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【2】楽屋にて
外の準備が八割方出来上がったころ、モデルや出品者たちが次々とやって来た。
楽屋として割り当てられたのは、司祭館の庭に面した一室だ。
広々としたその部屋は、庭に出るテラス部分がカーテンで仕切られ、舞台袖のような形になっている。
一方、カーテンの内側はすっかり調度品がかたずけられて、代わりに等身大の姿見が三つと、大きな可動式の洋服ハンガーが持ち込まれていた。
出品者たちは、ハンガーの前にいるスタッフに作品を渡すようになっている。
出品数や服のサイズは、申込時にあらかじめ申請するようになっており、スタッフは手元の書類と照らし合わせながら渡されたものをチェックし、サイズ別にハンガーに掛けて行く。
そんな中、
後木 真央
はいささか呆然として、立ち尽くしていた。
「……真央ちゃん、方向性間違ったのだ(-_-;)?」
というのも、彼女が作って持って来たのは、自作の小物類だったからだ。唯一、衣類と言っていいのは、猫柄のアップリケとラインストーンのついた無地Tシャツぐらいだろうか。
今日のイベントを知って、まず彼女が考えたのは、自分の持っている服で売れそうなものはないかということだった。
この時点ですでに勘違いだったわけだが――ないことが判明し。
「むぅ~むむむ~、こういうイベントには協力したいのだ~。……これは作るかなのだ?」
ということで、寝子高の家庭科室のミシンを借りて裁縫にいそしんだ。
「作ったもの、売れなくても寄付しちゃえばいいのだ。寄付できなかったら次のフリマで売っちゃうのだ! よーし、頑張っちゃうのだ~!」
などと気合を入れて作ったのは、布製ポケット付き猫アップリケのトートバック、柄布ポケット付きシンプルトートバック各十個。猫アップリケ付き巾着の小さいものを五個。それと件のTシャツ1枚だったのだ。
ハンガーにはすでに、何枚か既製品と言ってもおかしくない服が掛けられている。
小物はもちろん、Tシャツも一緒に置くのはさすがに勇気がいった。
「あの……どうかしたの?」
その彼女に声をかけたのは、
城山 水樹
だった。
年上の水樹に声をかけられ、もとより人見知りしない真央は、簡単に事情を話す。
途端に水樹は、笑い出した。
「そこは、笑うところじゃないのだ~」
「ごめんごめん。……たしかに、作品とだけ聞いたら、小物もOKって思っちゃうこともあるかもね」
思わず声を上げる真央に、笑い止んで言うと、水樹は少し考え続ける。
「なら、そのTシャツだけでも出品するといいわ。私が着るから。私、今日はモデルとして参加してるのよ」
「本当なのだ? ありがとうなのだ~!」
真央は、パッと顔を輝かせると声を上げた。そうして、いつもの元気を取り戻し、Tシャツをスタッフに渡す。
ちなみに真央は、申込時の作品についての書類も、よくわからなかったのでTシャツの分のみしか書いていなかったのだった。なのでスタッフは何の違和感を持つことなく、それを受け取り、ハンガーへと掛けた。
それを見やって、真央は水樹をふり返った。
「こっちの小物類は、できたら寄付したいのだ」
「ショーが終わったあと、教会の人に尋ねてみたらどう? 今日の売上を寄付する時に、どこかの施設に一緒に寄付してもらえるかもしれないわ」
水樹の言葉に、真央もうなずく。
「ありがとうなのだ。そうするのだ! このあとは、様子を撮らせてもらうのだ~」
言って真央は、持参のデジカメを構えると室内にいる人々に、挨拶して回り始めたのだった。
一方、モデルとしてやって来た者たちは、さっそくハンガーから自分が着る服を選んでいる。
真っ白なアオザイを手にしたのは、
北条 冬華
だった。
「冬華さんは、そのアオザイを着るんだね」
背後からふいに声をかけられ、冬華は驚いてふり返る。
「月さん……」
そこには、友人の
桜 月
が立っていた。
「これ、月さんのデザインなんですか?」
