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【刺さり愛】
「ぬぉわーっ!?」
桜庭 円
の叫びが、放課後の教室に響き渡ります。のっぴきならない状況に飛び出た、あまり女の子らしいとは言いがたいその声は、とっさに身をかわしつつ発せられたもので、彼女は勢い余って床の上へとすっ転んでしまいました。
ボクシング部での鍛錬による身のこなしが無ければ、危ういところでした……何せ画面の中から飛び出してきた彼の尖った口はとんでもなく鋭利で、人体にすらもたやすく穴を開ける恐るべき貫通力こそが、かの『ダーツ』の名の由来となったことはあまりにも有名でありましょう(寝子島書房刊『ダーツの歴史』より)。
「……お嬢さん。よろしければ、抜いていただけませんか?」
「アッハイ」
そんなわけでして、円は実体化した『
☆☆☆☆SNR ダツさん
』の身体をがっしとつかみ、すぽんと引き抜いてあげました。
ちらと垣間見たキャラクター設定欄によりますと、彼は光物を見るなりダツの本能が加速して、突進して頭から……口から? 突き刺さってしまうのだそうです。黒板もろともに彼が深々と貫いたのは、ぺたりとくっついていた金属製のマグネットでありました。
円の手を借り、改めて床に降り立ったダツさんは、口に刺さって引っかかっているシルクハットをひょいと取り上げ、優雅に一礼。恐るべき本能はともかく、紳士のようです。
「助かりましたよ、お嬢さん。抗いがたい本能とはいえ、あのような黒板で一生を終えるのは、ご免被りたいですからね」
「どういたしまして……まぁ、ボクに刺さらなかったから良しとしておこう」
黒板に開いた大穴は見ないフリをしつつ、円もひょいと頭を下げました。
ダツさん、ふと教室の中を見回して、円へ尋ねます。
「実は私、一度刺さると、自分では抜けないもので」
「うん、それは分かった。手が届かないもんね」
「ええ、残念ながら。そのため、私が真に突き刺さるべき場所を探しているのです……お嬢さん、どこかに良いところはありませんか?」
かのサンマさんが至高の七輪を探し求めるように、ダツさんもまた、究極の刺さりどころを探しているのだとか。
円は腕を組み、首をひねります。
「うーん。刺さるべきところ……公園の花壇とか? 綺麗だし楽しいかも」
「できれば、光っているところでお願いしたいのですが」
「うーん。そこのロッカーとかも、光ってるといえば光ってるけど……うわぁ!?」
言われて目にするなり、ダツさんは本能に従って、びゅっ、どかん! 掃除当番の生徒がピカピカに磨き上げたロッカーへと突進、びいいんっと突き刺さってしまいました。円は慌てて彼を引っこ抜き、
「よ、よし。とりあえず、シルクハットをこう、目深にかぶせて……目を隠しとこう。そうしよう!」
「これでは、前が見えませんが」
「そのへんの人に向かって飛んでくよりはマシじゃないかなぁ!」
考えるだに恐ろしいそんな事態を避けるべく、円は彼の手を引いて、外へ出ていくことにしました。
「それじゃ、探しに行こう。ダツさんが刺さるべき場所を……!」
後には、黒板やらロッカーやらに開いた大穴だけが、ぽっかりと。
ところ変わって街中では、これまた特徴的なシルエットが、のしのしと道を歩いておりまして。
いえ、正確には、歩いているのはそれを抱える、
仇満 帯人
でしたけれど。
「ぐおおお、重い……!」
「これ、下民よ。遅いぞよ、もっと気張るのじゃ」
のしのし、ひいひいと荒い息をつきながらも歩く帯人は、相当に頑張っていると言えました……『
☆☆☆HNR 魚将
』さんは、その名が示す通りに、魚醤の入ったビンを擬人化したキャラクターでありまして。輿に乗った彼女は、帯人がどうにか両手で抱えられる程度の小柄な大きさとはいえ、どっしりとしたビンの中身は、液体がたっぷり詰まっているのです。重いっ!
