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夜のファッションショー
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【3】ショーの始まり
十八時が近くなると、教会の中庭はけっこうな人の数で賑わい始めた。
あたりは、頭上に吊るされたり地面に置かれたりしたランタンの明かりに照らされ、幻想的な雰囲気に包まれている。
やがて、ファッションショーは十八時きっかりに始まった。
「今夜は、わざわざ足を運んでくれて、すまない。紳士淑女の諸君、ショーをたっぷり楽しんでくれ」
マイク片手に、始まりの口上を述べたのは、修だ。
司会役は誰もこれといった適任者がおらず、結局スタッフ全員でくじを引いた結果、修が引き当ててしまったのだ。
彼の言葉と共にBGMが流れ出した。中庭に面したテラスのドアが開き、さっそうと登場したのは
弘明寺 能美子
だった。
まとっているのは、シックな黒のコルセットワンピースと同じ色の羽織るショールだ。
彼女は小学生のころから活躍していた元モデルである。そのせいか、今日初めて着た衣装のはずなのに、見事に着こなしている。ランウェイを歩いて行く姿も、堂々としたものだ。
もっとも、彼女自身は、自分の過去をあまり人に知られたくないと思っている。
(チャリティなら何回か、ここに来る前に参加したことあるし……私の過去を知っている人間もたぶん、少ないはず……。それに、たまに仕事のこと思い出さないと、体がなまっちゃうのよね)
それでも、そんなふうに考え、結局モデルとして応募したのだ。
ランウェイを歩く彼女にかぶせるように、修が出品者の名前やこのワンピースの特徴などをアナウンスする。
能美子がランタンで仕切られたランウェイの端まで歩いてUターンして戻って行くと、客席から拍手が湧いた。
彼女とすれ違いに現れたのは、水樹だ。といっても、まとっているのは真央のTシャツではない。ニットのワンピースだ。
臙脂、オフホワイト、ホワイトと黒のミックス引きそろえの三色を使ったアラン柄のもので、それに臙脂色のニットのベレー帽と臙脂色のクルーソックス、前が厚底の黒いクロスストラップのヒールパンプスを合わせている。
その姿は、レトロな印象のリセエンヌといった感じで、ずいぶんとあか抜けて見えた。
ちなみに、普段の水樹はもっとラフな印象の服装が好みだ。ただ、今回は少し自分のイメージと違うものを着てみたいと、いくつかいいと思ったものの中から、これを選んだのだった。
観客の間から、「素敵ね」「雑誌のモデルさんみたい」などと言う声が聞こえる。中には「水樹ちゃん」と声援を送る者もいた。おそらく、彼女が雑誌の読者モデルだと知っている人間だろう。
彼女のあとからも、次々とモデルが姿を現し、ランウェイを端まで歩いては、Uターンして戻って行く。
何人目かにランウェイに現れたのは、
朝鳥 さゆる
だった。
といっても彼女は、モデルとして最初から参加していたわけではない。
(チャリティーファッションショーか……。そうね、時間潰しにはいいかもしれないわ)
たまたま通りかかった教会のポスターを見て、そう考えた彼女は、中庭へと足を向けた。長い夜の孤独をやり過ごそうとする彼女にとっては、それは本当に時間潰しのはずだった。適当にショーを見物して、気に入ったものがあったら購入して、適当なところで出て行く――そのつもりだった。
なのに。
「あの、今夜のショーにモデルとして出てみませんか?」
必死の形相のショーのスタッフにつかまり、そう頼み込まれ、拝み倒される格好で、モデルとして参加するハメになったのだ。
ちなみに彼女は高一だが、スタッフの女性はどうも二十歳前後だと思っている様子だった。
その彼女がまとっているのは、鮮やかな緋色のワンピースにシックなグレーのロングコートだ。ワンピースの丈が短いためか、コートと同じ色のロングブーツを履いている。
(……まったく、どうしてあたしがこんなことを……)
胸の中では小さく溜息をつきつつも、面は無表情なまま、ランウェイを歩いて行く。
特別、モデル風の歩き方をしているわけではないが、長身の彼女が背筋を伸ばしブーツのヒールを鳴らして歩く姿はさっそうとしていて、観客たちの目を引いた。
「ずいぶん背が高いわね」
「プロのモデルさんかしら?」
客席から、そんな声が上がっている。
「……あそこまでとは言わないけど、私ももうちょっと身長があればなあ……」
そんな声を聞きつつ、テラスで出番を待ちながら呟いたのは、真白だった。
「体重は努力でどうにかなりますけど、身長はそうは行きませんからね」
隣で、同じようにランウェイのさゆるを見つめながら、冬華がうなずく。
そこへ、さゆるが戻って来た。
「お疲れ様、とってもよかったですよ!」
無理矢理頼んだ手前もあるのか、スタッフが手放しでほめながら出迎える。
そのさゆるとすれ違いに出て行くのは、虹子のデザインした衣装に身を包んだモデルたちだ。
「さて次は、
毒島 虹子
製作、『ハロウィンの悪夢』シリーズの登場だ。最近遭遇した、ハロウィンでの悪夢のような数々の出来事をモチーフにした作品群だそうだ。観客の皆も、これを見て、過ぎ去りしハロウィンを思い出してくれ」
修のアナウンスが、ファンファーレのように会場に響く。
モデルたちが現れたと同時に、会場が湧いた。これまでとはずいぶん雰囲気の違う、どこか仮装めいた衣装に、意表をつかれた観客が多かったのだろう。一部で拍手が湧いているのは、以前からの虹子の服のファンだろうか。
『ハロウィンの悪夢』をまとったモデルたちがランウェイの端でUターンしてテラスの奥へと消えて行くと、今度は真白と冬華の出番だった。
修のアナウンスが響く中、真白が先にランウェイを歩き出す。
「可愛いわね」
「胸元のフリルがいいわ」
観客の間に、そんな声が広がる。一方では「胸でかいよな」「小学生かな、中学生? すげぇな」というごくひそやかな男性客の声も上がっていた。
(やっぱ、胸が目立ってる?)