小さく目をしばたたいて尋ねる冬華に、月がうなずく。
「ああ。いくつかデザインを形にしたものがあったから、それを出品したんだ」
「素敵な服です。たしか、アオザイはベトナムの民族衣装だったと記憶していますが……」
「ありがとう。……そう、これは民族衣装をモチーフにするのに凝ってたころにデザインしたものなんだ」
冬華の言葉に返して、月は「じゃあ、そこに立って」と姿見の前を示した。
服を手に、そちらに移動して、冬華は改めてアオザイを見やる。こうして間近で見ると、案外薄い生地なのだと気づいた。
「これ……体のラインはしっかり出ますね……。着る人を選びそう……」
思わず呟く彼女に、月が困ったように言う。
「……ここまで薄い布で作る予定はなかったんだよ。ただ、私が体型を出すように描いたから、作る側もそれを形にしようとがんばってくれてね」
「そうなんですか」
月の様子に、冬華も笑う。
そんな話をしながら、月に手伝ってもらって、冬華はアオザイを身に着けた。
「薄いけど、下着までは透けないようですね。よかった」
姿見で全身を映してみて、冬華はホッとしたように呟く。とはいえ、その服は彼女の大きな胸やしまった腰が強調され、見る相手によってはなかなか悩ましい姿だった。
「さすがに、下着が透けるような服は作らないよ」
彼女の呟きに、月が笑って返す。そしてふと考え込んだ。
「でも、透けるのを踏まえたデザインの服も面白いかも。今度描いてみよう」
「下着も見せるデザインですか。今度見せて下さいね」
月の呟きに、冬華は返す。それから、改めて友人をふり返り、言った。
「月さんも、これを着たら似合いそうですね。今度、着てみませんか?」
「私がその服を?」
月は、小さく目を見張る。あまりそういうことは、考えたことがなかったようだ。が、少し考え、うなずく。
「うん、じゃあ、今度自分の部屋で着てみようかな」
「その時には、呼んで下さいね。私も、見たいです」
「ああ、いいよ」
冬華に言われて、月は気軽にうなずいた。そのあと、あたりを見回して、着る服を探しているらしい少女に気づいて、声をかける。
「君も、服を探しているのかい?」
ふり返ったのは、
白 真白
だった。
かなり背が低いが、対して胸はアンバランスに大きい。
モデルとして参加したものの、合うサイズがあんまりないのが、悩みの種だ。
子供用のサイズだと胸がきついし、胸に合わせると着丈や袖丈が長すぎたり、全体に大きすぎたりする。
そんな彼女の体形に、月は一目で気づいたようだ。
「ああ、身長と体型のバランスが……えっと、これならどうだろう?」
小さくうなずくなり、ハンガーに掛かった服の中から、自分の出品作の一つを選び出す。
それは、胸のところが開いた、フリルとレースがたくさんついたゴスロリドレスだった。
「ありがとう。一度、着てみるね」
差し出された服を見やって、真白はうなずく。
さっそく着てみれば、ぴったりというわけには行かなかったが、着れなくはなかった。
「よかった、なんとかなりそうだ」
それを見て、月がホッとしたように言う。
「ちょっと大きくて、袖が余っちゃうし、胸もなんだか少し苦しい気もするけど……」
それへ言って、真白は笑った。
「でも、うん、着れないほどじゃないね。自分でも、合う服がなかなかないのは、わかってるからね。……ありがとう」
「いや、着られてよかった。私は、
桜 月
だ。よろしく」
「私は、
白 真白
。よろしくね。……ところで、二人は知り合いなの?」
笑って返して名乗る月に、真白も名乗ってから冬華と月を見比べ、尋ねる。さっきから、二人が話している様子を見ていたのだろう。
「ああ、彼女とは友人だ」
月がうなずく。
それへうなずき返して、真白は改めて冬華を見やった。
「あなたは、アオザイなんだ。よく似合ってるよ。今日は、一緒にモデル、がんばろうね」
声をかけられ、冬華は名乗ると微笑んで返す。
「あなたもそのドレス、よく似合ってますよ。……ええ、頑張りましょうね」
微笑みつつも、その視線はついつい真白の胸に向かっていた。
