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初心者歓迎ゴブリン退治! オイ待てそういう話だったかこれっ?
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初級ダンジョン、すなわち『初級コース:ゴブリンの洞窟』でもまた、大冒険が繰り広げられている。
このダンジョンは、いわゆる天然の洞窟らしいマップだった。
といってもオールドゲーム風なわけだから、ディテールはかなりいい加減である。岩の質感、泥壁の崩れ具合、いずれもかなり平板で、リアリティという意味では最近のゲームに比べ地球半周分くらいは遅れているように思えた。
だからといって敵まで手抜きというわけではない。
こちらではホブゴブリンのような大型は出ないものの、剣盾槍鞭鎖鎌、鉈に斧にモーニングスター、ピコピコハンマー注射針絆創膏ニーソックスなど、さまざまなウェポンを装備したさまざまなゴブリンが出てきて、「ヤー!」と向かってくるのであった。初心者向けと銘打たれているせいかプレイヤー側の攻撃力も極端なブーストはされておらず、そのためか戦闘になるたび毎回、全滅の覚悟をもって挑まねばならなかった。
このルートを選んだメンバーが少ないこともあって、結局、初心者コースのほうがハードになった可能性もある。
そしてまた、移動時にも苦難がつきまとう。
「……うう、また転んじゃった」
なぜだ。今日の鬼河内萌は怒濤の勢いで転倒している。
まさか、どう転んでもクリアできる、という初級コースの設定(野上歩が言っていた)に触発されたためだろうか。
ここまで萌は、
バナナの皮を踏んで転び、
洞窟の濡れた地面で滑って転び、
ゴブリンにつまずいて転び、
パーティメンバーの足にひっかかって転び、
ポリゴンの剥落を踏み抜いて転び、
なにもないところですら転んだ。
「な、なんか人生すら転んで駄目にしてしまったような気がする……」
「しっかりして。転んだくらいじゃ人生積まないよ。それに」
萌に手をさしのべつつ、佐藤英二は感慨深げに言った。
「なんか鬼河内さんが転ぶたび、なにかラッキーなことが起こっているような気がするし」
「そんなことないよう」
「さっきの戦闘だって、鬼河内さんが転んだ表紙にその剣……サイコソードだっけ?」
「エクスカリ
ウァー
」
「そうそれ、エクスカリウァーが吹っ飛んで、ゴブリンに綺麗に突き刺さってクリティカルヒットになったじゃないか。おかげで助かったよ」
「……うーん、これが本当の転んでもただでは起きない、ってやつ?」
「ああ。今回だって役立ってるぜ、鬼河内の転び!」
嬉しそうに告げたのは水守流である。
「ほら、なにもないところじゃなくて、ここ、宝箱埋まってる。その出っ張りにつまづいたんだ」
これを聞くや目の色を変えたのは本居陽毬である。
「えーっ! 宝宝!? 英語で言えばOTAKARA!?」
「それ英語じゃねーし」
流は指摘するのだが、まったくもって陽毬は聞いておらず、
「マネー、ゴールド、ザイホー!」
宝箱に手をかけ開けたのである。
開くと陽毬の目はますます、ダイアモンドのように輝いた。なお初心者コースゆえ、宝箱に罠や鍵はかかってない模様。
「やったー! 金のティアラだよ! ねえねえ、おにーさんおねーさん、帰ったら売って、山分けしようね!」
「でも……」
緋紅朱赫乃がおそるおそる声を上げた。
「それ、換金、できるの……かな?」
このチームに入った赫乃は最初、会話することはおろか声を出すことすらほとんどできなかった。だが英二がなにくれなく気を遣ってくれたことや、陽毬が親しく接してくれたこと、流も普通に話しかけてくれたことなどもあって、彼女はパーティメンバーに対し徐々に打ち解け始めていた。ご覧のようにハイパーな萌には当初苦手意識があったものの、話してみれば悪い人間ではないとも理解している。
「えっ」
指摘されてはじめて気がついたのだろう、陽毬ははっとなった。
「換金、それが問題だな。このゲームの世界では金なんてありふれた材質で、むしろ安物かもしれないわけだしー」
流の指摘に、げっ、と陽毬はうめき、
「もし金が貴重でも、このティアラの金は偽物っていう可能性もあるよね」
英二がこう言ったので、ひっ、と陽毬は頬に手を当て、
「それどころかマイナスの、呪いのアイテムって可能性も……萌ミステリーレポートとしては、ファラオの呪いの可能性とかも考慮したいよね」
さらに萌がこんなことを言うから、イヤああ、と陽毬は頭を抱えて首を左右に激しく振った。
「えっと、さすがに……呪いとかは、大丈夫じゃない、かな……?」
赫乃が陽毬をなぐさめる。
不思議――赫乃はふと思った。当初、見知らぬ世界に来てオロオロしている自分を元気づけてくれたのは陽毬だったのだが、こうして旅を続けているうち、逆に自分が陽毬を元気づけている。
