータイム。
部屋にはささやかなハロウィンの飾りやテーブルがあり、恩に勧められるまま、セレッソは座り心地の良いソファに埋もれた。ハーブティの香りがふわり漂う。とても美味しそうだ。
なのにセレッソは出されたお茶に口もつけず、もじもじとしていた。
「あ、あのね……メイドの恩センパイとモンスターの恩センパイどっちがどっちだかどっちが好きなのか、よくわからなくなってきちゃったノ」
「メイドの私と、モンスターの私?」
メイドの恩は女友達のような存在、モンスターの恩はドキドキする存在。
恩の中には相反するふたりが同居していて、それが交互に見え隠れするから混乱する。
どちらも大事で、どちらも好きで、だからどちらかなんて選べない。
「それともまだワタシが知らない恩センパイがいるノ……? ワタシに教えて……?
Kiss or Treat
で」
セレッソの緊張をほぐすように、恩はゆっくりと花のような赤い髪を撫でた。
「ありがとう。まずはそう言わせて。本当はね、我慢しようって思っていたのよ。たとえ気持ちが一緒でも、その先の未来がとっても不安だったから……それに、第一こんな姿ですもの、意識してもらえるのかって思うじゃない?」
髪を撫でていた時、その手は信頼できる友人のそれだったけれど、その滑らかな指先がセレッソの頬の輪郭まで下りて来た時、それは愛しい人に触れるモンスターの手になった。
「ねぇ、どうしてそんな言葉を投げかけたのかしら?」
どうして? それはセレッソ自身が聞きたいくらい。敢えていえば、恩センパイだったから。
けれどそれも上手く言葉にならない。
恩はしばらくセレッソを見つめていたけれど、ふいに真剣な表情になり静かに、そっと、こう告げた。
「私はね、貴女のことが特別な女の子として大好きよ。ずっと離したくないわ……だから」
セレッソを抱きしめ、耳元でささやく。
「拒絶するなら、今のうちよ?」
拒絶なんてしない。だってセンパイのことは好きだもの。
もう感覚なんてほとんどないけど、ほっぺたは、きっとリンゴみたいに赤くなってる。
「いいのね?」
恩が額をこつんと合せる。
セレッソは瞬きして、承諾の合図。
触れるか触れないかという甘さで、セレッソの額にキスが落ちる。
大丈夫? という風にいちど離れて見つめ合って。
お互いの恥じらいの表情の中に喜びが浮かんでいることを知って、もう一度、キス。
ゆるやかに流れる時間とハーブティの香りの中で。
確かめ合った気持ちには、きっと『幸せ』という名前がついてる。
<HAPPY END>
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月16日
参加申し込みの期限
2015年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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