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◆待ちに待った大試食会2
ウサギの形をした可愛らしいカレーマン。
千堂 結
、
水守 流
、
神辺 こゆみ
が協力して生み出した至極の一品。
ふわっふわなボディ。
ちょん。と付いた愛らしい耳。
ウルウル、きゅるきゅる。つぶらな瞳。
「コレ、食ベテイイ?」
「「「「もちろん」」」」
「……ナラ、見ナイデ、欲シイナ」
アンディはウサギから目をそらし――突き刺さる四人の視線から逃げるように背を向けた。
「私たちのことは気にしないで、食べてください!」
アンディはタラタラ汗を流しながら、カレーマンを一口かじる。
「コ、コレハ……!」
その瞬間、アンディの目はキラリと輝き、気まずさも忘れ、一気に残りを口に詰め込んだ。
「これってもしかして……」
「成功ってことか?」
「らっかみサマ万ザ――」
「……コレハ、違ウ」
フライングで喜んでいた三人はアンディの言葉にガックリと肩を落とした。
「……違うのか」
「残念だね」
「……らっかみサマ」
「んじゃ気を取り直して、試食するか」
結は流の提案に頷くことしかできず、可愛い可愛いカレーマンにぱくりとかじりついた。
「ウマー」
流が幸せを噛みしめるかのごとくカレーマンにかじりつき、他の面々もやれ可愛いだの、やれ可哀想だの言いながらカレーマンを食べていた。
「にしてもやっぱ料理できる奴ってすごいよなぁ、俺ももう高校生だし、食べ専から卒業して料理覚えてみるかねぇ……。
いや、やっぱめんどいからもうしばらくは食べ専で楽しませてもらうわ」
数秒も経たないうちに流は前言を翻し、黙々とカレーマンを頬張っていく。
その姿を見て結は苦笑しながらもふと彼がいないことに気がついた。
「あれ……?」
結は顔を上げ、
鵙海 甫
の姿を探す。すると彼はちょうどアンディにスフレを渡しているところだった。
「……ほら、食ってみろ」
「イタダキマス」
アンディがスフレにかぶりつくと、甫はこっそりとため息をつく。
・
・
・
「鵙海くん、キュートな見た目ってどうする?」
「そうだ、それにキュートだったな‥‥しかも見た目だけじゃない?
そんなん求められても正直困るぜ」
「え?」
「いや、なんでもない……具のニンジンとかウサギの飾り切りにするとか?
小さな器に小分けにして焼いてみるとか?」
「そうだね、えっと飾り切りは手伝ったほうがいいかな」
「いや、それくらい……!」
「…………」
「…………」
「……いや頼む」
「うん」
・
・
・
(……ホント、千堂がいてくれてよかったぜ)
推理まではよかった。料理が得意なわけではないが、いくつかのヒントから料理を導き出すことは甫でもできた。
ところが調理は想像を遥かに超えて難しかった。
甫は知らなかった。スフレが上級者向けの料理だなんて……!