このとき、
「換金か……任せよ」
前方の暗がりから声がした。ひどくしわがれた、地の底から響いてくるような声が。
明らかにパーティメンバーの声ではない。
「な、なにっ!?」
思わず萌は転んで尻餅をつき、赫乃も不安げに仲間たちを見た。
怪しくないはずがない。洞窟の奥は暗くなっていて見えないではないか。
「気をつけろ、罠かもしんねーぜ」
流はもうメイスを抜いて構えていた。
「行かない方が……」
赫乃が言うも、
「でも、何かの助けか、ゴールの可能性もあるよねっ」
萌はぴょこんと立ち上がって自分の考えを述べた。
五人は輪になって互いの顔を見る。
行くべきか。行かざるべきか。
「おい、そいつは本当か!?」
流が声の主に呼びかけるも返事はなかった。まるでさきほどの声が幻聴であったかのようだ。古井戸のように静まりかえっている。
「なら……僕が見てくるよ」
英二が言った。
「万が一のことがあったら、僕を置いて先に行って」
「待て待て」
流が首を振る。
「そろそろ時間的にも歩いた距離的にも、ボスキャラが出てきてもおかしくない。単身行くのは危険だろ」
「けど」
「わかんねーのか? 佐藤だけにイイカッコはさせらんねーぜ、って意味だ。俺も同行してやるよ。っていうか、ヤバいことになっても、二人のほうが生還できる可能性高いだろ?」
うん、とうなずいた英二と、流の間に、
「はいー、ちょっと失礼ー」
陽毬が割って入った。
「ちょっと待ってお二人さん、儲け話だとしたら私も無視できないよ。それにもし敵の罠だったとしたら、弓の名人も必要じゃない?」
陽毬は弓の弦を琴みたいに弾いて鳴らす。
「名人? 本居、お前何度か味方射そうにならなかったかー? 当たっちゃいないが、あぶねーところもあったぜ」
「そ……それは! 気をつける……うん、気をつけるから! ほら、味方に危機が迫った時、後衛から矢が飛んできて敵に命中……! というシチュエーションってロマンだよね?」
「後衛に後頭部を射貫かれる、っていうのもコメディーとしてはロマンではある」
ニヤッと流は笑った。少年のような屈託のない笑みだった。
陽毬もまた、童女のように頬を膨らませる。
「ぶー! 水守君! そんな意地悪ばっかり言わないでよーっ!」
「うん……だったら……」
少し、勇気がいったがもう赫乃は、ただうろたえているだけの少女ではない。
「全員で、行こう……全滅するとしても、一緒のほうが……いいと、思う」
「同感」
萌は手を叩いた。
「だって一人きりのときに転んだら、ただ哀しいだけだもん!」
「そうと決まれば……」
英二が音頭を取って、彼を先頭に一列で進んだ。
暗い道はひどく狭かった。頭をかがめなければ歩けない箇所もあったほどだ。
ときどき、薄いポリゴン壁が意味ありげに震えたりもした。
そろそろ限界……という気持ちになってきたときドアにいきつき、抜けると広い場所へと一同は到着したのである。これまでが嘘のように明るくもなった。
洞窟、ではなかった。
そこは……丸太小屋の内部だ。
その内部に見覚えがある。これは、例の『ぶきや』のカウンター裏ではないか。
「やあやあ、皆さん」
店主の八神修がにこやかに一同を迎える。
「ご苦労さん、ここがゴールだよ。ティアラを見つけたようだね? 初級コースはその『王妃のティアラ』を見つけてくることが使命だったのさ。貴重品だから助かるよ。さあ、それを渡してくれればゴールだ。報酬を払おう」
「なんだ。警戒して損したぜ……」
やれやれ、と流は陽毬の手からティアラを取って渡そうとしたが、
「待って」
陽毬はティアラを放さず首を振った。
「いくらで買い取るか、聞いてないよ」
「おい本居、これゲームなんだし、渡してクリアでいーじゃん?」
「駄目。報奨金とかそういうものはきっちりしておかないと。世の中にはブラックバイトとか、そういうのもあるからね。契約はしっかりと」
陽毬の口調が硬い。真顔だ。
するとそれまで穏やかな笑顔だった修が、突然ニタリとどす黒い笑みを浮かべたのである。
「やれやれ……言わなきゃならないのか。報酬は……
速やかな死だ
」
八神修の体から黒い炎がほとばしった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
25人
参加キャラクター数
25人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月09日
参加申し込みの期限
2015年09月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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