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2、海風に吹かれて
気づかない間に、結構遠くまで来てしまった。
恵御納 夏朝
は、そう思った。
公園で休もう。
僕は大通りを外れて、海岸の方角の小道に入った。
誰もいない公園のベンチに一人腰をかけると、途端に足の疲れを意識するようになる。
猫パペットのハルくんと一緒に散歩しながら、何気に街中を見てみたけど、僕の探してる条件に合うような募集はなかった。
「したいのになあ、休日バイト」
僕の思いは、知らず口をついて出る。
潮の匂い。遠い波の音。
一緒に、哀調を帯びた太鼓や笛の音が聞こえてきた。
「チンドン屋? 珍しいなぁ……。クラリネット、上手な気がする……ね、ハルくん」
『賑やかで楽しそうにゃ。ハルもラッパぱふーって吹いてみたいにゃー』
僕は目を丸くする。聞こえた。……確かに聞こえた!
「ハルくん……声を聞けるの、久しぶり!」
『かーさに聞こえてるにゃ? びっくりにゃ!』
僕の大事な大事なハルくん。
以前も話したことあるんだけど……。
『かーさすごいにゃ! どうしてまたハルの声、聞こえるようになったにゃ?』
「僕からすれば、どうしてまたハルくんが喋れるようになったのかな? って思ったよ」
『かーさ、それちがうにゃ! ハルはいっつも話してるのに、かーさが聞こえないのにゃ』
「そっか、ごめんね」
僕は、ふふって笑って素直に謝った。
他愛ないおしゃべりだけど、すごく楽しい。心がはずむ。
『かーさ、かーさ。覚えてるにゃ? 一緒に猫さん探しに行った時のこと』
「覚えてるよー。橋の下でたくさん猫さんたちと仲良くなったね」
『ハルがにゃんこと遊んであげたにゃ!』
はたからすれば、ハンドパペットをつけた僕が猫と遊んでるように見えただろうけど。
「一緒に戦ったこともあったね?」
『不思議な体験にゃ~』
今も充分不思議だけど。
『これで付喪神にまた一歩近づけたかにゃ? それでにゃ……』
ウキウキ話してる、ハルくんの声が急に聞こえなくなった。
時間限定だったのかな……。
でも。
“ハルはいっつも話してるのに、かーさが聞こえないのにゃ”
ってハルくんは確かに言った。
僕が聞こえないだけ。ハルくんの心は、いつもここにあるんだ。
聞こえなくなってごめんね。
でも、久々にお喋りできて嬉しかったよ。
……そういえばハルくんと話すのに夢中で忘れてたけど、もうチンドン屋いなくなっちゃったみたい。
なんだかあの一団の音の中で、妙にクラリネットが耳に残ってる。
「演奏してる人が上手だったってことなのかな。それとも……?」
白ウサギ……のぬいぐるみ。
濡れたようにつややかな、黒い瞳を持つ白いうさぎのぬいぐるみを抱いた小学生が、大通りを歩いている。
彼、
曖浜 瑠樹
は一瞬立ち止まり、道の向うから聞こえてくる音に耳を傾けた。
「ちんどんぱふー? 今日は面白い音が聞こえるねぇ」
何だろうなぁ。
ちょっとオレには聞き覚えのない音。
『きっと“チンドン屋”ね。何年も前に見た事があるの、懐かしいわ』
やわらかくてあたたかい声……ぬいぐるみのラピちゃん!
「あれ、ラピちゃん喋れるんだねぇ!」
『だれかのろっこんのせいみたいよ』
ラピちゃん、ちょっとおすまししてるみたいに見えるねぇ。
「前にも動けて話せたことあったけど、また話せるなんて嬉しいなあ!」
こんな機会、そうそうない。
ゆっくり落ち着いて話したいなぁ。
「ラピちゃんが話せてるってことは……他のぬいぐるみも話せるようになってるのかねぇ?」
オレが話しかけると、
『みたいね。こういう機会に、私達にも魂があるって、多くの人がわかってくれたらいいんだけど』
って、ため息ついた。
でも、ラピちゃんはすぐ、オレに言ってもしょうがないって思ったみたい。
すぐに話題を変えた。
『海風が気持ちいいわね……。瑠樹、ちょっと歩きましょうよ』
オレも勿論そのつもり。
『最近学校とかどう? この島の生活は慣れた?』
「うん。友達もいっぱいできたし、楽しい。色んなことして遊んでるよぉ」
ラピちゃんが、微笑んだように見えた。
『そう、良かったわね。ここってちょっと変わった土地みたいだから、瑠樹が馴染めるかどうか心配だったんだけど』
「ヘンなこともたくさんあるけど、そのおかげでラピちゃんと話したりもできたし、オレは寝子島好きだよぉ」
オレとラピちゃんは、大きい通りを歩きながら話してた。
まわりに人がいる時は、ラピちゃんの声聞こえなくなる。
ちょっと歩いて、オレとラピちゃんだけになると、また聞こえるようになるねぇ。
『瑠樹、体の方は大丈夫なの?』
ラピちゃんに心配された。
そういえば、この間の事件でラピちゃんを炎から庇ったんだった。
「あの時のキズは治してもらったし、今は痛くないよ」
オレはラピちゃんに笑いかける。
「心配してくれてありがとうなぁ。オレは大丈夫だよ、オレは……。ラピちゃんは大丈夫かねぇ?」
ラピちゃんはオレの言葉を聞くと、少しの間黙った。
……? 驚いてるみたいだねぇ。
『ちゃんと良い方向に成長してるみたいね、瑠樹』
そう言ったあと、ラピちゃんは小さい声で“ありがとう”って呟く。
ラピちゃんの首元の青い石が、一瞬キラッと輝いた気がした。
それから後も会話してたんだけど、たまーにオレとラピちゃんだけしかいない時でも、ラピちゃんの声が聞こえなくなる時があって……。
でもチンドン屋の音聞いたら、また聞こえるようになる。
意識してるわけじゃないけど、オレはチンドン屋のあとをついて歩いてるらしいねぇ。
どうやらチンドン屋は橋を渡って旧市街に入っていくみたい。
ついていけば、もうちょっとラピちゃんとお話できるのかねぇ?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
八花月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月12日
参加申し込みの期限
2015年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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