それがちらっと聞こえて、真白は小さく口を尖らせ自分の胸を見やる。とはいえ、ここはもう、開き直って歩くしかない。
ランウェイの端に着くと、彼女はスカートの中が見えないように気をつけながら、くるりと一回転して見せた。
(うん、バッチリ)
うまく行ったと一人うなずき、そのまま方向転換してテラスの方へと戻って行く。
続いて出た冬華も、BGMに乗って歩き出した。
(少しは、注目を浴びるでしょうか)
そんなことを思いながら歩く彼女の耳に、客たちの「素敵ね」「白いアオザイもいいわね」という声が届く。
二人のあとにも、月のデザインした衣装をまとったモデルたちが何人か続いた。
そのモデルたちがテラスの奥に引っ込むと、BGMが変わり、再び修のアナウンスが流れる。
それに乗ってランウェイに現れたのは、
七雅 麗音
だった。
赤を基調とした十字架とバラが刺繍されたドレープネックカットソーに、黒のゴシックロングスカート、ゴシック系のカーディガンをまとい、指なしの革手袋に髑髏の指輪、足にはゴシック系の黒いブーツといった格好だ。
ちなみに、スカートを履いてはいるが、麗音は男性だった。
さゆると同じく、ショーを見に来てモデルを頼み込まれたのだった。
「えっ? 私がモデル?」
声をかけられたときには驚いたものの、基本的に優しくて世話好きの彼は、事情を聞いて引き受けることにしたのだった。
「まぁ、やるからには楽しまなくっちゃ損よね♪」
と、すっかりやる気満々で楽屋に案内され、自分が着る衣装を示されると目を見張った。
「これが私の衣装? あらやだ、すごく好みだわ! ふふ、この格好で歩くのが、楽しみになって来たわ♪」
その言葉どおり、今も緊張はしているが、ノリノリである。
堂々とランウェイを歩いて行く彼の動きに、胸元の刺繍の美しさが映え、衣装の格好良さが引き立つ。
彼は端まで歩くと足を止め、あざとくウィンクしながら斜めのピースを決めて、観客を湧かせた。そのまま、きれいに踵を返して、テラスの方へと戻って行く。
彼のあとに、再度登場したのは水樹だ。
今度は真央のTシャツを着ている。ボトムは、私服のデニムパンツだったが、この際しかたがない。
そのあとも、続々と出品者たちの作品をまとったモデルたちがランウェイを歩き、観客たちの目を楽しませ、拍手や歓声を誘った。
やがて最後にランウェイに現れたのは、葉月だった。
その前に、彼女の作った衣装をまとったモデルたちもステージに上がり、観客の溜息を誘っていたのだが――葉月は、そのモデルたちともずいぶんと雰囲気が異なっていた。
まとっているのは、白と黒のロングスリーブドレスで、動いているのにどこかアンティークドールめいている。そのくせ、ランタンの明かりにきらめく翡翠色の瞳や、緑に艶めく黒髪が、まるで森の精霊のような印象をも見る者に与えた。
観客たちの間から、吐息のような称賛と感嘆の溜息が漏れる。
それは、テラスの出入口からランウェイを覗き見るモデルや、出品者たちも同じだった。
能美子は腕を組んでランウェイの葉月を眺めつつ、小さく肩をすくめる。
(雰囲気はあるけど、逆にありすぎて、プロのモデルだったら使う方が困るわね、きっと)
そしてふと思いついて、ちょうど隣にいた月をふり返った。
「桜さんも、モデルをやればよかったのに。……貴方なら、彼女とも同等に張り合える気がするわ」
「冗談はやめてくれ。私がモデルなんて、柄じゃない」
しかし月は、笑って取り合わない。
「それより私は、私がデザインした服を、他人が着て人前を歩いていることの方が、すごいと思うよ」
言って彼女は、どことなくこそばゆそうな笑いを浮かべた。
殊に、真白と冬華が彼女の服を着てランウェイを歩いているのを見た時は、うれしくて晴れがましいのに、妙に足元がうずうずするようで、おちつかなかった。
(自分のデザインの服を誰かが着るというのは、ましてやそれを人前で発表するというのは、こんな気分になるものなんだな)
改めてその時のことを反芻し、月は胸に呟く。
(……見てくれている人たちが、私のデザインした服を着ている自分を夢見てくれたら、うれしいな)
そして、そんなふうにも思うのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月30日
参加申し込みの期限
2015年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月06日 11時00分
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