「くそ~……ゲームしてただけなのに、何だって俺がこんな目に……」
「余は魚将であるぞよ、よきにはからえ~。ほれ、もっと早く! 早く歩くのじゃ!」
肩を落とす帯人の苦労も顧みず、魚将さんは輿の上でふんぞり返っております。彼女はそのデカイ態度に見合った、いかにも豪華な服装を身に纏っておりまして、どうやらどこかの貴族とか、お偉いさん的な設定のキャラクターであるようです。
けれど、その権力? をカサに着て、一方的に付き人認定した帯人をコキ使うばかりが、彼女の特徴では無いのです。
「どぅるっふふふ……」
「うわ、また始まった!?」
時折、道端にある何気ないモノや人を眺めては、魚将さんはこんな特徴的に過ぎる笑い声を漏らしまして、
「あそこの電柱♂×公衆電話♂など、乙な組み合わせじゃな……うむ、良い! 良いのう! どぅふ、どぅるふふふ……!」
「だから何なんだよ、そのカップリングはー!?」
彼女の中身、魚醤です。いわゆるひとつの発酵食品です。あえて誤解を恐れずに言うならば、腐ってます。
奇妙キテレツな組み合わせで妄想にふけり、うっとりとしてしまう魚将さんは、なかなかに極まった腐女子なのでした……そんな難易度の高い趣味を延々と語られる帯人はあくまでノーマルでして、その心境はもちろんのこと、
「も、もう勘弁してくれぇ……!」
「何を言う。下民が余の高尚な楽しみに触れられることを、もっと喜ばぬか……む!? あの標識と、側に寄り添う小型車の組み合わせ……これはイケるやも知れぬ! これ下民、もっと近づくのじゃ! 早う、早う! ええい、早う動かぬかー!」
「い……い……」
そんな調子で、帯人を思うまま働かせる魚将さんの傍若無人な振る舞いには、基本的にはポジティブ思考でノリの良い彼にも、やがては我慢の限界というものは訪れまして。
「い、いい加減にしろお~~~っ!!」
「ひえっ!?」
ついつい怒鳴りつけてしまったなら、びっくん! 貴族か良いところのお嬢様か、高貴な魚将さんは、そんな風に怒られるのには慣れていなかったようです。びくりと飛び跳ねた後、うって変わってしおらしい態度で、
「ご、ごごご、ごめんなさいぃぃ。堪忍して~……私、こんなキャラクターですけど、本当は気が弱くて臆病なんですゥ……」
「え、あ、いや」
しくしくしく、さめざめと泣き始めてしまいました。先ほどからのギャップに、帯人はたじたじ……どちらにしても、振り回されてしまうサダメのようであります。
「えっと、まぁ……そうだよな、元はゲームの設定だもんな。悪かったよ、お前に罪は無いさ」
何だかんだで情も湧いてきてしまったのでしょうか、ナデナデナデ。頭、と言いますか瓶の口のあたりを撫でてあげますと、
「ああ、何てお優しい……!」
「はっはっは、褒めるなよー、照れるだろ! よーし、せっかくだから俺が、寝子島を案内してやるよ!」
数ある『サンファミ』キャラの中から、彼女が帯人のもとへと現れたのも、何かの縁。気付けば瓶の重さもさして気にならず……すっかり仲直りしたふたりは、寝子島観光へと繰り出して行きました。
なんて言ったのも、束の間のこと。
「うわぁ、街の中は光るものだらけだねー。こりゃ、ダツさんが見たら大変……ちょ、帽子取っちゃダメだって、ぬぉわー!?」
すんでのところで身をかわした円、しゅばっと飛び出し道路のカーブミラーに突き刺さる、ダツさん!
そんなやり取りに出くわした、帯人と魚将さん。
「どぅるっふふふ……」
「ま、またかよー!?」
「ダツさん×道路反射鏡、悪くない……いやむしろ、良い! 良いのう、どぅるっふふふ……! ほれ下民、急ぐのじゃ! 間近に寄って、穴が開くほどじっくりたっぷり眺めるのじゃ! 早う、早うー!」
びいいん、と震えるダツさんを引っこ抜きにかかる円。急かして振り回す魚将さんの腕をぽかすかとその身に受けながら、帯人は、はあ、と了承ともため息とも取れる声を返したのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月04日
参加申し込みの期限
2015年09月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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