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5、ストラップ・マスコットの願い
チンドン屋は、寝子高の方角へ向かっていく。
本宮 虎治
は、キャットロードのCDショップからの帰り道、その一団に遭遇した。
「チンドン屋か……」
太鼓やラッパ、クラリネットのどこか物悲しい音が、周囲に広がる。
道行く人々……俺もそうだけど、ふと引き寄せられ目や耳がそっちに向いてしまう。
宣伝としちゃあ、それなりに効果があるってことか。
「!?」
おっと。下腹部のあたりに鈍い衝撃があった。
走ってきた子供、女の子の頭がぶつかったみたいだ。
大方この子も、チンドン屋に見入ってたんだろう。
「おい、大丈夫か?」
さっき、ぶつかった拍子に地面に落ちる携帯が視界に入ったが、まあ子供が先だよな。
フラつく子を支えようとして、俺は身を屈ませ手を伸ばした。
「おい?」
女の子は反射的に俺の手を避け、距離をとる。
なんだ、おびえてんのか?
俺は反射的に“めんどうくさいな”と言いそうになったが、ぐっと堪えた。
「キミの顔が怖いんだってば! ほら! 寝てるときはあんなにかわいい顔してるんだから、その時みたいにかわいく笑えばいいんだよっ」
「寝てるときの自分の顔なんて知ったことか」
……いやまて。今しゃべったの誰だ?
俺は誰に答えたんだ?
足元から声が聞こえるが……。
「ほらほら! またそうやって眉間に皴! 怖い!!」
これか? この携帯についてる虎のストラップが言ってんのか?
状況が見えないが、混乱してる場合じゃない。
「ほら! 笑顔だってば~!!」
ストラップがしゃべってるのは、もう間違いないな。
どうやら、だいぶ険悪な顔になっていたようだ。
周囲から、少しばかりの視線も感じる。
幸い、俺以外にこいつの声は聞こえてないみたいだ。
落ち着け。深呼吸。
あの子は、怖がってるわりにまだ近くに居た。律儀だな。
……もしかして、俺が気使われてんのか?
おびえる子供の頭に、俺は手を置く。
「気をつけて、な」
自分でも驚くほど、力が抜けていた。
自然な感じで笑えている気がする。
頭を軽くポンポンたたいてやると、女の子もこぼれるような笑顔を俺に返して“ありがとう”と言った。
「いい笑顔だったね」
虎の形をした、アイツが言った。
俺は携帯を拾って、再び猫鳴館に歩を進める。
さっきのやりとり、誰かに見られただろうか?
笑顔が気恥ずかしいというのもおかしいが、つい口元を隠し周囲を確認してしまった。
強面だとか、顔に傷があるだとかより、俺はいつも不機嫌なツラしてるから『怖い』とか思われんのかもな。
なんか、余裕がないみたいでダセえ。
「なあ」
ストラップに話しかけてみる。
もう、アイツはしゃべらない。
……笑顔、か。
もう少し、肩の力抜くこと考えてもいいかもな。
のど乾いたから、帰る前にどっかのコンビニで飲み物でも買っていくか。
『ネコの町のコンビニ』、ネコンビ。
木天蓼市以外では、圧倒的知名度の低さを誇るローカルコンビニである。
寝子島のとある店舗では、今日も今日とてメガネの女子高生、
四野辺 蘭月
が一人、バイトしている。
「今日はヒマやね」
思わず独り言が出るくらいヒマや。客足が少ない。
今は店に誰もおらん。
「それにしても売れへんなー」
あたしは、ねこびんちゃんのストラップをつまみあげて、眼前に持ってきた。
ここにバイトが決まった時に貰うてん。
透明な小ビンを持って、うつろな笑顔を浮かべとる緑色の子猫。
これ、一応ネコンビのマスコットゆるキャラやねんけど、何をどう思うてこんなデザインにしたんやろ?
ぼーっと見てたら、なんか祭りの時のお囃子みたいな、賑やかな音が通りのほうから聞こえてきた。
……さっき飲み物買うていった気合の入った顔面の兄ちゃんにも、ねこびんちゃんグッズ勧めてみたけど、アカンかったな。なんや、スゴイええ笑顔するから買うてくれるかと思うたのに「いらねえ」って、一言でバッサリ斬りよった。
「在庫もいっぱいあるもんなあ」
あたしは品物がもっさりある、特設のねこびんちゃんグッズコーナーに目をやる。
もちろん店頭だけやのうてバックヤードにも山積みやねんで! 誰に言うてんのかようわからんけど!
「まったくですよ~」
? あれ、なんか声が聞こえる?
えらい近くのような気がするな。
「僕も一度でいいから“仲間達が売れていって、この店も寂しくなった”とか言ってみたいですよ~」
……えっ、ねこびんちゃん!?
信じがたいことやけど、ストラップがしゃべっとる。
「売れないっていうのも、最初は自虐ネタでそこそこ面白いんですけどね~。あまりにもそれが続くと自分達でも“売れない”って状況そのものに飽きてくるっていうか~」
なんやこの鳴かず飛ばずの芸人のグチみたいなのは。
外見を反映して、ネガティブで暗い口調と内容。
売れん理由がわかる気がするな……って、普段はこいつ、しゃべれへんけど。
「せやねー、なんでアンタ、こんなに人気ないんやろ? 確かにパッと見は変テコやけど、見慣れたらそこそこかわいいと思うけどなぁ」
「えっ? マ、マジで?」
食いついてきよった。
「マジすか? マジでかわいいっすか?」
どうでもええけど、キャラが不安定やな、こいつ。
「まー、ゆうてもあたしもな、初めてアンタ見たときは“なんで猫なのに緑なん? 持ってる小びんは何なん?”って思うたよ。関西人としてツッコミどころ満載やもん」
「やっぱり初見の人には、このデザインはとっつきづらいですか~……」
絶望感あふれる声音で言うて、ストラップは黙ってしもうた。
「せ、せやけど今はもう、このカッコが当たり前に思えてるわ。個性的で良い……面もあると思うで」
あたしの言葉を聞くと、ストラップの眼に希望の光が宿った……ように見えた。
「あたしかてなんとかしたげたいけど、こればっかりはお客さん次第やから」
って、この話し打ち切ろうと思てんけど、なんかすがりつくような目でねこびんちゃんがあたしを見てくる。
「に、人気出る対策なー。う~ん、ご当地つながりでサンマさんとコラボでもしたらええんやろかね……って、サンマさん食べたらアカンわ!」
どやっ?! このあたしの渾身の場をなごますギャグ!
「すいません四野辺さん~、もうちょっと真面目に考えていただけると~……」
めっさ真面目に返された! ダメやった!
「あ、そ、そうだ! 四野辺さんって地元兵庫県じゃないですか~? 帰省した時とか、地元の友達に僕達のこと広めてくださいよ~」
「え? ああ、まあ、話すぐらいならかまわんけど……」
……ねこびんちゃんグッズ、多分通販とかしてへんよね?
寝子島まで買いにきて! とはさすがの私も言えんわ。
なんかこんな感じでグダグダ話しとるうちに、ストラップはしゃべらんようになった。
ちょっと難儀な性格やけど、おもろいヤツやったな。
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担当ゲームマスター
八花月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月12日
参加申し込みの期限
2015年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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