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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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初心者歓迎ゴブリン退治！ オイ待てそういう話だったかこれっ？
「我こそは真のラスボス、ゴブリンエンペラーなり！」
八神修が声を上げるや、四方の壁がぱたっと倒れた。
それこそベニヤ板みたいに。
なんのことはない、壁は薄いポリゴンで形成されたただの書き割りだったのである。
なんとまだ洞窟内ではないか！ 広大な空間に、大量のゴブリンがひしめきあっている。上から見ればちょうど偽『ぶきや』のあった周辺だけぽっかり空白で、あとはゴブリンがうじゃうじゃという状況だ。
「この話は『初心者歓迎ゴブリン退治！』ってことだっただろ？ つまり、初心者コースこそが真のルートだったんだよ！ どうやら上級コースではゴブリン女王がやられたようだな。フフフ……奴は、四天王の中でも最弱……人間ごとにき負けるとは魔族の面よご……グアアアアアアア」
修もといゴブリンエンペラーは、顔面に弓矢を射られて倒れた。
「味方だけは撃たないようにしよう。
味方だけは撃たないようにしよう。
……大事なことだから、2回意識した！」
言いながら本居陽毬が、さらに新たな矢をつがえようとしている。
「おい、もういいぞ。どうやら終わったらしい」
彼女の手を水守流が押さえていた。
「いや、僕は思うんだけど、真のラスボスなら二段階変身するんじゃないかな」
佐藤英二はスリングショットを引き絞った。
「ありえる話……だよね」
緋紅朱赫乃はおそるおそる修に近づいた。
うつぶせに倒れた修の姿はみるみる、染みが消えるようにして小さくなっていく。だが油断はできない。
「ええっ！」
なぜか鬼河内萌は転んだ。今日は一体何回転んでいるのか、もう自分でもわからない。
四方のゴブリンの顔がすべて修の目鼻口へと変化していた。といっても、安いプリンターで印刷した解像度の低い写真をべたっと貼った風の仕上がりであった。
「ゴブリン以外は敵で出せないんでね。ラスボスはこの、集団俺ゴブリンだ……うん、敵役も大変なんだよ。ああ言い忘れていたが、俺を倒さねばゴブリン女王こと相原まゆの洗脳は解けんぞ」
敵の数は大量だ。今日、彼らが遭遇したどのゴブリンよりも多い。
けれども流は晴れ晴れとした表情であった。いきなり、手近な修ゴブリンをメイスでぺしゃんこに叩きつぶすと、ぐいと腕まくりして告げたのである。
「お、ちょうど経験値が溜まった。テレッテッテー♪ 流はレベルアップーってな！ これで体力も全回復だぜ！ これを片付ければ終わりって考えると、気持ちも楽だ」
不安げな面持ちだった赫乃も、この声を聞いて笑みを取り戻した。
「うん……がんばろう」
流と背中合わせになる場所に赫乃は位置どりした。彼が北を向いているとしたら、南向きの方向だ。
同じく、東向きには萌、
「ラストバトル！ 今日は転び回数ではMVPだったけど、戦闘でもばっちり活躍するよ☆」
英二が西向き、
「短いけど、長い冒険だった気がする。みんなと組めて、本当に良かった」
そして円陣の中央には、陽毬が立ったのである。
「うっし、それじゃラスト戦闘がんばってみるかー！」
流の声を合図に、修ゴブリン集団と初心者パーティの、最後の決戦が始まったのである！
「ヤアアアアアアー！」
ゴブリンがどっと押し寄せる。なんという数！ まるで緑色の雪崩だ。
だがゴブリンは次々と倒れた。
矢だ。陽毬の矢が突き刺さっているのだ。ゲーム的に無限大にある矢を、陽毬は矢筒から抜いては構え抜いては構えして、マシンガンのように射出する。射貫かれたゴブリンはみな、ptsを吐き出し消える。
ずしんと落ちる一撃は、流の渾身、メイスの一撃。地を叩けば爆音とともに亀裂が走り、砕けた岩片すら破壊力を有す。
銀色の弾丸は、ご存じ英二のスリングショット。もちろん無限弾、その勢いは銀の流星と化し、ゴブリンを貫通して貫通してさらに貫通して、岩壁をぶち抜いてようやく止まるほど。
怪我をしても恐れることはない。赫乃が癒やし手としてその『ろっこん』命の焔（ヒーリング・ファイア）を、惜しみなく発揮してくれるから。彼女が手にした真っ赤な薔薇の花は、ここに来てまたゲーム的に、枯れない無敵モードへと化している。
そして聖剣エクスカリウァーが、ざんぶざんぶとゴブを刈る。萌だ。転んで転んでアクロバットに転がって、閃光のようにゴブリンを焼き尽くす。
「忘れないよう今のうちに言っておくぜ」
流はメイスを振りかぶって叫んだ。
「パーティープレイでよかったぜーソロなら負けてた、多分！」