難しかった。それ以上、彼に言えることはない。
「……どうだ?」
無言で食べ続けるアンディに、甫は恐る恐る尋ねた。
「スゴク、繊細。シュワシュワ」
「お、おお」
これは褒められているのだろうか。思いがけない反応に、甫が戸惑っているとアンディはスフレをすくっていたスプーンをそっとテーブルに置いた。
「……これも違うのか?」
「……ソーリー。トッテモデリシャス。デモ、ママン料理、違ッタ」
どう違ったのかを問えば「器、違ウ」とアンディは言う。
「器ナイ。器ゴト、食ベル」
アンディがそう告げた瞬間。
「でしたら、私の料理はどうでしょう?」
と
アリシア・エーゼルベルク
がミトンを外しながらやってきた。
「エーゼルベルクは何を作ったんだ?」
「私? 私は――」
アリシアは口で答える代わりに、最後の仕上げに取り掛かる。
焼きたてのキノコ型のフランスパン・シャンピニオンの笠の部分をパンナイフで切り分け、
姿を表した真っ白フワフワな中身をスプーンで繰り抜いていく。
そこへ時間いっぱい煮込んだ濃厚シチューを注ぎこみ、再び笠を被せれば完成だ。
「コレ……コレハ……」
アンディの声色が、眼の色が今までと180度変わる。
陽気さも、寂しさも吹き飛んで、ただジッとパンシチューを見つめるアンディ。
「どうぞ、召し上がれ」
アンディはゴクリと唾を飲んで、震える手でスプーンを取る。
ゆっくりゆっくりスプーンはパンに近づいていき、笠を突き破り、シチューをすくいあげた。
「……イタダキマス」
一口。アンディはゆっくりと咀嚼し、そっと目をつぶる。
どれほど長い間そうしていただろうか。
すっかり口の中のものがなくなって、見守る周囲が焦れてきてようやく、アンディはスプーンを置いてアリシアに向かい直った。
「ドウシテ、コノ料理、作ッタ?」
「……私なりに推理してみました。
例えば『ふわふわ』は『ふわふわのパン』という意味かもしれないと。
それから、『スパイシー』はスパイスの効いたブラウンシチュー。
『バニーちゃん』はシチューのお肉『ウサギ肉』を指しているのではないでしょうか。
アンディさんは、最初に『メルシー』と仰りましたよね?
だから、もしかしてフランス語圏出身なのかなぁと思いました。
フランスであれば、黒人の方も多いですし……。
『ウサギ肉』ってフランス料理ではポピュラーですから。
……あとは『バニーちゃん』はもしかしたら『にんじん』かもしれないとも思いました。
シチューならウサギ肉も人参も入れられますしそういうことで、シチューにしました」
「ナルホド」
アリシアの隙のない細やかな推理にアンディは舌を巻く。
その様子にアリシアはこっそりと安堵して、説明を続けた。
「それと……大事な『キュート』『カワイイ』についてですけど、
シチューパンはキュートでカワイイと思います!
パンの器という発想がまずかわいいですし、フタを開けると、温かいビーフシチューが入っているのは……」
そこで一度言葉を切って、アリシアはすぅと息を身体いっぱいに吸い込んだ。
「萌えですね!」
「モエ?」
思わずアンディは目を点にして気聞かせした。しかしアリシアは臆することなく言い切る。
「はい、萌え、です。ジャパニーズ文化です!」
「……ナ、ナルホド」
アリシアの勢いは思わずアンディが尻込みするほどのもの。
「これでどうでしょう?」
「……デモ、ママン料理、違ウ」
「……そうですか」
その勢いも、アンディの一言ですっかり萎れてしまった。
今までで一番アンディの反応がよかっただけに、落胆も大きい。
「……俺らも食べるか。ほら、もしかしたらここから近づけるかもしれないし」
流がスプーンを取り、試食を始める。それをきっかけに次々と皆はシチューに手をつけていった。
一口食べて、
御剣 刀
が「これ美味いな~、どうやって作ったんだ? 後でレシピ教えてくれよ」と言えば、
「本当に、美味しい……」と
恵御納 夏朝
が頬を押さえる。
「これ……見た目が近いんだよね?
今まで出来た他の具を詰めてみるっていうのは、どうかな?」
食べる手を止め、閃く結に「それいいかも!」と碧南が同意し「手分けしてやってみるか」と
鵙海 甫
はさっそく組み合わせを考え始めた。
新しいアイデアが浮かび、盛り上がる試食会をアリシアはそっと離れる。
すると、それに気がついたアンディが彼女を追いかけ、静かに声をかけてきた。
「……アリシア、美味シイ、ダッタ。アリガトウ、ゴザイマス」
「それはよかったです」
と言いながらも、アリシアはアンディから顔を逸らすようにして微笑んだ。
「……モエー、ダッタ」
アリシアはハッとして顔を上げる。
アンディは満面の笑みを浮かべていた。
その笑顔は、今までのどのアンディとも違う。
陽気さでも、寂しさでもない、アンディの心からの笑顔。
「……どういたしまして」
アリシアもつられてとびきりの笑顔を浮かべるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
学校生活
推理・サスペンス
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月05日
参加申し込みの期限
2015年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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