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4、桜花寮
旧市街を抜けたあと、チンドン屋の一行は再びシーサイドタウンに入っていく。
中学校の裏の辺りを抜け、桜花寮へ。
寝子高生達の集う寮は休日ということもあり、わりと人が多かった。
寝子高1年、
飛吹 勘助
は、ちょうど外に出かけようとしている。
俺は、お出かけの、準備を、ちょっともたついてた。
せっかくの休日。のんびりしたいのに……。
焦れば、焦るほど、気になることが、出てくる。
ジリジリした気分で、いると、外から、けたたましいチンドン屋の、音が聞こえてきた。
何だか、急かされているような、バカにされているような、複雑な気持ちになる。
「ちょっと、被害妄想……かな」
自嘲気味に、笑ってると、なんだか、おかしな声が、聞こえてきた。
「だからよー、俺様のほうが勘助との付き合いはなげーんだから……」
「そ、そんなの関係ないよ! 僕だって……」
な、何かな?
俺は、そっと、声の方を、うかがってみる。
もふもふと、ねこもふが、おしゃべり、してた……!
「おめーは、ここで待ってればいいんだよ!」
真っ白で、真ん丸。アンゴラうさぎのぬいぐるみ。
いつも、俺と、一緒に居てくれる、大事な、もふもふ……。
「つ、付き合いが長いんなら、今回は遠慮してくれてもいいでしょ?!」
ねこもふは、最近友達から、もらった。
ウサギのフード、かぶった、猫のぬいぐるみ。
どうして、話せてるのか、よくわからないけど、どっちが、俺と一緒に、行くかで、言い争ってる、様子……。
「僕だって、もふもふみたいなリボン……」
「二匹とも、喧嘩、止めて……!」
ねこもふ、しゃべってる途中、だったけど、俺は割って、入った。
「一緒に、行きたいなら、二匹とも、連れて行って、あげるから……!」
二匹とも、俺が、普通に言葉がわかってるのを、びっくりしてるみたい。
「ねこもふ、もふもふのリボン、羨ましいの? 今日は、ねこもふのリボン、買いにいこうか?」
俺が語りかけると、ねこもふは、小さく“うん”って言った。
「おそろいが、いいのかな? それとも、ねこもふの、好きな色?」
「あの、僕、もふもふとおそろいがいいな」
ねこもふ、恐る恐るって感じで、ぼそっと、呟く。
「ほらみろ、おそろいがいいんだろ? じゃあ、俺様が行かなきゃ話しんなんねーよ。勘助が俺様のリボンと同じやつを、確認しながら選ばないといけないんだから」
もふもふ、不機嫌そう。
「だ、だから、一緒に行こ? ……もふもふも、リボン探し、手伝って、くれるかな?」
俺が、がんばって、問いかけたら、
「お、おう。そりゃあ、別にかまわねえよ」
って、もふもふ、言ってくれた……!
ちょっと、照れてるみたい、かな?
リボン探しで、二匹とも、仲良しになると、いいな……。
俺は、二匹のぬいぐるみ、抱きかかえて、外に出た。
今日は、俺の知らない、二匹のこと、少しわかって、よかった。
心が、ほんのり、あったかくなる。
桜花寮の部屋のとき、一人ぼっちで、寂しいけど、二匹の声を聴いてたら……改めて、一人じゃないんだ、と思う。
「おう勘助、まずはキャットロードのほう行ってみようぜ、オレの直感がそっちだって言ってる」
「本当にあてになるの?」
ねこもふ、うさんくさいって、思ってそう……。
「あったりめえだろうが!」
「あ、あんまり、路上で大声、出さないで!」
つられて、俺も大きな声、出しちゃった。
二匹とも、大事な、俺の友達……。
これからも、ずっと、いっしょだと、いいな……。
桃川 圭花
は考える。
自分について。
自分のパーソナリティや、自分を成り立たせている外的要因について。
……自分の大切なものについて。
寮の自室へ帰ってきて、疲れてたのかちょっとうとうと……。
もーダメ。寝ちゃう。
同室の子も居なくて、気が緩んでたみたい。
へんてこなデザインのぬいぐるみを枕にして、床の上でうたた寝してた。
形も柔らかさもぴったりなんで、ベッドまで歩くのも億劫な時にはついついやっちゃうの。
……不意に、目が醒める。
寝てる間に何か、賑やかな音を聞いたような気がした。
私は気になって、ベランダに出てみる。
「あ、あんまり、路上で大声、出さないで!」
寮の前で、ぬいぐるみを二つも抱えた、デカい男がよくわからない大きな声を上げてた。
同学年よね、あの人。
……ああいう感じじゃなくって、何か楽器の音だったような気がするんだけどな。
ま、いいや。
「お目覚めねぇ、圭花ちゃん」
室内に戻ると、こんな言葉が私を迎えた。
ギヒヒヒヒッて、なんか形容しがたい下品な笑い声もオマケに。
私は、指の関節をパキパキ鳴らした。
自慢じゃないけどちょっとした変質者くらいなら、負ける気はしない。
広い部屋でもないのに首を回してみても、声の主が見つからなかった。
刃物とか持ってたら、ちょっと危ないかな?
私は用心のため、さっきまで枕代わりにしてたぬいぐるみを拾い上げる。
「ちょ、痛い痛い痛い! アンタ、チカラ強いわネ。カワイイ顔して!」
???
え? もしかしてこのぬいぐるみが話してるの?
「もしかしてこのぬいぐるみが話してるの? って思ってるでしょ? そうよ。その通り。ちょっと、その辺の、ベッドの上にでも置いて」
私は言われた通りにして、まじまじとぬいぐるみを見つめる。
「意外に落ち着いてんのね」
「そりゃびっくりはしたけど、受け入れられないってほどでもないわ。不思議な事に事欠かない島だからね」
フツーにぬいぐるみと話してる。
なんか変な感じ。
お互い妙にかしこまった気持ちになってて、初対面の挨拶をした。
で、せっかく喋れるようになったんだから、なんか言いたいことでもある? って聞いてみたら……。
「そうねぇ、寝る時よだれが多くて汚いわネ」
ちょっと! 喋るのは許すとしてもこの人形、めちゃくちゃ失礼じゃない!?
……よく見てみると、ぬいぐるみの腹のあたりにべったりシミがついてる。
「ねえ、話題変えない?」
「高校生になって、寝言で食べ物の名前を口にするってのも、恥ずかしいかしらねェ。あ、アタシは健康的でいいと思うのよ?」
話題を変えようって言ってんのに! 余計なお世話!
……。
「最近、寝てる時に涙を流すこともあるかな」
…………。
今までの話題の方がマシね。
胸の奥に飲み込んだはずの、薔薇のトゲがジクジク痛みだした。
甘美でとびきり鋭い、しかも返しのついてるやらしいトゲ。
「寂しい時は、無理して抑え込まない方がいいわよ。アタシの経験からするとね」
どんな経験よ? ぬいぐるみのくせに。
こんな、なんかキバが生えてて、ドキツイ色で、どういう動物なのか、なんなのかよくわかんないような。
……そっか。私。
「その気遣いは素直に受けとっとくわ。……ありがと」
“依存している自分”も受け入れなきゃね。
それが、世界で一番好きな人ならなおさら。
ぬいぐるみ、イヒヒヒヒってまた気色悪い声で笑ってる。
これ、なんか悪魔的なヤツじゃないでしょうね?
ま、悪魔だろうが天使だろうが、妖怪だろうが神様だろうが別にかまやしないんだけど。
きっと、どれだってそう大差ないんだろうから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
八花月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月12日
参加申し込みの期限
2015年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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