おお、もう誰も彼らを、初心者とは呼ばないであろう……！
八神修が声を上げるや、四方の壁がぱたっと倒れた。
それこそベニヤ板みたいに。
なんのことはない、壁は薄いポリゴンで形成されたただの書き割りだったのである。
なんとまだ洞窟内ではないか！ 広大な空間に、大量のゴブリンがひしめきあっている。上から見ればちょうど偽『ぶきや』のあった周辺だけぽっかり空白で、あとはゴブリンがうじゃうじゃという状況だ。
「この話は『初心者歓迎ゴブリン退治！』ってことだっただろ？ つまり、初心者コースこそが真のルートだったんだよ！ どうやら上級コースではゴブリン女王がやられたようだな。フフフ……奴は、四天王の中でも最弱……人間ごとにき負けるとは魔族の面よご……グアアアアアアア」
修もといゴブリンエンペラーは、顔面に弓矢を射られて倒れた。
「味方だけは撃たないようにしよう。
味方だけは撃たないようにしよう。
……大事なことだから、2回意識した！」
言いながら本居陽毬が、さらに新たな矢をつがえようとしている。
「おい、もういいぞ。どうやら終わったらしい」
彼女の手を水守流が押さえていた。
「いや、僕は思うんだけど、真のラスボスなら二段階変身するんじゃないかな」
佐藤英二はスリングショットを引き絞った。
「ありえる話……だよね」
緋紅朱赫乃はおそるおそる修に近づいた。
うつぶせに倒れた修の姿はみるみる、染みが消えるようにして小さくなっていく。だが油断はできない。
「ええっ！」
なぜか鬼河内萌は転んだ。今日は一体何回転んでいるのか、もう自分でもわからない。
四方のゴブリンの顔がすべて修の目鼻口へと変化していた。といっても、安いプリンターで印刷した解像度の低い写真をべたっと貼った風の仕上がりであった。
「ゴブリン以外は敵で出せないんでね。ラスボスはこの、集団俺ゴブリンだ……うん、敵役も大変なんだよ。ああ言い忘れていたが、俺を倒さねばゴブリン女王こと相原まゆの洗脳は解けんぞ」
敵の数は大量だ。今日、彼らが遭遇したどのゴブリンよりも多い。
けれども流は晴れ晴れとした表情であった。いきなり、手近な修ゴブリンをメイスでぺしゃんこに叩きつぶすと、ぐいと腕まくりして告げたのである。
「お、ちょうど経験値が溜まった。テレッテッテー♪ 流はレベルアップーってな！ これで体力も全回復だぜ！ これを片付ければ終わりって考えると、気持ちも楽だ」
不安げな面持ちだった赫乃も、この声を聞いて笑みを取り戻した。
「うん……がんばろう」
流と背中合わせになる場所に赫乃は位置どりした。彼が北を向いているとしたら、南向きの方向だ。
同じく、東向きには萌、
「ラストバトル！ 今日は転び回数ではMVPだったけど、戦闘でもばっちり活躍するよ☆」
英二が西向き、
「短いけど、長い冒険だった気がする。みんなと組めて、本当に良かった」
そして円陣の中央には、陽毬が立ったのである。
「うっし、それじゃラスト戦闘がんばってみるかー！」
流の声を合図に、修ゴブリン集団と初心者パーティの、最後の決戦が始まったのである！
「ヤアアアアアアー！」
ゴブリンがどっと押し寄せる。なんという数！ まるで緑色の雪崩だ。
だがゴブリンは次々と倒れた。
矢だ。陽毬の矢が突き刺さっているのだ。ゲーム的に無限大にある矢を、陽毬は矢筒から抜いては構え抜いては構えして、マシンガンのように射出する。射貫かれたゴブリンはみな、ptsを吐き出し消える。
ずしんと落ちる一撃は、流の渾身、メイスの一撃。地を叩けば爆音とともに亀裂が走り、砕けた岩片すら破壊力を有す。
銀色の弾丸は、ご存じ英二のスリングショット。もちろん無限弾、その勢いは銀の流星と化し、ゴブリンを貫通して貫通してさらに貫通して、岩壁をぶち抜いてようやく止まるほど。
怪我をしても恐れることはない。赫乃が癒やし手としてその『ろっこん』命の焔（ヒーリング・ファイア）を、惜しみなく発揮してくれるから。彼女が手にした真っ赤な薔薇の花は、ここに来てまたゲーム的に、枯れない無敵モードへと化している。
そして聖剣エクスカリウァーが、ざんぶざんぶとゴブを刈る。萌だ。転んで転んでアクロバットに転がって、閃光のようにゴブリンを焼き尽くす。
「忘れないよう今のうちに言っておくぜ」
流はメイスを振りかぶって叫んだ。
「パーティープレイでよかったぜーソロなら負けてた、多分！」
おお、もう誰も彼らを、初心者とは呼ばないであろう……！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年09月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年09月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2015年09月16日 11時00分
