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夜のファッションショー
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【5】主催者と話す
イベントの終わりが近くなったころ。
修は蓮と二人、主催者であるこの教会のシスターと、中庭の一画のあまり人気のない場所で向き合っていた。
「このショーには、チャリティー以外の理由があるんじゃないのか?」
修が、そんな質問をシスターにぶつける。
というのも彼は、このイベントには別の目的があるのではないかと考えていたのだ。
一般的に、一度でも他人が袖を通した服は、『古着』となる。なので、モデルが着た服を売るということは、古着を売るということだ。
そして、古着を買おうと考える人は、限られている――実質、そんなにいないだろうから、バザーで食料品やアクセサリーなどを売る方が、集客効率はいいはずだ。なのになぜ、わざわざ集客率の低い方法を選んだのか。それにはきっと、何かチャリティー以外の理由があるはずだ、というわけだ。
もっとも、実際にスタッフとして参加してみて、幾分かは自分が考え違いをしていたようだという思いもあったけれど。
来場者はそれなりに多く、客たちはショーでモデルが着た服を、嬉々として購入して行っている。だけでなく、出品者に握手やサインを求めている来場者もいるほどだ。
問われてシスターは、少し驚いた顔になったが、ややあって小さく笑って言った。
「そうね。あえて言えば、知人の悩みを解決してあげたかった……というところかしら」
「知人の悩みを解決?」
修が怪訝な顔で問い返すのへ、うなずいてシスターは続ける。
「私の知人に、自分で服をデザインして作っている女性がいるのだけど、その人からある時、相談を受けたの」
その女性は、時おりネットのハンドクラフト販売サイトで自分の作成したものを売ったりしていたが、実際に誰かが自分の服を着たところを見たいし、客の反応も生で見てみたいと常々考えていて、何かいい方法はないかと、シスターに相談して来たのだそうだ。
一方この時期、教会では信者らが手作りのお菓子などを持ち寄って売るバザーを毎年開いていて、その収益を寄付する活動をしていたが、今一つ集客はよくなくて、今年はどうしたものかと頭を悩ませていたという。
「――そこで考えついたのが、このファッションショーというわけなの。華やかなショーを行えば、お客さんもたくさん来てくれるかもしれないし、知人のように自分の作った服の反応を直に見たいという人が他にもいるなら、参加してくれる人も多いんじゃないかと思ったのよ」
「なるほど。そういうわけだったのか」
うなずいたものの、バザーの方が人が来ないという話に、修は驚かずにはいられなかった。
だが、笑顔で穏やかに語るシスターの姿を見れば、嘘を言っているようには見えない。
(……こういうことも、あるんだな)
胸に呟き、彼は礼を言って引き下がる。
変わって口を開いたのは、蓮だった。
彼は、最初に修に話した自分の考えを再び口にすると、言った。
「率直にお聞きします。今日の収益は、どういう施設に寄付されるのでしょうか」
対してシスターは、神奈川県内の孤児院や養護施設の名前をいくつか挙げて答えたあと、続ける。
「ところで、子供たちはどうしてこうした施設でくらしていると思って? それはね、親をはじめとする身寄りがいなかったり、いても見捨てられたり虐待されたりして、肉親の保護を受けられないからよ。そしてね、こういう施設の全てが、資金が潤沢なわけではないの」
「しかし、そうした施設には、国からの金銭的補助などがあるものではないのですか?」
問い返す蓮に、シスターは小さく吐息をついて言った。
「国からの補助を得るためには、いろいろな基準を満たさないといけないし、たとえ満たして補助金をもらったとしても、満足ではない場合も多いの」
そこで言葉を切って、シスターは少し考えると再び口を開く。
「……ところで、あなたは『一方的に金銭を施すだけの援助では、相手のためにならないかもしれない。働かずに金銭をもらうことで、労働意欲を奪う恐れもある』と考えているのね。それってもしかして、生活保護のような直接お金をもらうものと混同しているのではないかしら。たしかに今日の収益はさっき挙げた施設に寄付するけれど、施設ではそのお金を、直接子供たちに渡したりするようなことは、ないのよ」
そして彼女は、寄付金はだいたいは施設の修繕や環境を整えるために使用したり、子供たちの衣食住の充実に宛てられることが多いのだと説明した。むろん、その際には子供たちにはそれが、寄付によって賄われたことを説明しているところが多いとも、付け加えた。
「それはおそらく他の――老人や障碍者の施設でも同じだと思うわ」
「それは……たしかに……」
言われてみれば、そのとおりだと蓮は気づいた。
同時に彼は、さっきシスターが修に答えていた内容をも思い出す。
今日のショーは、大手商業メーカーやブランド会社がやるような、『売りたい服を着せて歩かせる』だけのものではなく、自分の楽しみとして普段、服を作っている人々の発表の場としての意味合いもあったのだ。
(たしかに、販売ブースで実際に客と話している出品者の方たちは、ずいぶんと楽しそうでした。それに、来場者の方たちも……)
服の値段も彼が思っていたブランドものほど高くはなく、来場者は誰もが納得して金銭を払っているように見受けられた。
シスターの話を聞く限り、集めた金も適正な施設に配られ、施設でも適正にそれを使用するようだ。
「……わかりました。お話を伺えてよかったです。ありがとうございました」
彼は笑顔で言うと、頭を下げる。
そうして蓮は、修と共にスタッフの仕事へと戻って行った。
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担当ゲームマスター
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月30日
参加申し込みの期限
2015年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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