(……身長のわりに、胸が大きいですね。しかも服のせいで、よけいに胸が目立っている気がします)
などと、ついつい思ってしまう。
もっともそれは、真白当人も改めて鏡の前に立ってみて感じたことだ。
それでも、大き目のリボンを頭に、ガーターリングを左太ももにつけて、鏡の前で微笑んでみると、そう悪くないようにも見える。
(……まぁ、いっか)
心に呟き、胸が目立つように感じることには目をつぶることにしたのだった。
毒島 虹子
も、出品者の一人だった。
作品を発表する場所は、多ければ多いほどいいと、彼女が持ち込んだのは、『ハロウィンの悪夢』シリーズと銘打った一連の作品だった。
それらがどんな作品かといえば、ゴシックな赤でまとめられたワンピースに吸血鬼を思わせるマントのセットだとか、ところどころをわざとほつれさせ、古くなったフランス人形をイメージさせる長袖Yシャツと黒のジャンパースカートのゴスロリセット、黒バラや幽霊を思わせるモチーフを刺繍したチャイナドレスなどなど。彼女が最近遭遇した、ハロウィンでの悪夢のような出来事をモチーフにしたものだった。
それらの作品を、何人かのモデルたちがさっそく身に着けている。作品はサイズごとに分けられているとはいえ、やはり体型によって多少、手直しが必要だ。
「こちらはこれで大丈夫ですわ。……肩のあたりに、このリボンをつけたらもっとよくなりますわね」
虹子は、自分の作品を着たモデルたちの間を、ウエストを軽く詰めたり、丈を調整したりして回っている。
もちろん売り物なので、手直しといっても本格的に縫ったり切ったりして直すわけではなく、タックを作って安全ピンで止めたり、テープで裾を上げたりするだけだ。
「申し訳ありませんけれども、胸にこのパッドを詰めていただけます?」
場合によっては、そんなことも要求する。
だがそれでも、少し補正するだけで、モデルたちの見栄えはぐんと良くなった。
その近くでは、
三宅 葉月
がモデルが自分の作品を着るのを、手伝っていた。
彼女が出品するのは、黒とボルドー、黒と青、黒と白のワンピースジャケットと、ベルベットの膝丈ドレス、チェック柄のロングスリーブドレス、白と黒のロングスリーブドレスを各一点、色違いの秋冬ものブラウスを三点、編み上げフリルのスカート、ジャンパースカート、ティアードスカートを各一点の合計十二点だった。
モデルたちは、葉月の作品をいくつか組み合わせて着ており、彼女は手直しだけでなく、そのコーディネートもやっていた。
だが。
(……これ、残ってしまったの?)
ハンガーにかけられたままの、白と黒のロングスリーブドレスを見やって、葉月は小さく目をしばたたく。
プロのモデルが参加するようなショーなら、一人で何着も着るというが、今日のショーはモデルも主催者も素人とあって、一人一着となるようにモデルの数を揃えたと聞いていた。
(誰かまだ、着ていない人がいるのかしら……)
楽屋内を見回すが、どのモデルも皆、作品に着替えているか、着替えている最中のようだ。
その時、スタッフの女性が楽屋に入って来て、告げた。
「申し訳ありません、予定していたモデルが四人ほど来られなくなりました。今、代わりの人を探していますが、万が一の場合は、出品者の方ご自身に着てもらうか、衣装のみを販売ブースに置くことになります。よろしくお願いします」
途端に、室内がざわめく。
葉月も小さく目を見張ったが、黙って残ったドレスを手に取った。
(いいわ、これは、私が自分で着て出ることにするわ)
胸に呟き、うなずくと、彼女は一人着替え始めるのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月30日
参加申し込みの期限
2015年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月06日 11時00分
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